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投稿者名:Willings-Inc.

オフショア開発の費用とは?国別の人件費、コスト削減方法などを解説

「オフショア開発を委託したいが、費用はどの程度かかるのか?」
「国によってエンジニアの単価はどの程度異なるのか?」

海外でのソフトウエア開発を検討中の企業で、そのような疑問を持っている担当者の方は多いでしょう。

オフショア開発の費用は、ほとんどがエンジニアとプロジェクトマネージャー(PM)の人件費です。

また、契約の形態によっては、設計費用や通信費用が発生することもあれば、現地にオフィスを借りる場合はその賃貸料なども必要になります。

エンジニア単価は国によって相場が以下のように異なり、インドや中国が高く、フィリピンやインドネシアが低い傾向があります。

人月単価の相場
インド 30万~60万円
ベトナム 25万~40万円
中国 35万~55万円
タイ 27万~37万円
インドネシア 24万~32万円
フィリピン 21万~30万円

さらに、以下のような方法をとれば、さらに費用を抑えることも可能です。

・工数を減らす
・開発期間を短くする
・日系のオフショア企業を選ぶ

そこでこの記事では、オフショア開発の費用について、さまざまな視点から考えていきます。

まず最初に、オフショア開発の費用について、基礎知識を学びましょう。

◎オフショア開発費用の現状
◎オフショア開発費用の内訳

その上で、実際の費用相場を比較します。

◎オフショア開発の地域別費用相場と特長
◎オフショア開発でブリッジSE・PMをつけた場合の費用相場
◎エンジニア単価以外にかかる費用
◎オフショア開発の費用をさらに抑えるポイント

最後まで読めば、オフショア開発の費用感が国別につかめるようになるでしょう。

この記事で、あなたの会社が予算内でオフショア開発を委託できるよう願っています。

 

1.オフショア開発費用の基礎知識

オフショア開発といえば、国内でのオンショア開発に比較して費用が抑えられるというイメージがあります。

実際にその通りでしょうか?

まずはオフショアの開発費用について、知っておきたい基礎知識を身につけましょう。

 

1-1.オフショア開発費用の内訳

前述したように、オフショア開発費用のほとんどは「人件費」です。

ソフトウエア開発の人件費は、「エンジニアの人月単価✕開発工数」で計算されるのが一般的です。

・人月:エンジニア1人が1か月にこなすことができる作業量
  「1日8時間✕20日間」で計算する会社や、それ以上、またはそれ以下で計算する会社などさまざま

・開発工数:作業を完了させるまでの作業量
   「作業時間✕作業人数」で計算

また、多くの場合は日本と現地とのパイプ役として、「ブリッジSE」や「プロジェクトマネージャー(PM)」を立てるため、その人件費も発生します。

さらに、契約の形態によっては、以下のような費用が発生することもあります。

・設計費用:ブリッジSEやPMが設計書を作成したり、それを翻訳したりする費用
・通信費用:日本と現地との連絡にかかる費用
・オフィスの賃貸料など:現地にプロジェクト専用のオフィスを用意する場合の、賃貸料や光熱費
・日本からのスタッフの渡航費用、滞在費用:日本からスタッフが何度か現地に赴いたり、滞在する際の費用

 

https://www.winkgo.com/4p00ixx 1-2.オフショア開発費用の現状

オフショア開発の大きなメリットのひとつは、開発コストの多くを占める「人件費」を日本よりも低く抑えられるという点にあります。

特に、かつては中国が日本企業の主な発注先でした。

が、中国経済が発展するにつれ、当初の旨みであった「人件費」が徐々に上昇してきています。

かわって日本企業のオフショア開発の受け皿となったのが、まだエンジニアの給与水準が日本よりも低い東南アジア諸国です。

人月単価の相場を比較すると、中国が35万円~なのに対して、東南アジアは20万円台~となっています。

国別の相場は2.オフショア開発の地域別費用相場と特長で説明しますので、そちらを参照してください。

 

1-3.近年人気の委託先はベトナム

特に近年、日本のオフショア開発案件が集中しているのはベトナムです。

日本最大級のオフショア開発の選定先支援サイト「オフショア開発.com」が発表した「オフショア開発白書 2021年版」によると、同サイトを利用した企業のうち実に半数以上の52%がベトナムを委託先に選んでいます。

近年人気の委託先はベトナム

出典:株式会社Resorz「オフショア開発白書 2021年版

オフショア開発全般を見ると、8割がベトナムに委託しているという話もあります。

他にもフィリピン、タイ、インドネシアなど東南アジア諸国の多くがオフショア開発の請負先になっているのが現状です。

 

https://www.therealitytv.com/0xcnqz64f 2.オフショア開発の地域別費用相場と特長

さて、オフショア開発の費用についての基本がわかったところで、実際の費用相場を見ていきましょう。

前述の「オフショア開発白書 2021年版」(オフショア開発.com)によると、同サイトを利用した企業が各国に委託した際の人月単価は以下のようになっています。

同サイトを利用した企業が各国に委託した際の人月単価

※ 括弧内の数値は昨対比

出典:株式会社Resorz「オフショア開発白書 2021年版

その他、各種資料を総合してまとめた主な国別の人月単価の相場が以下です。

人月単価の相場
インド 30万~60万円
ベトナム 25万~40万円
中国 35万~55万円
タイ 27万~37万円
インドネシア 24万~32万円
フィリピン 21万~30万円

ただし、実際の人件費はエンジニアのスキルや作業内容などによっても左右されますので、上記の金額はあくまで参考として考えてください。

では、ここからは各国の人月単価と、他国と比較した特徴についてくわしく説明していきましょう。

 

2-1.インド:人月単価30万~60万円

現在、世界のIT業界をけん引する国として注目されているのがインドです。

優秀なエンジニアが多く、高度な開発案件にも対応できるため、欧米からもオフショア開発の委託が集まっています。

ただ、技術力が高い分、人件費も安くはありません。

人月単価は30万~60万円程度と、日本国内よりも高い場合もあるほどです。

特にインド工科大学出身のエンジニアは、Googleなどの大企業からの引き合いも強く、中には年俸3,000万円、4,000万円というオファーで話題になったケースもあります。

そのため、オフショア開発の委託先としては、費用面ではメリットは正直あまりありません。

それよりも、「費用はかさんでも、スキルの高いエンジニアを集めたい」「下請けではなく、共同開発できる人材を求めている」といった場合の選択肢として検討するといいでしょう。

 

 

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2-2.ベトナム:人月単価25万~40万円

前述したように、現在日本からのオフショア開発委託先として最大シェアを占めるのはベトナムです。

ただ、人月単価は25万~40万円程度と、東南アジア諸国の中では決して安くはありません。

それがなぜ、これほど人気を集めているのでしょうか?

その理由としては、以下が考えられます。

・国を挙げてIT人材の育成に注力している
・中国やインドよりは人件費が低い
・東南アジア諸国ではオフショア開発の歴史が長く、インフラも整っている
・勤勉な国民性
・親日国で、日本語教育もさかん   など

ただし、このようにオフショア開発の委託先としての利点が大きいため、人月単価が徐々に高騰しつつあるのが現状です。

今後もしインドや中国レベルに近づけば、費用面での旨みは少なくなるかもしれません。

 

2-3.中国::人月単価35万~55万円

かつては、オフショア開発といえば中国が主流で、人件費が安いのが魅力でした。

が、経済の成長と技術力の向上に伴い人件費も上がり、現在では人月単価は35万~55万円程度と、アジアの中では高額になっています。

そのためオフショア開発全体に占める中国の割合は減少傾向です。

ただ、他のアジア諸国に先駆けて、国策としてITインフラの整備を進めてきたことや、ネットショッピングやスマホアプリなどの分野で躍進著しいこと、14億人という世界一の人口を背景に、IT人材も潤沢であること、日本語を理解する人材も多いことなどを踏まえると、IT業界での存在感は非常に大きいと言えます。

そこで、従来のように人件費節約のためのオフショア拠点という位置づけではなく、費用は他国より高くても、高度な開発を任せたり、共同で開発に携わったりすることができる地域という認識を持っておくといいでしょう。

 

2-4.タイ:人月単価27万~37万円

仏教国であるタイは、親日的で日本人が一緒に仕事をしやすい穏やかな民族性だと言われます。

人月単価の相場は27万~37万円程度と、東南アジアでは標準的な費用感ですが、コスト面でのメリットとしては「物価が安い」ことが挙げられます。

そのため、現地にオフィスを開く場合などは、維持費や設備費を低く抑えることができるでしょう。

ITインフラも安定していますが、ひとつ特徴的なのは、ソフトウエア開発よりもデザイン面に注力していることです。

そのため、高度なスキルを持ったエンジニアを求める場合にはあまり適しませんが、ホームページ制作やソーシャルゲーム開発におけるデザイン、イラストなどが得意な人材は豊富です。

 

2-5.インドネシア:人月単価24万~32万円

インドネシアは、今後の人口増加と経済成長が見込まれる国です。

が、ITに関しては、正直なところまだ今後の発展に期待されるというのが実情でしょう。

国がICT教育を強化し始めたのも2018年からとまだ日が浅く、オフショア開発の知見も多くはありません。

ただ、その分人件費は低く抑えられるのが魅力といえます。

人月単価の相場は24万~32万円と、ベトナムやタイよりも低水準です。

高度な開発、大型案件などを任せるのは難しいかもしれませんが、モバイルアプリやSNS系の開発に強い傾向がありますので、そのような案件の委託先として検討してみるといいでしょう。

 

2-6.フィリピン:人月単価21万~30万円

近年、オフショア開発の委託先として台頭してきているのがフィリピンです。

人月単価は21万~30万円が相場と、東南アジア諸国ではかなり低水準に抑えることができます。

問題になる点があるとすれば、まず第一に、コミュニケーションの基本は英語であり、日本語は通じにくいこと、第二に、日本からのオフショア開発受託歴はまだ浅いことでしょう。

そのため、英語で対応できる体制を整えた上で、まずは小規模な開発から委託してみるのがおすすめです。

 

2-7.国内ニアショア

ここまで、オフショア開発で人気の国、注目の国について説明してきました。

が、「コストを抑えて開発を外注したい」というのであれば、「国内ニアショア」という選択肢もありますので、それについても触れておきましょう。

 

2-7-1.国内ニアショアの費用相場

「ニアショア開発」とは、国内やごく近場の海外に開発を委託する方法です。

中でも国内ニアショアは、主に日本の地方都市の開発会社が委託先になります。

地方のメリットとして、人件費やオフィスの賃料などが都会よりも安く、コスト削減が見込めます。

ただ、コストの削減幅は大きくはありません。

一般社団法人 日本ニアショア開発推進機構の「都道府県別目安単価情報」によると、東京のエンジニア単価を「1」としたときの各都道府県の単価の割合は以下の通りです。

・東京都、神奈川県:1
・北海道:0.78
・沖縄県:0.71
・山形県、青森県:0.65   など

ちなみに、一般的な国内のエンジニア単価は以下の通りですので、参考にしてください。

ランク 人月単価の相場
PG下請け 40万~80万円
PG大手企業 60万~100万円
SE初級 80万~100万円
SE中級 100万~120万円
SE上級 120万~200万円

 

2-7-2.国内ニアショアには費用面以上のメリットがある

ただ、ニアショア開発のメリットは、コストだけではありません。

同じ日本国内での委託ですから、オフショアにつきものの言語の壁、時差の壁、文化の壁がないというのは大きな利点です。

そのため、意思の疎通がしやすく、ストレスレスでスムーズに開発を進められるはずです。

このように、開発を外注する場合のメリット・デメリットは、一概にコスト面だけで論じることはできません。

技術力、ITインフラ、コミュニケーションのとりやすさ、国民性、さらにはその国の政情など多角的に比較して検討するようにしてください。

 

3.オフショア開発でのブリッジSE・PMの費用相場

さて、ここまでは一般的なエンジニアの人件費についてみてきました。

が、オフショア開発をする場合、現地のエンジニアを管理、サポートし、日本側とのパイプ役を務めるために、「ブリッジSE」や「プロジェクトマネージャー(PM)」をつけるケースがほとんどです。

そこで、これらの費用についても考えておきましょう。

 

3-1.ブリッジSE:エンジニアの20~40%増し

まず、エンジニアの取りまとめ役として、進捗管理や日本との間での通訳・翻訳などを担うブリッジSEです。

これは、現地の人材から登用する場合が多いようですが、場合によっては日本人のブリッジSEを用意するケースもあります。

ブリッジSEの人月単価は、一般のエンジニアの単価に対して+20~40%程度が目安です。

前掲の「オフショア開発白書 2021年版」(オフショア開発.com)によると、同サイトを利用した企業が各国に委託した際のブリッジSEの人月単価は以下の通りだったそうですので、こちらも参考にしてください。

