preloader

お知らせ・ブログ

インド工科大学の倍率は50〜100倍?インドNO.1大学の難易度とは

インド工科大学の倍率は50〜100倍?インドNO.1大学の難易度とは

更新日 : 2024.4月.25

「インド工科大学は倍率100倍の難関大学と聞いたけれど、本当?」
「インド工科大学を受験するとしたら、倍率はどれくらい?」


この記事を読んでいる方は、そんな疑問を持っていることでしょう。そこで、結論から言えば、インド工科大学の入試倍率は50〜100倍です。


合格率にするとおよそ2.5%で、世界の有名大学と比較しても非常に狭き門となっています。

【世界の有名大学の合格率】

  • インド工科大学:2.5%
  • オックスフォード大学:16〜17.5%
  • ケンブリッジ大学:17〜21%
  • ハーバード大学:5〜6%
  • マサチューセッツ工科大学:6〜8%
  • 東京大学:35.4%

そこでこの記事では、インド工科大学の倍率についてくわしく説明していきましょう。


 ◎インド工科大学入試倍率
 ◎受験者数と合格率
 ◎世界の有名大学の倍率との比較
 ◎インド工科大学の難易度がわかる「NIRF」ランキング
 ◎インド工科大学に入学した日本人


最後まで読めば、インド工科大学の倍率をくわしく知ることができるでしょう。
この記事で、あなたが疑問の答えを得られるよう願っています。

インド工科大学の倍率は?

インド国内のみならず、世界中の理系大学の中でも入学のハードルが高いことで知られるのがインド工科大学です。
中には「マサチューセッツ工科大学よりも難しい」という人もいます。


では実際に、その合格倍率はどの程度なのでしょうか?

インド工科大学の入試倍率は「50〜100倍」

インド工科大学の入学試験の合格倍率については、正確な数値は発表されていないようです。
が、一般的には「50〜60倍」もしくは「100倍超」とも言われています

これは真実でしょうか?


一時期日本国内でも、インド工科大学の優秀さが注目を集めていました。公的機関や研究機関がリサーチすることもありましたし、ニュースやテレビ番組などでも取り上げられました。


それらの中では、しばしば倍率の高さについて触れられていましたので、いくつか見てみましょう。


文部科学省の調査研究


まず最初に挙げるのは、平成27年度文部科学省先導的大学改革推進経費による委託研究 留学生受入れ支援方策の検討に関する調査研究(公益財団法人アジア学生文化協会)です。


この調査では、「4章 各国・地域における大学進学・留学プロセス分析」の中で、ミャンマー、インド、ブラジル、ザンビア、フィリピン、インドネシア、アメリカ、EUそれぞれの大学進学に関してくわしくレポートしています。

そのインドに関する項では、以下のように解説されていました。

IIT は、1950 年代初め、インド独立後の初代ネルー首相が、アメリカの MIT(マサチューセッツ工科大学)をモデルに、欧米の支援を得て、高度理工系人材育成のため 8 校設置したのが始まりである。

デリー、マドラス、ボンベイ校などが伝統校であり、中でもボンベイ校が最難関である。合格率は 1.5%前後と極めて狭き門である。

出典:「平成27年度文部科学省先導的大学改革推進経費による委託研究
 留学生受入れ支援方策の検討に関する調査研究
(公益財団法人アジア学生文化協会)

この調査研究では、インド工科大学23校中「ボンベイ校が最難関で」、「合格率は1.5%前後と極めて狭き門」としています。


この「1.5%」はIIT全体の合格率ともボンベイ校単体の合格率とも読めますが、いずれにしろ難易度が非常に高いことは確かです。


新聞社の報道

また、インド工科大学については新聞や雑誌でもたびたび記事が組まれました。

その中から、日本経済新聞朝日新聞がWEBメディアに掲載した記事を挙げてみましょう。

IIT、入試倍率100倍超の難関校 理系偏重も背景に

インド工科大学(IIT)は、同国初代首相に就いたネルー氏が1951年に自国の産業振興のため設立した。多くの有力理系大学を抱えるインドの中でも世界的に知名度がある。IITは現在国内16カ所にまで増え、入学者は全体で年1万人程度で、入試倍率は100倍を超える難関校だ。

出典:日本経済新聞/2015年2月20日

「世界三大難関」インド工科大、イノベーションを支える「その場しのぎ」の力

入試が「世界三大難関試験の一つ」(フォーブス誌インド版)とも言われる大学がある。インド工科大学(IIT)。インドの厳しい競争社会の象徴でもあり、卒業生の多くは世界へと羽ばたく。
(中略)
1950~80年代には、カラグプル、ボンベイ、カーンプル、マドラス、デリーの5校しかなく、グーグルCEOのスンダル・ピチャイ氏やソフトバンク元副社長のニケシュ・アローラ氏など、いま世界のIT業界を率いるCEOには、この時代の卒業生が多い。

2000年代になって次々に新しい学校が増え、現在は23校に。それでも競争率は50倍以上だ。毎年、高校を卒業する約1200万人の学生のうち、約1万6千人が入学する。

