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エンジニアの採用が難しい!その理由と課題、採用成功の具体策を解説

エンジニアの採用が難しい!その理由と課題、採用成功の具体策を解説

更新日 : 2023.12月.04

「近年はエンジニアの採用が難しくて困っている、なぜこんな状況になっているのか?」
「優秀なエンジニアを採用するにはどうすればいい?」

企業の採用担当者の中には、そのような悩みを持っている方も多いでしょう。

この悩みはあなたの会社だけではなく、日本全体が抱える課題となっています。

エンジニア不足は年々加速していて、売り手市場になっているからです。

その原因としては、主に以下の6つの背景事情が考えられます。

・IT市場が急成長している
・IT業界の技術革新のスピードが速い
・経験者採用に力を入れる企業が増えた
・リモートワークなど働き方が多様化している
・採用手法・採用チャネルが多様化している
・エンジニア人材の流動性が低くなっている

さらに、企業側が抱える以下のような課題も、採用を困難にしています。

・求めるターゲットからの応募の少なさ
・求職者の条件と企業側の採用条件の不一致
・スキル見極めの難しさ
・内定辞退の多発

これらを解決するには、企業側は以下のような対策をとる必要があるでしょう。

・採用条件、雇用条件をターゲットに合わせる
・自社エンジニアの意見を聞く
・自社の魅力を積極的に発信する
・採用チャネルを増やす
・書類選考で落とす率を下げ、面接率を上げる
・選考期間を短縮する

そこでこの記事では、難しいエンジニア採用について、その原因から対策までをくわしく解説していきます。

まずはエンジニア市場のリアルな状況を理解しましょう。

◎エンジニアの採用が難しい現状
◎エンジニアの採用が難しい理由
◎エンジニア採用における企業側の課題

それを踏まえて、企業がいますぐ取り組める対策を考えます。

◎エンジニア採用に成功する企業・失敗する企業の違い
◎エンジニア採用を成功させる具体策
◎エンジニアの採用面接で質問すべき事項

最後まで読めば、知りたかったことがわかるでしょう。

この記事で、あなたの会社が希望するエンジニアを無事に採用できるよう願っています。

1.エンジニアの採用が難しい現状


現在、エンジニアの採用は全般的に難しくなっています。

慢性的なエンジニア人材不足が続いていて、IT関連業界全体が売り手市場だからです。

以下のグラフは、経済産業省「IT人材需給に関する調査」による、IT人材需給に関する試算結果です。

需要の伸びを「低位:1%」「中位:約5~2%」「高位:約9~3%」の3パターンで想定し、それぞれ2030年までにどの程度の需給ギャップが生じるかを予測しています。

IT人材需給に関する試算結果

出典:「IT人材需給に関する調査」(経済産業省・みずほ情報総研株式会社)

これを見ると、この調査が実施された2018年時点ですでに22万人のエンジニアが不足していました。

そして、今後の需要が2%以上で伸びでいけばますますこのギャップは広がり、最悪の場合は2030年時点で約79万人もの人材が足りなくなる恐れがあるのです。

このようなエンジニア不足、売り手市場が背景にあるため、エンジニアの採用に関しては各企業とも厳しい状況におかれているというわけです。

2.エンジニアの採用が難しい理由


エンジニア採用が難しくなっている現状が理解できたかと思います。

では、実際にこの人材の需給ギャップや採用の厳しさを引き起こしている具体的な理由とは何でしょうか?

それは大きく分けて、以下の6点が挙げられます。

・IT市場が急成長している
・IT業界の技術革新のスピードが速い
・経験者採用に力を入れる企業が増えた
・リモートワークなど働き方が多様化している
・採用手法・採用チャネルが多様化している
・エンジニア人材の流動性が低くなっている

それぞれについて、くわしく掘り下げてみましょう。

2-1.IT市場が急成長している

まず、もっとも大きな原因のひとつが、IT市場が急成長・急拡大していることです。

以下の2つのグラフを見てください。

総務省「ICTの経済分析に関する調査」(2021年)による、「日本の情報通信産業 実質GDPの推移」です。

【日本の情報通信産業 実質GDPの推移】

日本の情報通信産業 実質GDPの推移

出典:総務省「ICTの経済分析に関する調査」(2021年)

これを見ると、情報通信産業の実質GDPは年々増加していることがわかります。

上記は2019年までのデータですが、現在ではDX(デジタルトランスフォーメーション)戦略に取り組む企業がますます増加するなど、さらに市場は拡大を続けている状況です。