各国に委託した際のブリッジSEの人月単価

出典:株式会社Resorz「オフショア開発白書 2021年版」から編集

 

3-2.PM:エンジニアの50~70%増し

次にプロジェクトマネージャー(PM)です。

ブリッジSEが現地メンバーの取りまとめ役であるのに対して、PMはプロジェクト全体の責任者として、進捗管理、人材管理、品質管理など全般を担います。

そのため、経験豊富な上級エンジニアが務めることが多く、人件費も高額になります。

同じく「オフショア開発白書 2021年版」(オフショア開発.com)を参照すると、各国のPMの人月単価は以下のようになっています。

これを踏まえると、PMの人月単価は一般エンジニアの単価+50~70%程度と言えそうです。

PMの人月単価は一般エンジニアの単価+50~70%程度

出典:株式会社Resorz「オフショア開発白書 2021年版」から編集

ちなみに日本人PMを置く場合はさらに人件費が高く、案件によって60万~150万円ほどかかると思っておいてください。

 

4.オフショア開発の費用を抑えるポイント

ところでこの記事を読んでいる方の中には、「オフショア開発をしたいが、費用はなるべく抑えたい」という希望を持っている方も多いでしょう。

そこで最後に、人件費の削減以外にどうすればオフショア開発の費用を抑えることができるのか、いくつかのアイディアを紹介しておきます。

 

4-1.工数を減らす

もっとも単純なコスト削減法のひとつは、工数を減らすことです。

1-2.オフショア開発費用の内訳で説明したように、ソフトウエア開発の人件費は「エンジニアの人月単価✕開発工数」で計算するため、工数が減れば人件費も減らせます

そのためには、まず最初に要件や仕様を明確にしておく必要があります。

その上で、無駄を省いた必要最小限の工数見積もりを出しましょう。

 

4-2.開発期間を短くする

工数を減らすと同時に、開発期間を短くすれば、人件費もカットできます。

具体的には、優秀な人材を揃える、過去に同様の開発実績がある開発会社に委託する、コミュニケーションがスムーズにとれるような体制を整えるといった工夫が必要です。

 

4-3.日系のオフショア企業を選ぶ

コミュニケーションの面でいえば、日系のオフショア企業に委託するのも有効です。

オフショア開発のリスクのひとつに、コミュニケーションに齟齬が生じることが挙げられます。

こちらの意図がうまく伝わらず、間違った指示が伝わって調整に時間がかかったり、修正が必要になったりするケースもあります。

そうなると、余計な時間と工数がかかってしまうでしょう。

前述のように工数を減らし、開発期間を短縮するには、意思の疎通がとりやすい日系企業に依頼するというのもひとつの方法だといえます。

 

まとめ

いかがでしたか?

オフショア開発の費用について、知りたいことがわかったかと思います。

では最後にもう一度、記事の内容を振り返ってみましょう。

 

◎オフショア開発の地域別費用相場は以下の通り

人月単価の相場
インド 30万~60万円
ベトナム 25万~40万円
中国 35万~55万円
タイ 27万~37万円
インドネシア 24万~32万円
フィリピン 21万~30万円

◎オフショア開発の費用をさらに抑えるポイントは、

 ・工数を減らす
 ・開発期間を短くする
    ・日系のオフショア企業を選ぶ

これを踏まえて、あなたの会社が予算に合ったオフショア開発ができるよう願っています。

ラボ型オフショア開発とは?契約形態、開発の流れ、国別の特徴など解説

「ラボ型オフショア開発とはどんなもの?」
「コストやクオリティ面でラボ型オフショア開発をすすめられたが、どこの国に委託すべき?」

ソフトウエア開発を検討していて、そのような疑問や悩みをもっている企業も多いでしょう。

「ラボ型オフショア開発」とは、「海外に専属のエンジニアチームを一定期間にわたって確保し、開発を行う方法」です。

「ラボ型」は、従来の案件ごとに契約を結んで完成品を納品してもらう「請負型」とは異なり、契約期間中であればさまざまな案件を発注することができ、改修などがあっても追加費用が発生しません

「オフショア開発」は、日本国内での開発=「オンショア開発」と比較して人件費が低く抑えられることから、開発コストの削減のために利用される方法です。

この2つの利点をあわせて得られるのが、ラボ型オフショア開発というわけです。

そこでこの記事では、ラボ型オフショア開発を検討する企業が知っておくべきことをまとめました。

まず最初に、ラボ型オフショア開発とはどんなものかをあらためて確認しましょう。

◎「ラボ型オフショア開発」とは
◎ラボ型の契約形態
◎「請負型」との違い

その上で、実際に委託するに際して必要な知識を説明します。

◎ラボ型オフショア開発の流れ
◎ラボ型オフショア開発の委託先・国別の特徴
◎ラボ型オフショア開発のメリット・デメリット
◎ラボ型オフショア開発に向いている案件
◎ラボ型オフショア開発を依頼する際の注意点

最後まで読めば、知りたいことがわかるはずです。

この記事で、あなたの会社がラボ型オフショア開発を成功させられるよう願っています。

 

1.「ラボ型」オフショア開発とは

海外でソフトウエア開発を行うオフショア開発には、大きく分けて「ラボ型」と「請負型(受託型)」の2タイプがあります。

従来は「請負型」が中心でしたが、近年人気が高まっているのは「ラボ型」です。

そこでまず、「ラボ型」とは何かをあらためて説明します。

 

1-1.「ラボ型」とは?

「ラボ型」とは、専属のエンジニアチームを一定期間にわたって社外に確保し、開発を行う方法です。

国内でも海外でも行われますが、「ラボ型オフショア開発」であれば当然海外に委託することになります。

イメージとしては、「自社の開発チームを海外にもつ」と捉えればいいでしょう。

一般的には、オフショア開発を請け負う企業に委託して先方でチームを組んでもらい、日本と現地とのパイプ役となるブリッジSEやプロジェクトマネージャー(PM)を間に立てます

その体制には、以下の2種類があります。

1)日本側のPMが現地に赴いてチームを取りまとめる
2)日本にはPM、現地には委託先のブリッジSEを立てて、両者がやりとりする

1)の方法はより管理が行き届きますが、PMが現地に渡航・滞在する分のコストがかかります。
一方2)は、現地のブリッジSEに対して語学力やマネジメント力が求められます。

予算や開発内容などにあわせて、いずれかを選択することになるでしょう。

 

1-2.ラボ型の契約形態

「ラボ型」の開発を委託する場合、契約形態は「準委任契約」(民法第656条)になります。

これは、「契約期間中に、決められた業務を行うこと」のみを約するもので、「プロダクトを完成させること」と「プロダクトのクオリティ」には責任を負いません

(ただし、契約書に完成責任や補償条項を盛り込んだ場合はそれに従います。)

オフショア開発の場合、一般的にはオフショア開発会社と「エンジニア単価✕人数✕期間」に対して契約を結びます。

先方でブリッジSEやPMを立てる場合は、その人件費も加算されます。

 

1-3.「請負型」との違い

前述したように、ラボ型に対して「請負型」の開発形態もあります。

これは、基本的には案件1件に対して契約を結び、「決められた納期までに完成品を納品する」ことを約束するものです。

両者の違いを表にまとめましたので、以下を見てください。

ラボ型開発 請負型開発
契約形態 準委任契約(民法第656条) 請負契約(民法第632条)
契約期間 3か月、6か月、1年など中長期 短期(納期によって定める)
責任範囲 契約期間中、決められた人員を確保、稼働させる
→基本的には、決められた作業のみ行う
 仕事の完成や成果物に対しては責任なし
契約期間内に仕事を完成、成果物を納品する
開発体制 ウォーターフォール型
アジャイル型
主にウォーターフォール型
開発モデル 依頼元と依頼先で決める 開発者が決める
メリット ・長期間、優秀なエンジニアチームを確保できる
・開発コストを抑えられる
・仕様変更や習性が柔軟にできる
(依頼時には仕様が決まっていなくてもよい)
・開発ノウハウの蓄積ができる
・コミュニケーションが円滑にとれる
・成果物を完成して納品してもらえる
・案件1件ごとの契約なので、開発コストが把握しやすい
デメリット ・準備期間が必要になる
・発注が少ないとコストパフォーマンスが低くなる
・発注元のマネジメント負荷が重くなる
・依頼時に、要件定義書や仕様書が必要
・仕様の変更や修正には追加費用が発生する可能性がある
・案件ごとの契約で、完成したらプロジェクトは解散するため、開発ノウハウが蓄積されにくい
向いているケース ・定期的に発注する案件がある
・仕様変更が予想される、あるいは仕様が決まっていない
・既存のアプリやサービスの運用、改修
・アジャイル型開発
・要件、仕様が決まっている
・単発の案件のみ外注したい

 

2.ラボ型オフショア開発の流れ

では、実際にサボ型オフショア開発を行う場合は、どのような流れになるでしょうか?

一般的には、以下の5ステップで行います。

1)オフショア開発会社の選定
2)委託内容をヒアリング
3)スタッフ人選
4)契約
5)ラボ立ち上げ・開発スタート

 

https://therunningsoul.com/2024/11/gdyknw29f0 2-1.オフショア開発会社の選定

オフショア開発の場合、まずどこの国に開発を委託するかを決めて、その国で開発を行っている企業を選ぶ必要があります。

オフショア開発会社の中には、複数の国に対応しているところもありますが、多くは1国に特化しています。

たとえば、ベトナムに委託したい場合はベトナムで開発を行っている開発会社を探さなければならないわけです。

また、最近では多くのオフショア開発会社がラボ型開発に対応していますが、念のために事前に確認しましょう。

 

2-2.委託内容をヒアリング・見積もり

開発会社が見つかったら、まずは問い合わせをしましょう。

先方から委託したい案件の内容をヒアリングされますので、くわしく伝えてください。

さらにこちらからも、その案件に対応することができるか、どのように開発が行われるか、費用はどの程度かなど、知りたいことを確認します。

そのヒアリングの結果を受けて、開発会社がスタッフの人数と費用の見積もりを出します。

 

2-3.スタッフ人選

開発会社が案件の内容を把握すると、現地スタッフの中から適した人材をピックアップしてくれます。

この際に、開発会社によっては委託元と現地スタッフのリモート面談を実施しているところもあります。

ラボ型開発は、中長期間にわたって同じスタッフで作業を進めるため、エンジニアの人選が開発の成果を左右します。

もちろん、こちらが希望すれば途中でエンジニアを入れ替えることはできますが、そうでない限り、契約期間中はスタッフは固定されます。

大切な案件を任せることができるスタッフかどうか、エンジニアのスキルや人柄などを見極めましょう。

 

2-4.契約

見積もりとスタッフの人選に合意ができたら、次は正式に契約です。

ラボ型契約の場合は、「エンジニアの人数✕期間」で契約を結びます。

契約の際に注意が必要なのは、ラボ型契約の場合、開発会社には「完成責任」と「瑕疵担保責任」がないということです。

「瑕疵担保責任」とは、もし成果物に不具合があったり、クオリティが期待より低かったりした場合、開発会社側がそれを補償する義務があるということです。

もし、これらの責任を開発会社に負ってほしければ、それを契約書に盛り込めるよう、先方と調整しなければなりません。

あるいは、開発会社の中には自ら「完成保証」「瑕疵補償」をつけたラボ型開発を請け負っているところもありますので、そういう企業を選んで契約するのもいいでしょう。

 

2-5.ラボ立ち上げ・開発スタート

契約を交わせば、いよいよラボが立ち上がり、開発がスタートします。

ラボ型開発は前述のように「エンジニアの人数✕期間」の契約ですので、期間中であれば何件の案件を委託してもかまいませんし、修正が発生しても追加費用は基本的にかかりません

逆に、発注する案件がない空白期間ができてしまっても、その期間分も費用に含まれます

なるべく途切れることなく継続的に発注することで、ラボを最大限に活用できるでしょう。

 

3.ラボ型オフショア開発の委託先・国別の特徴

さて、前章の 2-1.オフショア開発会社の選定で、ラボ型オフショア開発では委託先の国選びが重要だと指摘しました。

では、ラボ型オフショア開発を受け入れている国々には、それぞれどのような特徴があるのでしょうか?