出典:朝日新聞 GLOBE+/2021年7月8日

日経は「100倍を超える」、朝日は「50倍以上」と言っています。倍の開きがありますが、ひとまず最低でも倍率50倍は上回るということになります。


ちなみに、実際にインド工科大学ハイデラバード校で教養学部の客員准教授を務め、「運が99%戦略は1% インド人の超発想法」などの著書もある山田真美氏は、「入試倍率100倍超のインド工科大学(IIT)の学生たちは日本をどう見るか」という講演を行うなど、「入試倍率100倍超」という表現を用いています。

インド工科大学の受験者数と合格率

ただ、「やはりもっと具体的な数値が知りたい」という方もいるでしょう。そこで、インド工科大学の受験者数と合格率を調べてみました。


インド工科大学に入学するためには、「IIT-JEE」という独自の試験があり、「JEE Main」「JEE Advanced」という2段階のテストを通過しなければなりません。


このテストの詳細については、別記事インド工科大学の難易度は?他大学との比較、試験の難しさなどを解説にくわしく解説していますのでそちらを参照してください。


ここでは試験の制度や内容はいったんおいておき、その受験者数と合格率にだけ注目します。

では、2020年の試験について見ていきましょう。まず、「JEE Main」については、2020年は84万1,000人がエントリーし、実際には63万5,000人が受験しました。


次に、「JEE Advanced」です。
JEE (Advanced) 2020 JOINT IMPLEMENTATION COMMITTEE REPORT」というレポートに、2020年の「JEE Advanced」試験についてのデータがあります。


それを見ると、受験者数と試験に通過した人数は以下の通りです。


  ◎JEE Advanced 受験登録者数:16万838人
  ◎JEE Advanced 有資格者数:4万3,204人


これによると、「JEE Advanced」でインド工科大学への最低限の入学資格を得た人は4万3,204人となっています。ただ、この4万人が全員インド工科大学に入学できるわけではありません。


入学資格を得ただけです。


その人たちは、成績上位者から希望の大学・学部を選ぶことができ、定員になってしまえばそれ以降の成績の人は入学できないのです。この年の最終的な定員数は、以下のようになりました。


【最終合格発表後の人数】

大学名
インド工科大学ブバネシュワール校 475人
インド工科大学ボンベイ校 1,362
インド工科大学マンディ校 330人
インド工科大学デリー校 1,210人
インド工科大学インドール校 360人
インド工科大学カラグプル校 1,903人
インド工科大学ハイデラバード校 425人
インド工科大学ジョードプル校 491人
インド工科大学カンプール校 1,183人
インド工科大学マドラス 1,134人
インド工科大学ガンディナガール校 250人
インド工科大学パトナ校 427人
インド工科大学ルールキー校 1,353人
インド工科大学ダンバード校 1,125人
インド工科大学ロパール校 370人
インド工科大学バラナシ校 1,589人
インド工科大学グワハティ校 902人
インド工科大学ビラーイー校 183人
インド工科大学ゴア校 157人
インド工科大学パルガート校 188人
インド工科大学ティルパティ校 237人
インド工科大学ジャンム校 237人
インド工科大学ダーワッド校 170人
合計 1万6,061人

インド工科大学のいずれかの学部に入学できたのは、合計で1万6,061人です。

つまり、以下のように絞られたわけです。


  • JEE Mainの申込者数:84万1,000人
  • JEE Mainの受験者数:63万5,000人
  • JEE Advanced申込者数:16万838人
  • JEE Advancedの通過者数:4万3,204人
  • インド工科大学への入学可能定員数合計:1万6,061人

「JEE Main」の受験者数からインド工科大学への合格率を算出すると、およそ「2.5%」となりました。
「JEE Main」申込者数に対しての合格率であれば、「1.9%」です。


「合格率1%」「倍率100倍」とはなりませんでしたが、「倍率50倍」は正しいと言えそうです。

世界の有名大学の倍率との比較

さて、インド工科大学はインドでは素晴らしい学力と実績から厳しい倍率だとわかりますが、世界の大学と比べたらどうでしょう?


そこで、大学ランキングの中でももっともポピュラーなもののひとつ、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)世界大学ランキングで上位を占める有名大学の入試合格率を調べて比較してみました。


以下の表を見てください。

タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)世界大学ランキング 2022の上位大学の合格率】

THEランク 大学名 入試合格率
1 オックスフォード大学 イギリス 一般的に16〜17.5%程度と言われる
2 カリフォルニア工科大学 アメリカ 一般的に5〜7%程度と言われる
2 ハーバード大学 アメリカ 一般的に5〜6%程度と言われる
4 スタンフォード大学 アメリカ 一般的に4〜5%程度と言われる
5 ケンブリッジ大学 イギリス 一般的に17〜21%程度と言われる
5 マサチューセッツ工科大学 アメリカ 一般的に6〜8%程度と言われる
7 プリンストン大学 アメリカ 一般的に6%前後と言われる
8 カリフォルニア大学バークレー校 アメリカ 一般的に15〜18%程度と言われる
9 イェール大学 アメリカ 一般的に6〜7%程度と言われる
10 シカゴ大学 アメリカ 一般的に7〜9%程度と言われる
35 東京大学 日本 35.4%