そのためエンジニア人材にとっては活躍の場の選択肢が増える一方で、企業側からはエンジニアの争奪戦が起きているのです。

2-2.エンジニアの職種・業務が細分化・専門化している

IT業界の市場規模が拡大するのと同時に、IT関連技術も加速度的に進歩を続けています。

それにともなって、職種や業務の細分化・専門化も進んでいます。

そのため、企業側が求める業務内容やスキルにぴったりマッチした人材を探すのが難しくなってきたのも、採用難の一因です。

加えて、近年はエンジニアといっても、ITスキルだけでなくビジネスやマネジメントのスキルやマーケティングの知見をもった人材が求められるようになりました。

たとえばプロダクトマネージャーやデータサイエンティストを務めることができる者です。

が、現在日本ではそのようなハイスペックな人材は需要に対して少なく、これもまたエンジニアの採用を困難にしています。

2-3.経験者採用に力を入れる企業が増えた

また、以前は企業側は新卒者や他業種からの転職者を積極的に採用し、採用後にエンジニアとして育成していました。

が、長引く不況や新型コロナウイルスによる経済の停滞などの影響を受け、採用コストや教育コストを削減する必要が出てきました。

そこで多くの企業が、新卒や未経験者ではなく、すでに技術と経験をもった既存のエンジニアを採用する方向にシフトチェンジしています。

特に、20~30代の若手経験者に人気が集中し、採用競争が激しくなっているのが現状です。

2-4.リモートワークなど働き方が多様化している

同じくコロナ禍の影響や、政府が推進する「働き方改革」によって、エンジニアの働き方も多様化してきました。

たとえば経験を生かして独立起業する人、フリーランスとして活躍する人が増えています。

また、副業を認める企業も増えたため、企業に属しながら他社の案件を請け負うことで収入とスキルアップを図る人も多いでしょう。

かつては、労働条件に不満があったり、収入アップを希望する場合には、別の企業に転職するのが一般的でした。

が、このように働き方の選択肢が増えたことで、仕事へのモチベーションが高いエンジニアが「他社への転職」を選択する可能性が下がっています。

つまり、転職市場自体に優秀なエンジニアが少ないことも問題のひとつなのです。

2-5.エンジニア人材の流動性が低くなっている

転職市場に優秀なエンジニアが少ない理由はもうひとつあります。

それは、企業による囲い込みです。

前述のように、現在は慢性的なエンジニア不足で、今後はさらに需要と供給のギャップが広がることが予想されています。

企業側では採用活動に力を入れると同時に、社内のエンジニアが流出することを回避しなければなりません。

そのため、優秀なエンジニアに対しては給与や雇用条件などを改善し、高待遇で囲い込むケースが増えているのです。

となると、ハイスペックなエンジニアであるほど企業に定着しやすく、転職市場に流出しづらいという状況が生まれます。

つまり企業自身が、エンジニアの流動性を低下させ、採用を困難にしているとも言えるでしょう。

2-6.採用手法・採用チャネルが多様化している

最後の原因として、エンジニアの採用手法や採用チャネルが多様化していることが挙げられます。

かつて、IT業界が新卒者中心に採用活動をしていた頃は、大学や専門学校を通じての求人や、求人媒体での広告などを利用するのが主流でした。

が、現在ではさまざまな採用手法、採用媒体が生まれています。

たとえば、求人媒体もエンジニアに特化したものが増えました。

経験者採用に関しても、エンジニアに特化した転職サイトや人材紹介サービスが多数あります。

また、SNSを利用した求人や、社内の既存の人材から知人を紹介してもらう「リファラル採用」を活用する企業も出てきました。

そしてこのように、採用手法や採用チャンネルが多様化した結果、求職者が分散しているのが現状です

企業としては、1媒体を選んで求人広告を掲載するだけでは、出会える求職者の数が限られてしまいます

優秀な人材を採用したければ、さまざまな方法で採用活動を展開しなければならず、そのこともまた企業の負担になっているのです。

3.エンジニア採用における企業側の課題


ここまでは、エンジニア採用を難しくしているIT業界の事情や社会背景にフォーカスして原因を探ってきました。