主な国を一覧表にまとめてみました。

言語 人月単価の相場 特徴 ITスキルの平均レベル
インド ヒンディー語など、英語 30万~60万円 ・エンジニアのスキルが高い
・組み込み系の開発が得意
3.9
ベトナム ベトナム語
※英語、日本語も通じる場合あり
25万~40万円 ・近年最もオフショア開発の人気が高い
・スマホアプリなど小中規模の開発が得意
3.31
中国 中国語、英語
※日本語も比較的通じやすい
35万~55万円 ・日本とのオフショア開発の経験が豊富
・基幹系、情報系システムの開発が得意
3.58
インドネシア インドネシア語
※英語も比較的通じやすい
24万~32万円 ・スマホアプリの開発が得意
・広いジャンルの案件に対応できる
3.43
フィリピン フィリピン語、英語 21万~30万円 ・デザイン力に優れる
・スマホアプリ、ソーシャルゲームなどの開発が得意
──

※ITスキルの平均レベルは、経済産業省「IT人材に関する各国比較調査 結果報告書」(2016年)より引用

 調査各国のアンケート回答者のITスキルを以下の7段階にレベル分けした平均値
 【レベル1】 最低限求められる基礎知識を有している人材
 【レベル2】 基本的知識・技能を有している人材
 【レベル3】 応用的知識・技能を有している人材
 【レベル4】 高度な知識・技能を有している人材
 【レベル5】 企業内のハイエンドプレーヤー
 【レベル6】 国内のハイエンドプレーヤー
 【レベル7】 国内のハイエンドプレーヤーかつ世界で通用するプレーヤー

これを参考に、開発内容や予算などを考慮して委託先を選んでください。

 

4.ラボ型オフショア開発のメリット・デメリット

ところで、ラボ型オフショア開発にはさまざまなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。

その主なものを挙げてみましょう。

【メリット】
・長期間、優秀なエンジニアチームを確保できる
・開発コストを抑えられる
・仕様変更や修正が柔軟にできる
・開発ノウハウの蓄積ができる
・コミュニケーションが円滑にとれる

【デメリット】
・準備期間が必要になる
・発注が少ないとコストパフォーマンスが低くなる
・発注元のマネジメント負荷が重くなる

これについては、くわしくは別記事「ラボ型開発とは?メリット・デメリット、請負型との違いなど徹底解説」に説明してありますので、ぜひそちらを参照してください。

 

5.ラボ型オフショア開発に向いている案件

ここまで、ラボ型オフショア開発についていろいろな視点から解説してきました。

が、そもそもどのような場合に、ラボ型オフショア開発を選択すればよいのでしょうか?

向いている案件について、考えてみましょう。

 

5-1.既存のアプリ・サービスの運用、改修

まず、すでにリリースされているアプリやサービスの運用と、それにともなう改修作業はラボ型オフショア開発に適しています。

長期間同じアプリ・サービスに携わるため、メンバーが固定されている方がノウハウの蓄積ができて有利でしょう。

また、アップデートや改修、不具合の解消などが発生しても、ラボ型開発であれば契約期間中は追加費用なく作業してもらえます。

さらに、これらの作業はかならず必要なものですが、日本国内で委託するよりオフショアの方がコストを抑えられるという利点もあります。

ラボ型オフショア開発のメリットがもっとも発揮されるのが、このケースだと言えるでしょう。

 

5-2.アジャイル型開発

また、最近導入例が増えている「アジャイル型開発」を行う場合も、ラボ型オフショア開発は最適です。

従来の「ウォーターフォール型開発」では、最初に要件定義や仕様を決め込んで開発を進め、すべて完成してからリリースします。

が、アジャイル型は、要件や仕様はアバウトなままで開発をスタートし、短期間で設計→リリース→テストを繰り返しながら、改修、改善を進めていきます。

ウォーターフォール型に比べてスピーディなリリースが可能なのが利点です。

ただ、アジャイル型開発を請負型で委託すると、毎回契約を結びなおしたり、追加費用が発生する恐れがあります。

ラボ型であれば、契約期間中に何回改修をしても、契約時の費用の範囲内で済むわけです。

アジャイル型開発

 

6.ラボ型オフショア開発を依頼する際の注意点

ここまで読んで、「ぜひラボ型オフショア開発を利用したい」と考えた方も多いでしょう。

ただ、実際にオフショア開発会社に依頼する際には、いくつか注意しなければならないことがあります。

最後にそれを挙げておきましょう。

 

6-1.開発会社の過去の実績を確認する

まず、開発会社を選ぶ際には、過去にどんなラボがオフショア開発をしたかという実績を確認する必要があります。

自社の案件と同じタイプの開発実績があれば、安心して任せられるでしょう。

が、中には実績が浅い企業や、実績を示せない企業もあります。

そのような開発会社は、できれば避けたほうがよいでしょう。

 

6-2.コミュニケーション体制が整っている開発会社を選ぶ

海外で行われるオフショア開発では、言葉の壁や文化の違いなどが障害になって、作業が滞るリスクがつきものです。

さらにラボ型であればメンバーが固定されるため、早期に意思の疎通をはからなければなりません。

それには、開発会社側のコミュニケーション体制が重要です。

日本語力が高いスタッフをアサインする、時差に関わらず連絡が取れるようにする、こまめに報告を上げるなど、コミュニケーションに注力している企業を選びましょう。

 

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オフショア開発では、日本企業側にも英語力・ITスキルに優れた外国人エンジニアがいれば、現地とのコミュニケーションがスムーズに運びます。

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まとめ

いかがでしたか?

ラボ型オフショア開発について、よく理解できたかと思います。

では最後に、記事の要点をまとめてみましょう。

◎ラボ型オフショア開発とは「海外に専属のエンジニアチームを一定期間にわたって確保し、開発を行う方法」

◎ラボ型契約は「準委任契約」で、完成責任や瑕疵担保責任はない

◎ラボ型オフショア開発の流れは、

 1)オフショア開発会社の選定
 2)委託内容をヒアリング
 3)スタッフ人選
 4)契約
 5)ラボ立ち上げ・開発スタート

◎ラボ型オフショア開発が向いているのは、

 ・既存のアプリやサービスの運用、改修
 ・アジャイル型開発

 

以上を踏まえて、あなたの会社がラボ型オフショア開発を成功させられるよう願っています。

オフショア開発のリスクとは?5つのリスクとそれぞれの解決法を解説

「オフショア開発を委託したいけれど、海外ならではのどんなリスクを想定すればいい?」
「オフショア開発のさまざまなリスクを事前に回避する方法は?」

海外でのソフトウエア開発を検討している企業には、そのような疑問や不安を持っているところも多いでしょう。

たしかにオフショア開発には、海外ならではの開発リスクがいくつかあります。

想定されるのは、主に以下の5点です。

・政情や外交関係の影響を受ける
・コミュニケーションに齟齬が生じる
・クオリティにばらつきがある
・コストや納期がオーバーする場合がある
・情報漏洩の恐れがある

ただ、それに対しては以下のような方法で回避、解決が可能です。

・日本との外交関係や内政状況を考慮して依頼先の国を選ぶ
・日本人をブリッジSEにする
・仕様書に作業内容を具体的に記載する
・コストと納期にバッファをもたせる
・進捗をこまめに確認、テストする
・セキュリティに関する教育と管理を徹底する

あらかじめリスクに備えておけば、オフショア開発は大きな成果をあげることができる開発方法なのです。

そこでこの記事では、オフショア開発でのリスク回避について知っておくべきことを解説します。

まず最初に、どのようなリスクがあるかを知っておきましょう。

◎オフショア開発のリスク5つ

その上で、対処法を考えていきます。

◎オフショア開発のリスクを回避・解決する方法
◎オフショア開発のリスクを最小限にするポイント

最後まで読めば、オフショア開発に対する不安が払しょくされるはずです。

この記事で、あなたの会社が安全に海外でのソフトウエア開発を行えるよう願っています。

 

Ambien Cr Where To Buy 1.オフショア開発のリスク

オフショア開発は、エンジニアの人材不足の解消や、開発コストの削減を可能にする有効な手段です。

が、物理的・心理的に距離がある海外の国に開発を委託することで、懸念されるリスクもあります。

そこでまず、どんなリスクが想定されるか知っておきましょう。

主に考えられることを、委託先の選定から実際の開発までの段階に沿って挙げると、以下の5点です。

・政情や外交関係の影響を受ける
・コミュニケーションに齟齬が生じる
・クオリティにばらつきがある
・コストや納期がオーバーする場合がある
・情報漏洩の恐れがある

 

Discount Ambien Online 1-1.政情や外交関係の影響を受ける

オフショア開発を考える際は、まずどの国に依頼するかを検討しますが、国によっては政情が不安定だったり、外交上の問題を抱えているケースがあるため注意が必要です。

たとえば、ミャンマーはオフショア開発の委託先として、特に人件費の安さなどが魅力の国ですが、2021年に国軍がクーデターを起こしてから内政が不安定な状態が続いています。

そのような国では、有事の際には通信インフラが途絶したり、内戦状態で経済活動がストップする恐れもあるでしょう。

また、中国や韓国も日本からのオフショア開発受け入れの経験が豊富ですが、一方では過去に反日デモが起こったことがあります。特に2012年の中国でのデモは、日系企業が襲撃されるなど過激なものでした。

そうなると、日本企業に協力している現地企業も影響を受けて、仕事が進められなくなるかもしれません。

このように、政情や日本との友好関係などに問題がある国に対しては、ビジネス上でもその影響を受けるリスクを覚悟しておく必要があります。

 

1-2.コミュニケーションに齟齬が生じる

次に、実際に開発を依頼した際に最初にぶつかるのが、コミュニケーションの問題です。

オフショア開発は、海外にいる外国人エンジニアと仕事をすることなので、そこには「言語の壁」「カルチャーギャップ」が立ちはだかります。

言葉に関しては、お互いに英語でコミュニケーションをとるケースが多いですが、日本語がわかるエンジニアもいます。

ただ、いずれにしろ片方、または双方が外国語を使ってやりとりすることになるわけです。

となると、こちらの指示がうまく伝わらなかったり、誤解が生じたりして、「希望とは異なる仕様になってしまった」といった失敗につながる恐れが出てきます。

また、日本では作業の進捗状況を逐一報告する「報・連・相」の習慣がありますが、国によっては細かい報告はせず、自分の責任で仕事を進めるのを良しとする文化も見られます。

そのため、こちらが気づいたときには、間違った仕様やイメージと異なるデザインで作業が進んでしまっている、というケースもままあり注意が必要です。

 

https://www.dirndl-rocker.at/?hev=7zjsi9mj 1-3.クオリティにばらつきがある

また、成果物のクオリティが期待値に満たなかった、というケースもよく発生します。

近年は、中国やインド、ベトナムなどの技術力が高まり、高度でクオリティの高い開発が期待できる一方、国によってはまだ優秀なエンジニアが多くは育っていないところもあります。

スキルの高くないエンジニアに当たってしまうと、期待外れの結果に終わってしまうでしょう。

さらに、「仕様書にある作業、指示された作業だけをする」というカルチャーの国では、指示がなければテストやチェックはしてくれず、バグや不具合のあるまま納品された、という例もあるようです。

日本では、開発中や納品前にテストするのが当然と考えるかもしれませんが、国が変わるとその常識は通用しない、というのも注意点のひとつといえます。

 

1-4.コストや納期がオーバーする場合がある

日本企業が海外の企業と仕事をする際に、しばしばストレスになるのが「数字に対する意識の違い」です。

日本人にとって、納期や予算は「守らなければいけないもの」ですが、オフショア開発を受け入れる国の中には、時間感覚やコスト意識が緩いところも多いからです。

納期はあくまで目安ととらえて、作業が終わらなければこちらに相談なく納品を遅らせる、間に合わなくても残業はしない、といった対応で、トラブルになるケースもあります。

これについては、国民性や長く続いた習慣に根差すものなので、日本的な意識を無理に押し付けてもさらに溝が深まるだけです。

相手の文化を理解してフォローする心構えが求められるでしょう。

 

1-5.情報漏洩の恐れがある

最後のリスクは「情報漏洩」です。

オフショア開発の受け入れ先には途上国や新興国が多く、コンプライアンスに対する意識や教育がまだ徹底されていない恐れがあります。

そのため、セキュリティが甘く情報が流出したり、案件に携わったメンバー自身が情報を漏らしたりする事例も発生しています。

そして、これを防ぐのは非常に難しいといえるでしょう。

というのも、システム開発の成果物は、形のない「ソースコード」ですから、関係者がその気になれば簡単に持ち出せてしまいます。

かといって、万全なセキュリティ対策を講じるにはコストがかかります。

オフショア開発のメリットは「人件費を抑えること」であるのに、そのためにセキュリティコストが発生してしまっては意味がありません。

オフショア開発における情報セキュリティは、大きな課題と言えます。

 

2.オフショア開発のリスクを回避・解決する方法

このように、オフショア開発にはさまざまなリスクがあることがわかりました。

とはいえ、エンジニアの人材不足解消やコスト削減を実現するには、オフショア開発が有効な方法であることは事実です。

そこで、これらのリスクを未然に回避する、あるいは解決する方法を挙げておきましょう。

 