これを見ると、難関大学でも合格率は4〜5%です。
比較すると、やはりインド工科大学の合格率2%前後というのはいかにハードルが高いかがわかります。

少なくとも、「世界でもっとも合格率が低い=難易度の高い大学のひとつ」と言ってよいでしょう。

インド工科大学の難易度がわかる「NIRF」ランキング

さて、前述したように、インド工科大学は1つの大学ではありません。23の国立大学の総称です。

そのため、各校によって難易度や倍率が異なります。では、どの大学が難易度高いのでしょうか?

それを知ることができる「NIRF」というランキングがあります。

「NIRF」とは、「National Institutional Rank Framework」の略で、日本語では「国家機関ランキング枠組み」と訳せます。


インド政府の教育省国内の高等教育機関をランクづけするために設けた枠組み・指標で、人材育成省(MHRD)によって承認され、2015年9月29日に人材育成省の名誉大臣によって施行されました。


このランキングは、入試の難しさをあらわすものではなく、各大学を「教育、学習、リソース」、「研究と専門的実践」、「卒業結果」、「アウトリーチ(対外支援)と包括性」、「認識」の5つのパラメータにもとづいて順位づけしています。


ただ、これを見ればそれぞれの大学のレベルの高さがある程度わかるでしょう。


最新版であるNIRFIIT(インド工科大学)ランキング2021では、インド工科大学23校のうち17校がランクづけされています。

その順位は以下の通りです。

IIT
ランキング
大学名 NIRFスコア NIRF全体の
ランキング
1 インド工科大学マドラス校 90.19 1
2 インド工科大学デリー校 88.08 2
3 インド工科大学ボンベイ校 85.16 3
4 インド工科大学カンプール校 83.22 4
5 インド工科大学カラグプル校 82.03 5
6 インド工科大学ルールキー 78.08 6
7 インド工科大学グワハティ 73.84 7
8 インド工科大学ハイデラバード 68.69 8
9 インド工科大学(インド鉱山学校)ダンバード 64.07 11
10 インド工科大学インドール 62.56 13
11 インド工科大学バラナシ 62.18 14
12 インド工科大学ロパー校 58.09 19
13 インド工科大学パトナ 57.38 21
14 インド工科大学ガンディーナガル校 56.86 22
15 インド工科大学ブバネシュワール 55.71 28
16 インド工科大学マンディ 52.58 41
17 インド工科大学ジョードプル校 51.56 43

これによると、インド最高峰の大学はインド工科大学マドラス校という結果になりました。


マドラス校に関しては、「東京工業大学 南アジア超短期派遣プログラム インド工科大学マドラス校(インド:チェンナイ、バンガロール)報告書」というレポートの中に、「倍率は 130 倍であり、入学するのがとても難しい」という記載があります。


2013〜2014年ごろの記述で少し古く、研修に参加した学生のレポートではありますが、ひとつの参考になるのではないでしょうか。

「優秀なITエンジニア人材がいない…」とお悩みの方へ

ITエンジニア人材の採用をはじめてみたものの、このような悩みを抱えていませんか?

 

「求めるスキルを持っている優秀な人材が見つからない…」

「求めていた人材がすでに他の企業に流れてしまっている…」

「いざ入社しても長続きせず退職してしまう…」

 

日本人ITエンジニアを採用できる人材紹介会社は多数あるものの、求める人材(需要)と供給がマッチしていないことや、中長期的な採用体制が構築がされておらず多くの企業が満足いく採用ができずに悩んでしまいます。

 

しかしその一方で、すでに外国人採用に目を向けて採用活動を進めていれば世界の優秀な人材を他社との競合が少ない中で獲得できる、ことも事実です。

 

実際に私たちはインド工科大学全23校に特化したITエンジニア採用や開発支援のDXコンサルティング集団として、累計160名以上ものインド工科大学生を対象に日本企業でのインターンシップを実施し60%越の採用率を実現しました。

 

もしも現状、将来性のあるスキルの高いIT人材を獲得したいと感じているのであれば、まずはサービス資料にあるインターンシップ導入を検討してみてください。

 

 

 

 

いかがでしたか?インド工科大学の倍率について、実感が持てたのではないかと思います。

 

では最後に、要点をまとめてみましょう。

 

 ◎インド工科大学の入試倍率は「50〜100倍」と言われる

 ◎2020年は
  ・「JEE Main」の受験者数からインド工科大学への合格率2.5%
  ・「JEE Main」申込者数に対しての合格率1.9%

 ◎世界の有名大学の倍率は、難関校でも4〜5%

 ◎日本からインド工科大学に受験で合格した人は灘高校出身

 

これであなたが、インド工科大学についてより深く知ることができるよう願っています。

その他の記事

上部へスクロール