が、一方で採用を希望する企業側にも問題はあります。

そこでこの章では、企業側が抱える採用課題について考えていきましょう。

3-1.求めるターゲットからの応募の少なさ

前述したように、エンジニアの職種や業務内容は細分化、高度化しています。

そのため、企業側が求める人材の条件もより細かくハイレベルになりがちです。

が、自社の希望を前面に押し出せば押し出すほど、マッチする人材は少なくなるのは当然でしょう。

そのため、たとえ応募者が多くても、「自社が求めるターゲットからの応募がない」というミスマッチが起こってしまうのです。

3-2.求職者の条件と企業側の採用条件の不一致

売り手市場の中で、求職者側が求める給与や待遇が高まっているのに対して、企業側がそれに見合った採用条件を提示できていないケースもよく見られます。

この原因としては、まず第一に採用担当者がエンジニアの採用市場の現状や、他社の給与や採用条件を正しく把握できていないことが考えられるでしょう。

自社基準で「この程度でいいだろう」と提示した条件が他社に負けてしまっているため、求職者側から選ばれないわけです。

また、それらの情報は正確に把握していても、他社より高待遇を提供できるだけの企業体力がなく、結果として求職者の希望する条件を下回ってしまうという企業もあるでしょう。

いずれにしろ、優秀なエンジニアを獲得するにはそれに見合った高待遇が必要であることは今後も変わりませんので、企業側には上記のようなギャップを埋める努力が求められます。

3-3.スキル見極めの難しさ

また、多くの採用担当者が抱える課題として、エンジニアのスキルを見極めるのが難しいことも挙げられます。

というのも、エンジニアがどの程度のスキルをもっているのかを数値化できる指標が少なく、客観的な評価基準があいまいだからです。

応募書類によって、その人が使用できるプログラミング言語やこれまで携わった開発案件などは知ることができても、それだけでは「実際の仕事で何ができるのか」を判断するのは難しく、採用後に「この仕事をしてほしかったのに、できないとは……」と落胆することも多いでしょう。

これには、多くの採用担当者が人事のプロであってエンジニアではないことも影響しています。

開発の現場を知らない人が選考に携わっているため、応募者が自己申告するスキルや実績を正しく理解できていないのです。

そのため、採用に現場のエンジニアを参加させる企業もありますが、最終決定は人事部門が行うケースも多く、その時点で応募者のスキルを見誤るリスクがあるというわけです。

3-4.内定辞退の多発

エンジニア採用が売り手市場になった結果、内定辞退者が多発するという問題も発生しています。

優秀なエンジニアであれば、ひとりに対して複数の企業がアプローチするため、数社から内定をもらってもっとも条件のよい企業を選ぶケースもあるでしょう。

そこで、せっかく内定を出しても辞退されてしまう企業が出てくるわけです。

そのため企業側としては、「内定=採用決定」という旧来の意識を改革する必要があります。

内定後も企業側から積極的にコンタクトをとって、企業としての魅力をアピールし続けるなど、内定者を逃さない努力が求められています。

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4.エンジニア採用に成功する企業・失敗する企業の違い

このように、困難化するエンジニア採用ですが、その中でも採用に成功している企業はあります。

では、採用に成功する企業と失敗する企業には、一体どのような違いがあるのでしょうか?

それぞれの特徴をまとめてみましたので、以下の表を見てください。

採用に成功する企業の特徴 採用に失敗する企業の特徴
・求める人材を絞り込みすぎず幅を広げている
・書類選考で希望と多少ずれている部分があっても、一度会ってみて判断する
・給与や条件は、求める人材にふさわしく設定する
・面接に現場のエンジニアが参加する
・面接と面接の間や選考期間が短い
・採用担当者(人事担当者)が開発の現場を知らない
・求人票に魅力がない、アピールポイントがない
・求める人材を絞り込みすぎて幅が狭い
・書類選考で希望と異なる点があれば落とす
・面接回数が多い、選考期間が長い
・内定後に特にフォローはしない