2-1.日本との外交関係や内政状況を考慮して依頼先の国を選ぶ

まず、第一のリスク1-1.政情や外交関係の影響を受けるを回避するためには、委託先の国選びが重要です。

・日本との外交関係が良好である国
・内政が安定している国

を選択しましょう。

もしどうしてもこれらの条件から外れる国に委託したい場合は、現地情報を収集する担当者をおき、つねに連絡がとれる体制を整えておく必要があるでしょう。

 

2-2.日本人をブリッジSEにする

第2のリスク1-2.コミュニケーションに齟齬が生じるへの対策としては、ブリッジSEを現地スタッフではなく日本人にすることが有効です。

現地の人材の中からブリッジSEを選ぶ方が人件費を抑えることはできますが、その場合は日本語力が高い人が望ましいでしょう。

日本側と現地スタッフとのパイプ役として、指示を伝えたり、進捗管理、スタッフ管理、品質チェックなどを行うのがブリッジSEの役割なので、ここに言葉の壁があると進捗が滞ってしまうからです。

また、こちらからの指示もあいまいな表現は避け、翻訳しやすい明確な言葉選びを心がければ、コミュニケーションの齟齬も減らせるでしょう。

 

2-3.仕様書に作業内容を具体的に記載する

1-2.コミュニケーションに齟齬が生じる」「1-3.クオリティにばらつきがあるというふたつのリスクを回避する方法として、仕様書をくわしく具体的に書くことも求められます。

日本国内では、仕様書に細かく記載しなくても「こうするのが通例だろう」「指示がなくてもチェックしてくれるだろう」という共通認識で作業を進めることもできますが、オフショア開発の海外エンジニアには通用しません。

してほしい作業内容は、すべて具体的に仕様書に記載する必要があります。

さらに、誤解や誤読を避けるために、図や写真などのビジュアル要素を活用するとよいでしょう。

たとえばスマホアプリであれば、ユーザーの操作手順に沿って、イメージ写真や画面遷移図を盛り込みます。

テキストでの説明だけではわかりにくいことも、図を見ればひと目で理解できる工夫をしましょう。

 

2-4.コストと納期にバッファをもたせる

1-4.コストや納期がオーバーする場合があるの予防策は、最初からそれを想定してコストと納期にバッファを持たせるしかないでしょう。

特に納期に関しては、先方には少し前倒しした日付を伝えるのも有効です。

 

2-5.進捗をこまめに確認、テストする

また、1-3.クオリティにばらつきがある」「1-4.コストや納期がオーバーする場合があるに対しては、進捗状況をこまめに確認し、随時テストを行いましょう。

定期的にレポートを提出させたり、ソースコードレビューを行うことも必要です。

開発方法を、ウォーターフォール型ではなくアジャイル型で進めるのもいいでしょう。

「開発→リリース→テスト」を短期で繰り返すことで、バグや不具合が致命的になる前に早期に修正することが可能です。

進捗をこまめに確認、テストする

 

2-6.セキュリティに関する教育と管理を徹底する

最後のリスク、1-5.情報漏洩の恐れがあるに関しては、前述したように万全のセキュリティ対策をとるのはコストがかかります。

そこで、現地のエンジニアに対してセキュリティ教育と管理を徹底するしかないでしょう。

日本人によるセキュリティ、コンプライアンスのレクチャーをする、定期的にセキュリティに関するチェックシートにチェック、サインさせる、オフィスへの入退室記録をとる、といった対策を実施してください。

 

3.オフショア開発のリスクを減らすその他のポイント

さて、前章の6つの解決法は、1.オフショア開発のリスク 5つに対するものです。

が、それ以外にも、オフショア開発のリスクを減らすために心がけておきたいポイントがあります。

それは、

・相手国の文化を理解する
・積極的にコミュニケーションをとる

ということです。

これができていれば、もし問題やトラブルが発生しても、被害を最小限に食い止めることができるかもしれません。

 

3-1.相手国の文化を理解する

オフショア開発に限らず海外とのビジネス全般に言えることですが、大前提として、相手国の文化、国民性をよく知り、理解することは必須です。

国が異なれば、言語はもちろん生活習慣、仕事に対する考え方や姿勢も異なります。

日本側から見れば、「時間にルーズ」「仕事に責任感がない」「指示を守らない」と思える行動も、先方からすれば「無理な要求をされる」「指示された以上の作業を求めてくる」「こちらのやり方を認めず、日本式を強要されてやりにくい」と感じているかもしれません。

文化が異なる以上、それは「どちらが正しい/間違っている」という問題ではありません。

日本側の価値観を押し付けるのではなく、まず相手の文化や考え方を理解し、受け入れることが重要です。

たとえば、「時間にとらわれない国民性なのだな」とわかれば、余裕を持ったスケジュールを組んだり、こまめに進捗チェックとサポートを行うといったフォローもできるでしょう。

 

3-2.積極的にコミュニケーションをとる

そして、最も大切なのは、こちらから積極的にコミュニケーションをとろうという心構えです。

言葉の壁やカルチャーギャップを乗り越える方法は、結局はコミュニケーションしかありません。

「英語が苦手だから、やりとりはブリッジSEに任せる」という逃げの姿勢では、相手との信頼関係は生まれないでしょう。

もちろん、重要な伝達事項や指示は、正確な言葉で伝えなければなりませんから、英語力に優れたメンバーが必要です。

が、先方にこまめに連絡を入れたり、リモートミーティングに参加したり、つたない英語力でもコミュニケーションの取り方はいろいろとあるはずです。

オフショア開発を受け入れる国々は、今後もIT分野で発展が期待されるところばかりです。

よきパートナーとなって長く協力してもらうためにも、こちらから前向きに意思疎通を図るよう努めましょう。

 

 

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日本で唯一、インド工科大学全23校と連携しサービス展開をしています。

過去2年間で約50名の学生が日本企業でのインターンシップを実施し、うち75%のインターン生が正規採用を勝ち取っています。

これまでにインターンシップを実施して1名も採用に至らなかった企業は一社もありません。

・自社の更なる開発力強化に優秀な技術者を必要とするIT企業
・これからテクノロジー分野で新規事業を考えている「非IT企業」
・これまで外国籍の人材を採用した経験がない、または過去に失敗している企業

このような希望、悩みをお持ちのご担当者様は、ぜひ「GALK(ガルク)」をご検討ください!

 

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まとめ

いかがでしたか?

オフショア開発のリスクに関して、知りたいことがわかったかと思います。

ではもう一度、記事の要点を振り返りましょう。

◎オフショア開発のリスクは主に5つ

・政情や外交関係の影響を受ける
・コミュニケーションに齟齬が生じる
・クオリティにばらつきがある
・コストや納期がオーバーする場合がある
・情報漏洩の恐れがある

◎オフショア開発のリスクを回避・解決する方法は以下の6つ

・日本との外交関係や内政状況を考慮して依頼先の国を選ぶ
・日本人をブリッジSEにする
・仕様書に作業内容を具体的に記載する
・コストと納期にバッファをもたせる
・進捗をこまめに確認、テストする
・セキュリティに関する教育と管理を徹底する

◎オフショア開発のリスクを最小限にするポイントは2つ

・相手国の文化を理解する
・積極的にコミュニケーションをとる

この記事で、あなたの会社がオフショア開発を成功させられるよう願っています。

オフショア開発とは?注目される3つの理由と具体的な進め方を解説

オフショア開発(オフショアリング開発)とは、簡単にいうと Buy Ambien Cr From Canada IT業務を海外の企業や子会社に委託することです。

オフショア開発とはの図

webサービスやスマートフォンサービスの開発、保守点検や管理業務などを賃金水準が低い国に委託して、スムーズにシステム開発を進める手法を指します。

オフショア開発を活用することで深刻なIT人材不足やコスト高騰が解決でき、企業拡大や収益アップにつなげられるところがメリットです。

一方で、言葉や習慣の違いや時差など距離的な問題もあるので、オフショア開発について詳しく把握したうえで検討する必要があります。

そこでこの記事では オフショア開発の概要や導入方法 Online Ambien Overnight メリットやデメリットなどオフショア開発に関する知識をまとめて解説していきます。

http://www.chateagay.com/yafwss7e この記事を読むと分かること
◎オフショア開発とは
◎日本でのオフショア開発の現状
◎オフショア開発が注目される3つの理由
◎オフショア開発2つの契約方法
◎オフショア開発の5つのメリット
◎オフショア開発の4つのデメリット
◎オフショア開発を検討するときの3つのポイント

この記事を最後まで読めばオフショア開発とはどのようなものか把握でき、検討できるようになるはずです。

今、注目を集めているオフショア開発について、理解を深めてみましょう。

https://tothassociates.com/uncategorized/krcwny9s7t 1.オフショア開発とは

冒頭でも述べましたがオフショア開発(オフショアリング開発)とは、簡単にいうと Buy Generic Zolpidem Tartrate IT業務を海外の企業や子会社に委託することです。

オフショア開発の主な目的

もう少し詳しく解説すると、 https://fundaciongrupoimperial.org/f2j4qo82l webサービスやスマートフォンサービスの開発、保守点検や管理業務を賃金水準が低い国に委託して、スムーズにシステム開発を進める手法を指します。

国内のリソースだけに頼らず海外に目を向けることで優秀な人材の確保や海外拠点の設置、コスト削減が見込めます。

続いて、オフショア開発の概要を把握するときに気になるオフショア開発の目的や進め方を解説していきます。

 

http://makememinimal.com/2024/icw9wvaj7 1-1.オフショア開発の2つの目的

オフショア開発の目的は、 https://www.amyandthegreatworld.com/2024/11/4g8kry3 人材の確保とコストダウンの2つです。情報化社会の発展に伴いwebサービスやアプリのシステム開発や運用、保守などの業務が急速に増えています。

しかし、日本は深刻なIT人材不足に陥っており、国内で優秀なエンジニアやプログラマーを一定数確保することが難しい状態です。(詳しくは「国内のIT人材不足が深刻化している」で解説しています)

今からの採用活動や福利厚生などの待遇を考えると、国内で新たな人材を発掘し一定数の人員を抱えるだけでも膨大なコストと時間がかかります。

そこで、オフショア開発では人件費が安いインドやベトナム、ミャンマーやタイなどに着目し、現地の優秀なIT人材に業務を委託します。

すでに高い技術を持つエンジニアやプログラマーなどに仕事を依頼できるため、人材育成や人材の発掘に時間がかかりません。

また、日本に比べて賃金水準が低いため、1案件にかかるコストを削減することも可能です。このように、IT業界全体が抱えている

を実現することがオフショア開発の目的です。

 

 

https://hoteligy.com/blog/uncategorized/2tz433zn 1-2.オフショア開発の主な進め方

 

オフショア開発は、オフショア開発専門会社を利用して進めるのが一般的です。具体的には、 オフショア開発専門の会社に案件内容やコスト等を相談して委託をします。

オフショア開発専門の会社はブリッジエンジニア(ブリッジSE)を設けて、委託元と委託先の橋渡しをします。

つまり、下記の図のように https://golddirectcare.com/2024/11/02/sp23rfbhujo 委託元と委託先、オフショア開発専門会社の3者でスケジュールを調整しながら開発を進めることになります。

オフショア開発の主な進め方

ブリッジエンジニアは委託先と委託元との交渉や調整、進捗状況の伝達を担うところがポイントです。委託元に言語力や海外のIT開発市場の知識がなくても、スムーズな進行が叶うように努めます。

もちろん、委託元となる会社が海外のプログラマーやエンジニアを探して直接委託することも可能です。

しかし、優秀な人材かどうかを見極める、トラブルを避けてオフショア開発を進めるという点では実績がある国内の専門会社を利用したほうが無難でしょう。

 

1-3.アウトソーシングとの違い

アウトソーシングとは、 Can I Buy Ambien Online 国内外問わず業務の一部または全部を委託することです。オフショア開発は賃金水準が低い外国に委託をするので、委託先に大きな違いがあります。

アウトソーシングはコスト削減や人材の確保以外にも、 組織内で行う業務の取捨選択や専門知識の導入目的で活用されています。

アウトソーシングの一例としては

  • 組織が大きくなった場合に一部の業務を外部委託して社員の負担を減らす
  • 専門性の高い分野を外部委託しクオリティを向上させる
  • 簡単な保守点検業務を外部委託し主要業務に集中できる環境を作る

などが挙げられます。このように、オフショア開発のように委託先を限定せず、多彩な目的で活用されているのがアウトソーシングだと言えるでしょう。

  アウトソーシング https://www.jacksonsmusic.com/2024/11/s09t5vxen8 オフショア開発
https://www.theologyisforeveryone.com/ly7b7geu3qk 概要 国内外問わず業務の一部または全部を委託すること IT業務を賃金水準の低い海外の企業や子会社に委託すること
https://www.dirndl-rocker.at/?hev=1b82nq1u9 主な目的 ・人材の確保
・コスト削減
・組織内で行う業務の取捨選択
・専門知識の導入など
・人材の確保
・コスト削減

https://crockatinneyguesthouse.com/o0lexnuhllh 1-4.ニアショア開発との違い

オフショア開発と似た言葉に、ニアショア開発があります。ニアショア開発とは、 比較的近距離にある企業にIT業務を委託することです。

ニアショア開発はあくまでも近距離にある企業を対象としているので、オフショア開発のように海外への委託は対象となりません。

例えば、都心に会社を構える企業がシステム開発を地方都市の企業に委託することがニアショア開発に当てはまります。

ニアショア開発の目的は、 http://www.manambato.com/jhthltu オフショア開発と同様に人材の確保とコスト削減です。

首都圏よりも人件費が安い地方の力を借りることで、コストを抑えながら優秀な人材を活用できます。ニアショア開発はオフショア開発のような文化、言葉の壁がないところが大きな魅力です。

国内で優秀な人材さえ確保できれば、オフショア開発よりも負担を減らしたスムーズな委託が期待できます。

  https://tvmovievaults.com/ygruv55n8 ニアショア開発 https://altethos.com/yi3yoiacq オフショア開発
http://www.chateagay.com/f64k5nwmvba 概要 Ambien Rx Online 比較的近距離にある企業に業務を委託すること IT業務を賃金水準の低い海外の企業や子会社に委託すること
https://fundaciongrupoimperial.org/xtye9ef 主な目的 ・人材の確保
・コスト削減
・人材の確保
・コスト削減

Ambien Purchase Online 2.日本でのオフショア開発の現状

ノートパソコンと地球儀と資料

オフショア開発の概要が把握できたところで、日本ではオフショア開発がどのように活用されているのか気になりますよね。

ここでは、株式会社RESORZが公表している「オフショア開発白書2021」を基に、オフショア開発の現状をご紹介します。

※オフショア開発市場全体を推計するデータではありますが、全てをカバーするデータではない点にご留意ください

 

2-1.オフショア開発はwebサービス・スマホアプリ開発で利用することが多い

オフショア開発を依頼する案件は、 https://therunningsoul.com/2024/11/45nmbk3u0i webシステム、webサービスの開発とスマートフォンアプリ開発が多いです。一般的なwebシステムやサービスであれば国ごとでの認識の差が少なく、委託しやすいことが要因でしょう。

じわじわと増えているのは、 https://tothassociates.com/uncategorized/c27stha カスタマイズやマイグレーションを担う基盤系のシステム開発です。

国内での人材不足や人件費高騰が後押しをして、オフショア開発が担う案件の範囲が広がりを見せています。

オフショア開発案件
※(株式会社RESORZに寄せられる相談や海外現地のオフショア開発企業へのアンケートなどをもとに集計)

 

https://www.jacksonsmusic.com/2024/11/g1gren9st2 2-2.オフショア開発を検討した目的はコスト削減が1位

株式会社RESORZがオフショア開発を検討、発注した企業132社を対象に実施したアンケートでは、 https://www.therealitytv.com/cfrj42ig679 オフショア開発を検討した目的としてコスト削減が1位となりました。

https://www.winkgo.com/8fyvfrv オフショア開発を検討した目的 http://makememinimal.com/2024/8agwgbfla 1位 コスト削減 Ambien To Buy 2位 国内のリソース不足 https://www.dirndl-rocker.at/?hev=etivict 3位 海外に拠点があるため 4位 グローバル戦略の一環

先行きが不透明な経済状況の中で、コスト削減を重要視している企業が増加していると考えられます。

コスト削減の一環として、グローバル戦略の見直しを検討している企業も出てきています。

また、国内のリソース不足や人件費高騰を受け、優秀な人件を低コストで活用したいという思いも汲み取れる結果だと言えるでしょう。

 

2-3.オフショア開発の委託先国はベトナムが過半数を占める

オフショア開発の委託先国の指定は、ベトナムが52%と過半数を占めています。(指定なしと回答した場合を除く)背景としては親日であることや国としてIT人材の育成に力を入れていることが挙げられます。

オフショア開発委託国
※(株式会社RESORZに寄せられる相談や海外現地のオフショア開発企業へのアンケートなどをもとに集計)

ポストベトナムとしてはフィリピンやインド、バングラデシュなどが名を連ねていますが、言語や単価での課題が残っています。

とくに、英語でのコミュニケーションが求められる場合は、委託元もある程度の英語力を持っている必要があります。

また、少し前までは委託先国に中国を選ぶ企業が多かったのですが、単価の高騰や環境の変化により他の国へのシフトが開始していることが一目瞭然です。

昨今の経済発展により中国はオフショア開発国というよりも、グローバルな経済活動の拠点として捉えられています。

 

 

3.オフショア開発が注目される3つの理由

 

会議をするグローバル企業

今なぜオフショア開発が注目されているのか、疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。

それには、IT市場の課題を解決する3つの理由があるからです。

オフショア開発が注目される3つの理由
①国内のIT人材不足が深刻化している
②オフショア委託国の技術が向上している
③オフショア開発サービス市場が拡大し続けている

それぞれどのような部分が注目されているのか、詳しく解説していきます。

 

 

3-1.国内のIT人材不足が深刻化している

 

現在、国内のIT人材不足が大きな問題となっております。経済産業省が発表している「IT人材需給に関する調査(2019年)」によると、2030年までに45万人のIT人材が不足すると推測されています。

IT人材の需要と供給のギャップ 2018年 2020年 2025年 2030年 不足数22万人 不足数30万人 不足数36万人 不足数45万人

参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査

深刻な人材不足を招く背景としてはIT技術が進歩するスピードの早さや少子高齢化社会、そして急速な情報化社会へのシフトなどが挙げられます。とくに、IT技術は急速に発展しているため、最新の技術に適応できる技術者の育成が間に合っていないのが現状です。

だからといって企業が一から育成しスキルを高めようとすると、膨大な時間とコストがかかります。そこで、国内でIT人材を賄おうとはせず、海外の優秀なIT人材を活用し開発を進めれば人材不足は解消します。

IT人材が足りないと、企業の規模拡大や受注増加が見込めません。企業として発展していくためにも、オフショア開発の導入に注目が集まっています。

 

3-2.オフショア委託国の技術が向上している

オフショア委託国の技術が向上していることも、オフショア開発が注目される理由の一つです。

いくら安いコストでエンジニアやプログラマーに委託ができても、成果物のレベルが低いと意味がありません。

先ほども触れたオフショア開発委託国として名を連ねるベトナムやインドは、国としてIT教育に力を入れています。

とくにインドは公用語が英語であることからアメリカやヨーロッパのオフショア開発にも積極的に携わり、最先端の技術を学んでいます。

また、2016年に経済産業省が発表した「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」を見てみると、業務以外で語学学習や自主学習に取り組んでいる割合は、インドネシアやタイ、ベトナムで多いことが分かりました。

IT人材に関する各国比較調査結果報告書
出典:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」

前向きに技術向上に取り組んでいる姿勢が技術やコミュニケーション力の向上につながり、オフショア開発の発展を後押ししています。

 

3-3.オフショア開発サービス市場が拡大し続けている

「オフショア開発の主な進め方」でも解説したように、オフショア開発ではオフショア開発専門の会社を利用して委託先国のエンジニアやプログラマーと開発を進めます。

2016年に矢野経済研究所が発表した「グローバルアウトソーシング市場に関する調査結果」によると、国内向けのオフショア開発サービス市場規模は拡大をしていく予測が立てられていました。

国内向けのオフショアサービス市場規模推移予測

オフショア開発専門のサービスが増えるということは、それだけオフショア開発を実施している企業が増えているということです。

オフショア開発への授業がなければ、委託元と委託先をつなぐオフショア開発専門の会社は規模が縮小するはずです。

市場急速の拡大からも、オフショア開発への注目度が高くなっていることが分かります。

 

 

4.オフショア開発2つの契約方法

 

握手するビジネスマン

実際にオフショア開発に取り組むときには、請負契約とラボ契約のどちらかと選択するのが主流です。(すでに海外拠点を持っている場合は、自社の海外拠点に外国人エンジニアを駐在させる方法も検討できます)

  請負契約 ラボ契約
概要 仕事を受ける人は仕事の完成を約束し、発注者は成果物に応じて報酬を支払う方法 あらかじめ期間を設けて必要な人員を用意し専属のチームを作る方法
メリット ・仕事を受ける側が成果物に対しての責任を負うので責任の所在が明確
・単発の案件や必要な技術に応じて活用できる
・開発とフィードバックを重ねて品質や技術向上が見込める
・長期的な開発になるため、仕様変更など柔軟に対応できる
・優秀な人材を確保できる
デメリット ・仕事を受ける側のリスクが高い分、コストが高くなる傾向がある
・柔軟な対応が難しい
・責任の所在の明確化が難しくともにプロジェクトを進めていくことになる
・場合によっては技術やコミュニケーション方法の育成が必要
向いているケース ・試しにオフショア開発を利用してみたい場合
・明確な指示を出せる案件がある場合
・継続して依頼をする必要がない場合
・長期的プロジェクトや開発を行う場合
・自社の専属チームが欲しい場合
・将来的に海外拠点を作りたい場合

どちらの方法でオフショア開発を始めるのか決める必要があるので、それぞれの特徴をチェックしてみましょう。

 

4-1.請負契約

請負契約とは、簡単に言うと成果物ごとに契約をする方法です。仕事を受ける人は仕事の完成を約束し、発注者は成果物に応じて報酬を支払います。

請負契約の特徴は、仕事を受ける人が成果物に対しての責任を負うところです。オフショア開発の場合は、国内のオフショア開発専門会社が成果物の完成に対して責任を持ちます。

責任の所在が明確なので、品質が悪い場合や納期までに仕上がってこない場合に修正や納品などの催促がしやすいです。

一方で、請負契約は一つの成果物ごとに契約することになるので、複数の案件を同時進行する場合や複数人エンジニアが携わる場合には契約が複雑化し管理が難しくなるため向いていません。

明確な指示ができる単発の案件があるときや試しにオフショア開発を利用してみたいときにおすすめです。

請負契約
概要 委託先が仕事の完成を約束し、委託元は成果物に応じた報酬を支払う方法
メリット ・仕事を受ける側が成果物に対しての責任を負うので責任の所在が明確
・単発の案件や必要な技術に応じて活用できる
デメリット ・仕事を受ける側のリスクが高い分、コストが高くなる傾向がある
・柔軟な対応が難しい
向いているケース ・試しにオフショア開発を利用してみたい場合
・明確な指示を出せる案件がある場合
・継続して依頼をする必要がない場合

4-2.ラボ契約

ラボ契約とは、あらかじめ期間を設けて必要な人員を用意し専属のチームを作る方法です。

例えば、1年間という期間を決めて3人の外国人エンジニアと契約をして開発を進める方法がラボ契約となります。人員数(1か月の費用)と期間によって必要なコストや労力が大きく変動します。

ラボ契約は長期間にわたり開発をしていくため、コスト内であれば仕様変更や機能変更などに対応できるところが特徴です。

開発とフィードバックを重ねて、品質や技術向上を目指すことも可能です。将来的に海外拠点を置きたい場合には、双方の同意があればラボ契約でつながった優秀な人材をそのまま移籍させることもできます。

一方で、長期的に関わっていくからこそコミュニケーションや技術の育成が必要となる場合があります。

また、請負契約とは異なり責任の所在が明確化されていないので、ともに開発やプロジェクトを進めていく姿勢が必要です。

ラボ契約
概要 あらかじめ期間を設けて必要な人員を用意し専属のチームを作る方法
メリット ・開発とフィードバックを重ねて品質や技術向上が見込める
・長期的な開発になるため、仕様変更など柔軟に対応できる
・優秀な人材を確保できる
デメリット ・責任の所在の明確化が難しくともにプロジェクトを進めていくことになる
・場合によっては技術やコミュニケーション方法の育成が必要
向いているケース ・長期的プロジェクトや開発を行う場合
・自社の専属チームが欲しい場合
・将来的に海外拠点を作りたい場合

オフショア開発の注目度や種類が把握できたところで、メリットやデメリットを知り理解を深めていきましょう。

 