以上を見て、自社が失敗パターンに陥っている点があれば、ぜひ改善してください。

それにより、採用成功に近づくことができるはずです。

5.エンジニア採用を成功させる具体策


エンジニア採用に成功する企業と失敗する企業の違いがわかりました。

が、「では具体的にどんな施策をとればいいのか?」と悩む採用担当者の方もあるでしょう。

そこで、エンジニア採用に関して企業側がすぐに実行できる具体策を6つ挙げておきます。

5-1.採用条件・雇用条件をターゲットに合わせる

第一に見直してほしいのが、採用したいターゲットと採用条件・雇用条件です。

ここがマッチしていなければ、欲しい人材は他社に奪われてしまうからです。

まず最初に、自社が本当に欲しいターゲットを明確化しましょう。

現状では具体的なアサイン予定がないのに、必要以上に高いスキルや経験値を求めていると、採用機会を狭めてしまいます。

また、採用後に自社内で教育可能なスキルに関しては、採用条件の優先順位を下げるなど、譲歩も必要です。

ターゲットが明確になったら、それに見合った雇用条件を設定してください。

そのためには、他社の条件やターゲット層の求める給与、待遇などをリサーチし、それを踏まえて考えることが重要です。

もし、他社に負ける給与しか出せないのであれば、手当や福利厚生を充実させる、希望通りの労働環境を提供するなど、可能な範囲でターゲットに条件を合わせていくとよいでしょう。

5-2.自社エンジニアの意見を聞く

次に、採用に関してはぜひ社内のエンジニアの意見を聞いてください。

前述したように、エンジニア経験のない人事担当者では、応募者のスキルを正しく見極めることが難しく、その結果ミスマッチが発生しやすいためです。

書類選考や採用面接に参加してもらうのはもちろん、採用条件や雇用条件を決める際にも自社エンジニアへのヒアリングをおすすめします。

現場で実際に必要なスキルや経験は何なのか、それを持った人材に対してどんな雇用条件なら魅力を感じるか、同じエンジニアの視点からの意見を取り入れれば、よりターゲット層に刺さる求人ができるはずです。

5-3.自社の魅力を積極的に発信する

求職者が企業を選ぶ際に重視するのは、給与や待遇だけではありません。

その企業自体に魅力を感じれば、他社より多少条件が悪くても「働きたい」と感じてもらえるはずです。

そこで、自社ならではの魅力をあらためて見直し、求職者向けに積極的に発信する努力も必要でしょう。

たとえば、以下のいずれかで自社が誇れるものはないでしょうか?

・独自の企業文化:自由で個性を尊重する社風、社員の意見を積極的に取り入れる制度など
・労働環境:充実した社内設備など
・働き方:残業や休日出勤の少なさ、リモートワーク、副業OKなど
・キャリア形成:研修制度、資格取得支援制度など
・福利厚生:各種手当、ビュッフェ形式の社員食堂など

自社エンジニアなどの意見も聞いて、自社の魅力を洗い出し、自社のホームページだけでなくSNS、求人広告などで広くアピールしましょう。

5-4.採用チャネルを増やす

前述したように、現在は採用手法や採用チャネルが多様化し、求職者が分散しています。

企業側もそれに対応して、採用チャネルを従来よりも増やす必要があるでしょう。

・自社ホームページに求人ページを設ける
・複数の求人サイトに求人広告を出す
・紙の求人媒体に求人広告を出す
・SNSやブログで採用情報を発信する
・人材紹介サービスを利用する
・社内の人材からの照会=リファラル採用を行う

といった方法の中から、できるだけ多くのチャネルを利用してみてください。

その中から、実際に応募数が多いもの、採用率が高いものが見えてきますので、ゆくゆくは効率のいい採用チャネルを選ぶことができるようになるでしょう。

5-5.書類選考で落とす率を下げ、面接率を上げる

即戦力を求めるあまり、スキルなどの採用条件にこだわって、「書類選考で人数をかなり絞って、面接に進む人を厳選している」という企業も多いようです。

が、この考え方もまた、採用機会を狭めているかもしれません。

そのような企業は、一度書類選考で落とす率を下げ、応募者の面接率を上げてみましょう。

多少スキルや経験が不足していても、能力や適性、人柄などに見どころがあれば会ってみるのです。

自社エンジニアにも採用に参加してもらえば、今までは書類で落としていた人の中にも、「少し研修やOJTを行えば、有用なエンジニアに育成することができる」というポテンシャルを持った人材が埋もれているはずです。

「経験者、即戦力しか欲しくない」「必要なスキルはすべて備えていてほしい」と決めつけず、伸びしろにも目を向ける「ポテンシャル採用」も今後は取り入れていくべきでしょう。