5.オフショア開発の5つのメリット

会議するビジネスマンたち

オフショア開発には、次の5つのメリットがあります。

①コスト削減ができる

オフショア開発の委託先国は、国内に比べて人件費が低いです。高い技術を持つIT人材を確保しても、コスト削減が見込めます。

②IT人材不足を解消できる

「国内のIT人材不足が深刻化している」で解説したとおり、国内ではIT人材不足が深刻化しています。

IT人材の採用活動が難航する、IT人材の人件費が高騰するということが起きており、国内で新たな人材を確保するのが難しい状態です。

オフショア開発を利用すれば委託先国の優秀な人材と一緒に開発ができ、IT人材不足を解消できます。

③海外に自社専属の開発チームを作れる

「オフショア開発2つの契約方法」で解説しましたが、ラボ契約では設定期間内は指定数のエンジニアを確保でき専属のチームが作れます。

海外に開発拠点を持つ足掛かりにでき、双方の同意さえあれば優秀な外国人エンジニアを自社の現地スタッフとして移籍させることも可能です。

④業務の幅が広がる

オフショア開発ではwebシステムやサービス開発、スマートフォンアプリ開発だけでなく、基盤系システムの開発やwebシステム業務などさまざまな案件の委託ができます。

自社のエンジニアでは対応できない領域でも、オフショア開発を活用すれば多彩な案件に対応でき業務の幅が広がります。

⑤納期の短縮につながる

オフショア開発を活用して優秀なIT人材を増やせば、一つの案件にかかる時間を短縮できます。その結果、受けられる案件の量が増やせて効率よく収益をあげられるようになります。

このようにオフショア開発を活用すると、IT業界が抱えている人材不足やコスト高騰が解消できます。

オフショア開発のメリットについてより詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

>>オフショア開発の5つのメリットとデメリット・失敗しないコツを解説

 

6.オフショア開発の4つのデメリット

会議するビジネスマンと高層ビル

オフショア開発のメリットが把握できたところで、気になるのがデメリットです。

オフショア開発のデメリットには、下記の4つがあります。

①言葉や習慣の壁がある

オフショア開発の委託先国は母国語が日本語ではないため、円滑なコミュニケーションが取りにくいデメリットがあります。

また、習慣や文化が異なるため、互いに許容しながら進める必要があります。

②品質管理が難しい

国によって仕様や受けてきた教育が異なるため、一定の品質を保つことが難しい側面があります。

コンプライアンスやセキュリティに対する考え方や知識も違うので、ルールや規則を念頭に置く大切さから指導しなければならない場合もあります。

③海外拠点となるのですぐに現地に行けない

国内の委託先とは異なり海外での開発となるため、トラブルが起きてもすぐに現場にいくことが難しいです。

④時差があるので迅速な対応が難しい

オフショア開発の委託先国と日本には、時差が生まれます。そのため、迅速な連絡やスケジュール調整が難しい場合があります。

異なる言語や文化、商習慣を持つエンジニアとともに開発を進めなければならないため、コミュニケーションや品質管理は大きな課題となるでしょう。

オフショア開発のデメリットについてより詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

>>オフショア開発の5つのメリットとデメリット・失敗しないコツを解説

 

7.オフショア開発を検討するときの3つのポイント

オフショア開発にはメリットとデメリットがありますが、検討する時点で3つのポイントを検討しておけば、問題の発生や失敗を回避できます。

オフショア開発を検討するときの3つのポイント
コミュニケーションの取り方を決めておく
案件の仕様を明確にする
自社に合うオフショア開発専門会社を利用する

どのようなポイントを把握しておくべきか、チェックしておきましょう。

 

7-1.コミュニケーションの取り方を決めておく

オフショア開発をするときには、言語や習慣の違いが壁となります。とは言え、検討段階からコミュニケーションの取り方を決めておけば、問題なく進めることができるでしょう。

オフショア開発の規模やコスト、契約方法によって解決策は異なりますが、下記のような方法を参考

にしてみてください。

①英語でコミュニケーションを取る

日本語を話せる委託先国のエンジニアは限定されますが、英語を共通言語にできれば円滑なコミュニケーションが図れる場合があります。

社内に英語スキルが高い人が在籍している場合やブリッジSEに英語でのコミュニケーションを委ねられる場合は検討してみてください。

②通訳を利用する

日本語や委託先国の言語でコミュニケーションを取ることが難しいときには、通訳者を入れるのも一つの方法です。

ただし、その分コストがかかるため、オフショア開発の規模や案件内容に合わせて検討する必要があるでしょう。

③現地に日本人マネージャーを在籍させる

ラボ契約の場合は、現地にコミュニケーションが取れる日本人マネージャーを在籍させる方法もあります。

時差を気にすることなくその場で会話ができるため、トラブルやミスが発生しても安心です。

この3つの方法とは別に、委託先国の文化や考え方を受け入れる姿勢も欠かせません。日本特有の商習慣を押し付けるのではなく、互いに歩み寄り進める姿勢が大切です。

 

7-2.案件の仕様を明確にする

オフショア開発を委託するときには仕様や内容をできる限り細かく指示することが大切です。

日本の文化には「言わなくても察する」というものがあります。例えば、上司が部下に一から十まで指示をしなくても、自分で考え行動する光景はよくあるものです。

オフショア開発では、言わなくても察するは通用しません。言われていないことができない、または独自の基準で判断するため品質の低下や納期遅延につながってしまうのです。

あらかじめ明確な指示をしておけば、想定外の成果物が完成することはまずないでしょう。

また、エンジニアによっては事前に細かく案件内容を伝えることで、自分の技量でできるかどうかの判断材料にもなります。

国内で仕事を依頼するときよりも丁寧で細かい仕様書や指示書の作成を心がけることで、オフショア開発を進めやすくなるはずです。

 

7-3.自社に合うオフショア開発専門会社を利用する

「オフショア開発の主な進め方」でも解説したように、オフショア開発は基本的にオフショア開発専門会社を利用して進めていきます。

つまり、どのようなオフショア開発専門会社によって進めやすさや継続のしやすさが変わってくるのです。

オフショア開発専門会社を選ぶときには、下記の項目をチェックしてみるといいでしょう。

オフショア開発専門会社を選ぶときのチェックポイント
コスト 国内のオフショア開発専門会社への支払いも含めて妥当な価格か
委託先国 どのような委託先国を用意しているか
ブリッジSEの能力 多言語に対応しているか、どのような業務を担うのか
実績 過去のオフショア開発の実績を確認する
得意な領域 どのような領域の案件を得意としているか

とくに、委託元と委託先を結ぶブリッジSEはオフショア開発を進めるときの要となります。対応言語や仕事内容は、細かく確認し検討してみてください。

 

8.GALKラボはオフショア開発導入を支援します

グローバルな会社員とノートパソコン

GALKラボは、ハイレベルな技術を持つインド工科大学の学生とIT事業を展開する企業を結ぶサービスです。

GALKラボには次の5つの強みがあります。

【GALKラボの強み】

①インド工科大学の学生と開発ができる
インド工科大学は、倍率100倍以上の超難関校です。世界レベルの教育を受けている学生は社会人エンジニア3~5年目の同等のスキルを持っており、幅広い案件に対応できます。

②学生だからコストを抑えられる
学生なので社会人エンジニアよりも低価格となっており、コストダウンにも貢献。ハイレベルな技術が低コストで利用できます。

③ブリッジSEが仕様書作成や要件定義をサポート
導入プランを選択すると、ブリッジSEが案件内容をヒアリングし委託先と委託元の間に立って進行を行います。仕様書作成や要件定義もサポートするので、初めてオフショア開発を活用する場合でも安心です。

④ブリッジSEが通訳をしてくれるので語学力やコミュニケーションの心配がない
導入プランを選択するとブリッジSEが通訳を行い、コミュニケーションをサポート。英語でのやり取り不安がある場合でも、円滑なコミュニケーションを実現します。

⑤3ヶ月ごとにチーム構成会議を行い、メンバーの追加や入れ替えが柔軟にできる
3ヶ月に1度依頼元企業とGALKラボで、チーム構成会議を行います。要望に合わせて、メンバーの継続や追加、入れ替えができます。

実際にGALKラボを利用した企業さまからは、嬉しい声が届いています。

・3ヶ月見込みの案件が2週間で完成し驚いた。ぜひ継続開発をお願いしたい(ソフトウェア会社さま)
・学生のパフォーマンスの高さに満足。要件定義も簡易的なものでできたので助かった(アプリ開発会社さま)
・学生からの提案内容が素晴らしく当初の企画より大きく広がるサービスが完成した(AI制作会社さま)
・知らない業界のことなのに1週間後には必要知識を理解し対応してくれたので驚いた(教育関連企業さま)

オフショア開発の導入や成功をサポートして参りますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

GAlKラボバナー

 

 

まとめ

いかがでしたか?オフショア開発について詳しく把握でき、導入すべきか検討できたかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

〇オフショア開発(オフショアリング開発)とはIT業務を海外の企業や子会社に委託すること

〇オフショア開発の主な目的は次の2つ

  1. 専門的な知識のある優秀な人材の確保
  2. 人件費や案件ごとのコスト削減

〇オフショア開発はオフショア開発専門会社を利用して進めるのが一般的

〇アウトソーシングとは、国内外問わず業務の一部または全部を委託すること。オフショア開発は賃金水準が低い外国に委託をするので、委託先に大きな違いがある

〇ニアショア開発とは、比較的近距離にある企業にIT業務を委託すること。国内の郊外地域を対象とすることが多く、オフショア開発のように海外に委託しない

〇オフショア開発の現状は下記のとおり

  1. 委託案件は、webシステム、webサービスの開発とスマートフォンアプリ開発が多い
  2. オフショア開発を検討した目的はコスト削減が1位となっている
  3. オフショア開発の委託先国はベトナムが多い

〇オフショア開発が注目される理由は次の3つ

  1. 国内のIT人材不足が深刻化しており、海外の優秀な人材を活用する動きがある
  2. オフショア委託国の技術が向上している
  3. オフショア開発サービス市場が拡大し続けており一定の重要がある

〇オフショア開発の主な導入方法は次の2つ

  1. 請負契約:成果物ごとに契約をする方法。単発案件や明確な指示が出せない案件に向いている
  2. ラボ契約:あらかじめ期間を設けて必要な人員を用意し専属のチームを作る方法。長期案件や柔軟な対応が必要な案件に向いている

〇オフショア開発のメリットは次の5つ

  1. オフショア開発の委託先国、国内に比べて人件費が低いためコスト削減ができる
  2. 国内のIT人材不足を解消できる
  3. ラボ契約をすると海外に自社専属の開発チームを作れる
  4. 自社のエンジニアでは対応できない領域に取り組めるようになり業務の幅が広がる
  5. 一つの案件にかかる時間を減らせるので納期の短縮につながる

〇オフショア開発のデメリットは次の4つ

  1. 言葉や習慣の壁がありコミュニケーションが取りにくい
  2. 品質管理が難しい
  3. 海外拠点となるのですぐに現地に行けない
  4. 時差があるので迅速な対応が難しい

〇オフショア開発を検討するときのポイントは次の3つ

  1. コミュニケーションの取り方を決めておく
  2. 案件の仕様を明確にする
  3. 自社に合うオフショア開発専門会社を利用する

この記事をもとにオフショア開発についての疑問や不安を解消でき、オフショア開発の活用が検討できるようになることを願っています。

オフショア開発が失敗する7つの理由と成功するためのコツを解説

「オフショア開発は失敗するの?」
「オフショア開発で失敗をする原因が知りたい」

せっかくオフショア開発をするなら、優秀な人材の確保やコスト削減など成功に結びつく導入をしたいですよね。

結論から言うとオフショア開発が失敗する理由には、主に下記の7つがあります。

オフショア開発が失敗する理由

これらの失敗は、事前の準備不足やオフショア開発への理解不足が招くものです。逆を言えば、どのようなことが失敗につながるのか理解をして対策をすれば失敗を回避できるのです。

具体的にどのような失敗事例があるのか、そしてどうすればオフショア開発が成功するのか気になりますよね。

そこでこの記事では、オフショア開発が失敗する7つの理由とオフショア開発に失敗しないための6つのポイントをまとめて解説していきます。

この記事を読むと分かること
◎オフショア開発が失敗する7つの理由
◎オフショア開発の失敗事例
◎オフショア開発は失敗や課題ばかりではない
◎オフショア開発に失敗しないための6つのポイント

この記事を最後まで読めばオフショア開発が失敗する理由が把握でき、失敗しないような対策できます。

ポイントさえ分かれば事前に失敗を回避できるので、ぜひ参考にしてみてください。

1.オフショア開発が失敗する7つの理由

焦るビジネスマン

冒頭でも述べたように、オフショア開発が失敗する主な理由は7つあります。

オフショア開発が失敗する7つの理由
・委託元と委託先で円滑なコミュニケーションが取れない
・成果物の品質が良くない
・納期やスケジュールが守れない
・結果的にコストがかさんでしまう
・日本の開発スタイルに慣れていない
・委託先国の選択を間違えた
・コンプライアンスや規約の共有が難しい

どのような点が失敗につながってしまうのか1つずつチェックしてみましょう。

 

 

1-1.委託元と委託先で円滑なコミュニケーションが取れない

 