5-6.選考期間を短縮する

何度も言いますが、優秀なエンジニアに対しては複数の企業が採用競争を繰り広げます。

そこに参加するのであれば、条件面を充実させるのと並行して、選考期間を短縮させることも重要です。

もたもたしていれば、こちらが選考している間に他社が内定、採用を決めてしまうかもしれません。

そうならないよう、面接の結果連絡はなるべく早くし、次の面接日程も間を置かずに調整しましょう。

最近では、新型コロナウイルスの影響でオンライン面接も一般化してきました。

これを活用して、短期間のうちに内定まで持ち込める採用スケジュールを組んでください。

6.エンジニアの採用面接で質問すべき事項


ここまで、エンジニア採用の難しさと、それに対する対策を解説してきました。

これであなたの会社の採用活動は改善されるはずです。

が、もうひとつ、実際に採用活動を展開するにあたって採用担当者が知りたいことがあるはずです。

それは、「採用面接では、応募者に何を確認すればいいのか?」ということです。

そこで最後に、エンジニアの採用面接で採用担当者が確認すべき必須項目を4つ挙げておきましょう。

・業務に必要な専門知識・スキル
・過去の実績
・スキルアップに迎えて実施してきた取り組み
・想定しているキャリアパス

ひとつずつくわしく説明します。

6-1.業務に必要な専門知識・スキル

まず質問の中心となるのは、応募者がもっている知識とスキルです。

今回募集する職種、業務に関して必要なスキルを事前に挙げておき、それについて相手がどの程度理解しているかと合わせて確認します。

できれば自社のエンジニアにも面接に参加してもらい、質問してもらいましょう。

コードレビューなどをテスト的にさせるのもいいでしょう。

6-2.過去の実績

経験者採用の場合、応募者の経験値をはかるために、過去にどのような開発を担当したかなどの実績も確認します。

チームの一員としての実績であれば、その人が果たした役割、担当した作業、提案したことなどをくわしく聞いて、実際にどの程度の能力があるかを把握しましょう。

もし仕事としては未経験の人でも、自分でつくったホームページやプログラムなどがあれば、見せてもらうといいでしょう。

これもまた、自社のエンジニアに参加してもらえば、より適切な判断ができるはずです。

6-3.スキルアップに向けて実施してきた取り組み

前述したように、IT関連の技術は日進月歩です。

応募者には採用後もエンジニアとして学びと成長を続けてもらわなければなりません。

それを理解しているか、進んで努力できる人物かを知るために、「これまで自分がスキルアップするために、どんなことをしてきたか」も聞いてみましょう。

資格取得のためにどのような勉強をしたか、スクールやセミナーなどで何を学んだか、といった具体的な取り組みを述べることができれば、採用後の成長も期待できるでしょう。

6-4.想定しているキャリアパス

さらに、入社後はエンジニアとしてどのようなキャリアを積み、何を目的にどんな成果をあげたいか、具体的なキャリアパスも確認しておく必要があります。

たとえばこちらがゆくゆくはプロダクトマネージャーを任せられる人材を探しているのに、応募者はデータサイエンティストを目指しているといった場合は、採用してもお互いにミスマッチで定着しないでしょう。

企業側が求める人材と、応募者が想定するキャリアパスがある程度一致している人を選ぶことが重要です。

また、企業側からもキャリアパス制度を明示し、「この企業に入れば、エンジニアとしてどのようにステップアップしていけるのか」を応募者が具体的にイメージできるようにしましょう。

7.まとめ

いかがですか?

エンジニア採用に関して知りたいことがわかったでしょう。

ではあらためて、記事の要点をまとめておきましょう。

◎エンジニアの採用が難しい理由は、

・IT市場が急成長している
・IT業界の技術革新のスピードが速い
・経験者採用に力を入れる企業が増えた
・リモートワークなど働き方が多様化している
・採用手法・採用チャネルが多様化している
・エンジニア人材の流動性が低くなっている

◎エンジニア採用における企業側の課題は、

・求めるターゲットからの応募の少なさ
・求職者の条件と企業側の採用条件の不一致
・スキル見極めの難しさ
・内定辞退の多発

◎エンジニア採用を成功させる具体策は、

・採用条件、雇用条件をターゲットに合わせる
・自社エンジニアの意見を聞く
・自社の魅力を積極的に発信する
・採用チャネルを増やす
・書類選考で落とす率を下げ、面接率を上げる
・選考期間を短縮する

以上を踏まえて、あなたの会社が欲しいエンジニア人材の採用に成功できるよう願っています。

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