委託元と委託先では母国語が異なるため、言葉の壁があります。それに加えて文化や商習慣の違いがあるので、国内でのIT開発と同じように考えるとスムーズに進みません。

コミュニケーションが取れないと、結果的に下記のような失敗を引き落こします。

 

①案件の内容が正確に伝わらない

意思疎通ができるコミュニケーションが取れないと、案件の内容や仕様が正確に伝わりません。

とくにオフショア開発はまだ形になっていないものをゼロから構築することが多いです。そのため、何かを手本にして真似するのではなく、想像や概念を伝えて同じゴールをイメージしながら進める必要があります。

形のないものをどのように伝えるのか、どの程度理解してもらえるかにより成果物の精度が異なるため、コミュニケーションが取れないと失敗してしまうのです。

 

②価値観や捉え方にギャップがある

国によって文化や価値観、人間性に違いがあります。

例えば、日本で「あなたに任せる」と話した場合、周囲の意見を聞きながら責任を持ち業務を遂行すると捉えます。

しかし、委託国によっては自分の思うように開発をしていいと解釈することがあり、想像とかけ離れた成果物が仕上がってしまいます。

また、日本では重要な案件の場合は勤務時間外の連絡であっても確認をすることが多いですが、委託国によっては勤務時間外は一切対応しない商習慣を持っています。

このような違いを認識しないでコミュニケーションを取ることで、品質の低下やスケジュール調整ができないなどの失敗を招いてしまいます。

 

1-2.成果物の品質が良くない

オフショア開発では「思ったような成果物が完成しなかった」「思ったよりバグが多く品質が低かった」という品質に対する失敗の声が一定数あります。

優秀なエンジニアやプログラマーに委託をしても、失敗してしまう主な原因は2つです。

1つ目は、受けている教育の違いです。とくにソースコードはルールや手法が国によって異なる場合があります。

仕上がった成果物を見ると不要な処理があったりメンテナンスしにくい状態になっていたりすると、修正に時間がかかります。中には独自のコードを用いる場合もあり、解読が難しいことも。

コードの品質維持は国内でも難しい部分ではありますが、性能に関わるミスが多いとオフショア開発を継続することが困難になります。

2つ目は、明確な指示ができていないことです。 「委託元と委託先で円滑なコミュニケーションが取れない」でも解説しましたが国により文化か考え方が異なるため、曖昧な指示では思ったような成果物を作ることができません。

日本では「言わなくても理解する」が当たり前なので、細部まで指示をしなくても今までの経験や周囲の意見を聞きながら開発ができます。

しかし、国によっては「言わないと分からない」と考えるため、言われていないことはやらない、言われていない部分は独自で自由に行うと解釈をします。その結果、納期遅延や品質の低下を招くのです。

決して全ての海外エンジニアやプログラマーの技量が足りないわけではないため、「オフショア開発で失敗しないための6つのポイント」で紹介することを実践すれば品質低下を防げるでしょう。

 

1-3.納期やスケジュールが守れない

オフショア開発では、納期やスケジュールの遅延が起こりプロジェクトが失敗してしまうことがあります。

その背景には、次の2つの理由があるからです。

 

①インフラが発達途中

日本は電気や通信などのインフラが高水準で、特別な事情がない限り突然の停電や通信遮断が起こることは考えにくいです。しかし、オフショア開発の主な委託先となる国はインフラが発達途中である可能性があります。

日本貿易振興機構が公表している「アジア・オセアニア各国の電力事情と政策」によると、2014年10~11月時点でのインフラ普及率は下記のとおりです。

インフラの普及率
  電気 通信
インド 61.2% 32.5%
ベトナム 22.5% 18.1%
インドネシア 41.9% 34.4%
タイ 5.1% 4.0%
バングラデシュ 73.0% 37.8%
参考:日本貿易振興機構「アジア・オセアニア各国の電力事情と政策」

このデータ取得から時間が経過しているため、現在はもう少しインフラ普及率は向上していると考えられます。

また、同じ国内であっても地域差があるため、都心部は急激に発達している可能性もあります。

とは言え日本と比べるとまだまだ低く、急な送電ロスや停電が起こりやすい状況です。そのため、思うようにオフショア開発が進まず失敗に終わることがあります。

 

②働き方の違い

日本では「納期は守る」「勤務時間までに出勤をする」というのは当たり前です。

しかし、国によっては時間管理に重きを置いていないことがあります。

例えば、ベトナムのオフショア開発では、進捗状況を報告する習慣がなく、一人一人自分のペースで進めている状態だったそうです。

何度も催促をしてやっと進捗報告の重要性を把握してもらえたものの、スケジュールが嚙み合わず大幅な遅延につながったとのこと。

そもそもスケジュールに対する考え方が異なるため、気づいたころには納期が間に合わず失敗に終わってしまうケースもあります。

 

1-4.結果的にコストがかさんでしまう

オフショア開発は、人件費や開発にかかるコストダウンを目的として導入することが多いです。しかし、実際に取り組んでみるとコストがかさみ、結果的にコストダウンできないことがあります。

経済産業省の「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」を見ると、オフショア開発委託先国の平均年収は下記のとおりです。

国別IT人材の平均年収
日本 598万円
インド 533万円
ベトナム 85万円
タイ 195万円
インドネシア 192万円
中国 354万円
参考:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」

人件費だけ見ればコストダウンが見込めるのですが、コストがかさんでしまう原因には次のようなものがあります。

  • 成果物の品質が低く、他のIT人材に再委託をした
  • スケジュール変更により余分に人件費等が必要になった
  • 為替変動により予算よりもコストがかさんだ
  • 通訳や現地のマネージャー設置などIT人件費以外にも人件費がかかった
  • オフショア開発専門会社の仲介手数料が高かった

オフショア開発は一般的に、オフショア開発専門会社が委託元と委託先の橋渡しをして進めていきます。

そのため、IT人件費以外にも仲介手数料や通訳などのオプション費用が発生します。

また、オフショア開発委託先国と国内では通貨が異なるため、為替変動のリスクがあります。契約内容にもよりますが、為替の変動によって最終的に支払う料金が高くなる可能性もあります。

このように、IT人件費のみのコストダウンを視野に入れてオフショア開発を進めてしまうと、思ったよりコストがかかり失敗することがあるのです。

 

 

1-5.日本の開発スタイルに慣れていない

 

日本のソフトウェア開発は、独特な仕組みを持っています。特徴的なのは、開発の前工程の仕様書や設計に曖昧さを残すところです。

敢えて曖昧な部分を残すことで開発をしながらすり合わせを行い、最終的に最適な設計を行う傾向があります。

これは日本独自のスタイルなので、日本とのオフショア開発に慣れていない場合は混乱を招きます。

例えば、どのように進行したらいいのか分からないと作業が滞り、納期遅延を起こすことにつながります。また、曖昧な指示をすり合わせるには的確なコミュニケーションが必要なので、コミュニケーションの難しさにも直面します。

その結果、思ったようにオフショア開発が進められずに失敗したと感じることがあります。

参考:論文「日本における情報システム開発スタイルと 中国オフショアリング 」

 

 

1-6.委託先国の選択を間違えた

 

オフショア開発は委託する国によってコストや特徴、文化が異なります。

案件に合う委託先国を選択しないと、思ったような成果が得られないことがあります。

主な委託先国の特徴は、下記のようになります。

  平均年収 メリット デメリット
インド 533万円 ・オフショア開発に携わっている歴史が長く経験豊富
・国としてITスキル向上に力を入れている
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
・コストが高くなっている傾向がある
ベトナム 85万円 ・国の対策としてオフショア開発に力を入れている
・小型案件から対応可能
・英語・日本語能力共に若干低い
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
タイ 195万円 ・比較的コストが低い ・他の地域より人材が少ない
・組み込み開発に弱い傾向がある
インドネシア 192万円 ・比較的コストが低い
・モバイル普及率が高くモバイル開発がさかん
・実績が少ない傾向がある
中国 354万円 ・沿岸部はインフラが整っている・日本語能力が高い
・他の地域より近い
・コストが高騰している

例えば、コストダウンを最優先したいのにインドや中国を選択してしまうと、思ったような効果を得られず失敗だと感じてしまいます。

また、日本でのコミュニケーションを望んでいる場合は、日本語に対応できるエンジニアが多い国を選択しないとなかなか優秀なIT人件を確保できません。

日本からのオフショア開発に対応している国は数多くありますが、慎重に委託先国選びを行わないと目的や成果に結びつかずに失敗に終わってしまいます。

 

1-7.コンプライアンスや規約の共有が難しい

日本はコンプライアンス遵守やセキュリティ対策に厳しいですが、委託先国が同じ意識を持っているとは限りません。

案件によっては、情報の保護や規約を守ることが絶対条件となることがあるでしょう。しかし、そもそもコンプライアンスや規約、情報セキュリティについての教養を身につけていないことがあります。

そのため、安心して任せられないとオフショア開発を断念するケースもあるようです。個人情報漏やコンピューターウイルス感染などのトラブルにつながると、会社の信用を落としかねません。

最近では、オフショア開発専門会社でコンプライアンスやセキュリティ教育を行い、一定の知識を身につける取り組みも見られるようになりました。

 

2.オフショア開発の失敗事例「品質やブリッジSEの技量に疑問を持ち撤退を決意」

ビジネスマンとノートパソコン

ここでは、オフショア開発に失敗した会社の事例を詳しくご紹介します。この会社では、採用難や国内のフリーランスコストの高騰を受けて安く導入できるオフショア開発に踏み出しました。

実際にオフショア開発を行い、失敗した感じたポイントが4つあるそうです。

 

①品質が良くない

この会社ではプログラムが想定通りに動かない、独自のソースコードが使用されているとった品質の低い成果物に遭遇したそうです。

「品質が悪いな」で終わればいいのですが、困るのはその後。内製化担当のエンジニアに引き継ぐと「オフショアが悪い」「このソースではできない」など他責の念に走ってしまうのです。

完全に修正が終わるまで時間と労力がかかり、思ったようなコストダウンを実感できませんでした。

 

②ブリッジSEの能力の差が大きい

ブリッジSEとはオフショア専門会社に在籍し、委託元と委託先を繋ぐ業務を行う人のことです。ブリッジSEの技量は会社によって差があり、日本語が堪能ではない担当者に当たったことがあったそうです。

それだけでなく、委託先のIT人材の力不足をブリッジSEがカバーしていたことも。優秀なIT人材が1人のみ在籍しており、難しい部分以外はブリッジSEが業務をしていたのです。もちろんその分クオリティが低くなり、別の会社を探すことになったとのことです。

 

③メンバーが流動的だった

あるオフショア開発専門会社では、IT人材の入れ替わりがあったそうです。急に納期遅延が起こるようになり問い合わせてみると、担当のエンジニアが退職したとのこと。

せっかく積み上げてきた知見や技術が残らず残念に感じたそうです。

 

④急に人件費が高騰した

発展国の場合は経済成長に伴い、急に人件費が高くなることがあります。円安による為替リスクの影響も大きく、思ったようなコスト削減が実現できませんでした。

このような体験から、オフショア開発からの撤退を決断したそうです。オフショア開発は人材の質はもちろんのこと、オフショア開発専門会社選びが重要だと感じる事例だと言えるでしょう。

 

3.オフショア開発は失敗や課題ばかりではない

地球儀を持つスーツの男性

ここまでの内容を見てみると「オフショア開発は失敗するもの」「オフショア開発で失敗しないか不安」と感じた人は多いかもしれません。

株式会社Resorzが海外のオフショア開発専門会社100社を対象に実施したアンケートでは、オフショア開発が失敗する割合は20%以下だとの回答が過半数を超えています。

オフショア開発が失敗する場合
参考:株式会社Resorz「オフショア開発“失敗”の割合とその原因は?」

実際にオフショア開発に携わっている現場の声に耳を傾けると、思ったよりも失敗が起きていないことが分かるでしょう。

また、オフショア開発を活用することで

  • コスト削減ができる
  • IT人材不足を解消できる
  • 海外に自社専属の開発チームを作れる
  • 業務の幅が広がる

などのメリットがあります。

オフショア開発を活用するメリットや魅力を知りたい人は、下記の記事も参考にしてみてください。

>>オフショア開発の5つのメリットとデメリット・失敗しないコツを解説

 

 

4.オフショア開発で失敗しないための6つのポイント

 

矢印の木製ブロック

オフショア開発はあらかじめ失敗しないように準備をしておけば、成功を掴むことができます。

ここでは、オフショア開発に失敗しないための6つのポイントをご紹介します。

オフショア開発で失敗しないための6つのポイント
・コミュニケーションの取り方を工夫する
・習慣やビジネススタイルの違いを考慮する
・仕様書は細かい部分まで明確にする
・進捗状況を常に把握できるようにする
・自社の案件に合う委託先国を選ぶ
・自社に合う国内オフショア開発専門会社を選ぶ

具体的にどのようなことを検討してオフショア開発を進めるべきか把握できるので、ぜひ参考にしてみてください。

 

4-1.コミュニケーションの取り方を工夫する

オフショア開発を失敗に導く大きな原因は、コミュニケーションが取れないことです。

株式会社Resorzが実施したアンケートでは、オフショア開発を成功させるうえで最も重要な要素としてコミュニケーションスキルがあがっています。

オフショア開発を成功させるために重要なことは?
参考:株式会社Resorz「オフショア開発“失敗”の割合とその原因は?」

つまり、あらかじめコミュニケーションの取り方を工夫していれば失敗を回避することができるのです。

円滑にコミュニケーションを取るには、下記の3つを明確にしておきましょう。

 

①コミュニケーション言語

まずは、どの言語でコミュニケーションを取るのか検討する必要があります。

日本語でのコミュニケーションを望む場合は、日本語対応のエンジニアを探すようにしましょう。委託元と意思疎通がしやすいメリットはありますが、日本語対応のエンジニアが限定されていること、日本語能力に差があることが懸念ポイントです。

委託先国が英語に慣れている場合は、英語でのコミュニケーションを視野に入れてみてもいいでしょう。

また、日本語や英語でのコミュニケーションが難しい場合は、ブリッジSEや通訳者による通訳を入れるのも一つの方法です。ブリッジSEの技量や通訳者のコストは、事前にチェックしておきたいところです。

このように、どの言語でコミュニケーションを取るのかによって一長一短があるため慎重に検討してみてください。

 

②コミュニケーション手段

コミュニケーションの手段を検討しておかないと、いざという時に連絡が取れず失敗につながります。

メールや電話、zoomなどのコミュニケーションツールなど委託元と委託先のどちらでも問題なく使用できる方法を提案してみましょう。

 

③コミュニケーションの頻度

オフショア開発では積極的にコミュニケーションを取らないと、意思疎通ができません。

現状把握ができていないと、品質の低下や納期遅延を招きます。

  • 毎日進捗状況をメールで報告する
  • 週に一度オンライン会議を実施する

などコミュニケーションの頻度を決めて、疑問や問題点がないかできるだけ迅速に把握できるようにしましょう。

 

4-2.習慣やビジネススタイルの違いを考慮する

「日本の開発スタイルに慣れていない」でも解説したように、日本の開発スタイルは独自の仕組みとなっています。

いきなり日本式の仕組みで開発をするといっても慣れていないため、トラブルや失敗を招く原因となります。

オフショア開発を開始する前に委託先国の特徴を把握し、どのような方法ならスムーズに取り組めるのか検討することが大切です。互いに歩み寄り納得できる方法で進めれば、未然に失敗を防げるでしょう。

同じく、習慣や文化の違いも考慮する必要があります。日本では当たり前であっても、文化や考え方が違えば当たり前とは限りません。

例えば、委託先国では業務時間外の連絡はできないのあれば受け入れ、業務時間内でコミュニケーションを図るように工夫しなければなりません。

このように、日本式を押し付けるのではなく委託先国のスタイルに歩み寄ることで、思ったように開発が進まないストレスを軽減できます。

 

4-3.仕様書は細かい部分まで明確にする

日本では曖昧な指示や仕様書で開発を進めることがありますが、オフショア開発で同じ方法を取ると品質低下を招きます。案件の内容はできるだけ細かく記載し、仕様書を読むだけでミスなく開発ができる状態を作りましょう。

仕様書を作成するときのポイントは、次のとおりです。

  • 要求項目は漏れなく記載する
  • 1つ1つの内容をできるだけ細かく記載する
  • 文章だけでなく図を使い、視覚的に分かりやすくする
  • 共通理解できる専門用語を使う
  • 曖昧な日本語表現を避けて、分かりやすく端的に書く

とくに大切なのは、要求項目を漏れなく記載することです。

「仕様書に書いていないからできない」「仕様書に指示がなかった」などのトラブルにならないように、細かく記載しましょう。

また、日本語は曖昧な表現が多いですが、オフショア開発の仕様書では避けたほうが無難です。

例えば、「必要であれば」「状況に応じて」「可能なら」などの表現では、エンジニアが正しく理解できない可能性が高いです。

細かな仕様書を作るのは労力がかかりますが、品質の低下を防ぐためには力を注ぎたいポイントです。

 

4-4.進捗状況を常に把握できるようにする

オフショア開発はブリッジSEやオフショア開発専門会社に丸投げをすると、失敗しやすくなります。成果物が完成するまでの過程がブラックボックス化してしまうからです。

完成した成果物を見たときには、ミスコードだらけだった、想像と違う形になっていたという失敗を招きます。納期にルーズな国である場合は、進捗状況を確認しておかないといつまでも完成しないことも考えられます。

進捗状況を常に確認できるように、下記のような工夫を取り入れてみてください。

  • 委託先国のエンジニアに毎日報告を書いてもらう
  • ブリッジSEから毎日連絡をもらう
  • こまめにコミュニケーションを取りスケジュールを共有する

常に委託先国のエンジニアから進捗状況を確認できれば安心ですが、言語や時差の問題で難しい場合はブリッジSEから連絡をもらいましょう。

 

4-5.自社の案件に合う委託先国を選ぶ

「委託先国の選択を間違えた」でも解説したように、委託先国によって文化や習慣、得意な案件が異なります。

自社に合わない委託先国を選ぶと品質の低下や開発のしにくさを感じ、オフショア開発が失敗に終わります。

  平均年収 メリット デメリット
インド 533万円 ・オフショア開発に携わっている歴史が長く経験豊富
・国としてITスキル向上に力を入れている
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
・コストが高くなっている傾向がある
ベトナム 85万円 ・国の対策としてオフショア開発に力を入れている
・小型案件から対応可能
・英語・日本語能力共に若干低い
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
タイ 195万円 ・比較的コストが低い ・他の地域より人材が少ない
・組み込み開発に弱い傾向がある
インドネシア 192万円 ・比較的コストが低い
・モバイル普及率が高くモバイル開発がさかん
・実績が少ない傾向がある
中国 354万円 ・沿岸部はインフラが整っている・日本語能力が高い
・他の地域より近い
・コストが高騰している

まずは小型案件でオフショア開発を試してみたい場合は、ベトナムが向いています。

オフショア開発の実績や国としてのIT技術の高さを重視したいなら、インドを選ぶといいでしょう。

オフショア開発の委託先国は次の章で紹介するオフショア開発専門会社選びにもつながるため、慎重に検討してみてください。

 

4-6.自社に合う国内オフショア開発専門会社を選ぶ

先ほども述べたように、一般的なオフショア開発はオフショア開発専門会社を介して進めます。

つまり、オフショア開発専門会社が委託先と委託元の橋渡しをできるかどうかが重要となるのです。

失敗事例でもありましたが委託先とのスケジュール管理や交渉を担うブリッジSEの技量が低いと、コミュニケーションが円滑に取れず失敗を招きます。

オフショア開発専門会社を選ぶときには、下記のような項目を確認してみてください。

オフショア開発専門会社を選ぶときのチェックポイント
コスト エンジニアの人件費だけでなく他の費用も含めてコストダウンにつながるか
委託先国 自社に合う委託先国と連携しているか
ブリッジSEの能力 多言語対応・業務内容・スキル等を確認し問題はないか
実績 オフショア開発の実績があるか
コンプライアンス コンプライアンスやセキュリティについて教育をしているか
得意な領域 どのような領域の案件を得意としているか

 

5.GALKラボはオフショア開発成功をサポートします

パソコンと資料を見ながら議論するビジネスマンたち

GALKラボは、ハイレベルな技術を持つインド工科大学の学生とIT事業を展開する企業を結ぶサービスです。

下記のような強みがあり、リスクを最小限に抑えながらIT人材不足の解消やコストダウンを実現できるところが特徴です。

①社会人エンジニア3~5年目の同等のスキルを持つインド工科大学の学生と開発ができる
②学生だからコストを抑えられる
③ブリッジSEが仕様書作成や要件定義をサポート
④ブリッジSEが通訳をしてくれるので語学力やコミュニケーションの心配がない
⑤3ヶ月ごとにチーム構成会議を行い、メンバーの追加や入れ替えが柔軟にできる

実際にGALKラボを利用した企業さまからは、嬉しい声が届いています。

・3ヶ月見込みの案件が2週間で完成し驚いた。ぜひ継続開発をお願いしたい(ソフトウェア会社さま)
・学生のパフォーマンスの高さに満足。要件定義も簡易的なものでできたので助かった(アプリ開発会社さま)
・学生からの提案内容が素晴らしく当初の企画より大きく広がるサービスが完成した(AI制作会社さま)

オフショア開発の成功に向けてサポートして参りますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

GAlKラボバナー

まとめ

いかがでしたか?

オフショア開発が失敗する理由が把握でき、失敗しないように進めるためのポイントを実践できるようになったかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

〇オフショア開発が失敗する理由は次の7つ

  1. 委託元と委託先で円滑なコミュニケーションが取れない
  2. コードが複雑、メンテナンスができないなど成果物の品質が良くない
  3. 納期やスケジュールが守れない
  4. 通訳の必要性や納期遅延などにより結果的にコストがかさんでしまう
  5. 日本の開発スタイルに慣れていない
  6. 委託先国の選択を間違えた
  7. コンプライアンスや規約の共有が難しい

〇オフショア開発が失敗する割引は20%以下が過半数
オフショア開発は失敗ばかりではないので、失敗しないように取り組むことが大切

〇オフショア開発で失敗しないためのポイントは次の6つ

  1. コミュニケーションの手段や回数、頻度を工夫する
  2. 習慣やビジネススタイルの違いを考慮して日本の方法を押し付けない
  3. 仕様書は細かい部分まで明確にする
  4. 進捗状況を常に把握できるようにして納期遅延を防ぐ
  5. 自社の案件に合う委託先国を選ぶ
  6. 自社に合う国内オフショア開発専門会社を選ぶ

この記事をもとに失敗を避けながら、オフショア開発が導入できるようになることを願っています。

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オフショア開発が抱える問題点と7つの課題を詳しく解説

「オフショア開発にはどのような問題や課題があるの?」
「課題を抱えないように、オフショア開発を活用したい」

オフショア開発を導入するときには、実際にどのような問題や課題が生まれているのか気になりますよね。

オフショア開発を進めるうえで、下記のような問題と7つの課題を抱えることが多いです。

 

コストの増加や品質の低下、スケジュールの遅延など、オフショア開発をするうえで避けたいことが問題としてあがっています。これらの問題や課題は、オフショア開発の導入時の準備不足や進行時の管理不足により起こります。

逆を言えば、事前にオフショア開発の問題や課題を把握し対策ができれば、円滑にオフショア開発を進めることができるのです。

そこでこの記事では、オフショア開発の問題点と7つの課題と併せて課題を作らないためのオフショア開発の導入方法を解説しています。

この記事を読むと分かること
◎オフショア開発の問題点と7つの課題
◎課題を作らないためのオフショア開発の導入方法
◎GALKラボはオフショア開発導入を支援します

この記事を最後まで読めばオフショア開発の問題や課題が把握でき、課題を作らないようにオフショア開発を活用できるようになるはずです。

オフショア開発の導入前に知っておきたいことばかりなので、ぜひチェックしてみてください。

1.オフショア開発の問題点と7つの課題

パソコンとIT企業の会社員たち

冒頭でも述べたように、オフショア開発には5つの問題点と7つの課題があります。

オフショア開発の問題点と7つの課題
問題1)コスト削減に繋がっていない
課題:計画段階で明確な指示を出し、納期遅延や品質の低下を起こさないようにする
課題:オフショア開発専門会社への費用や運営費などIT人件費以外のコストを具体的に考える

問題2)IT人材が定着しない
課題:委託先の国や人材をしっかりと選び開発前から対策をする

問題3)言葉や文化の壁があり思ったようにコミュニケーションが取れない
課題:頻度や手段を考えてコミュニケーションの取り方を工夫する
課題:日本の習慣を押し付けず文化や習慣の違いを理解する

問題4)品質の低下・品質の維持ができない
課題:案件の仕様をできる限り細かく指示する

問題5)納期までに成果物が完成しない
課題:スケジュールをこまめに把握し遅延を未然に防ぐ

オフショア開発の問題や課題を把握できれば、事前に対処法を考えられるようになります。

問題がなければ課題は生まれないので、ぜひ問題と課題をまとめて把握してみてください。

 

1-1.コスト削減に繋がっていない

オフショア開発は、IT人材の人件費削減や1つの案件にかかるコスト削減で導入を検討することが多いです。

実際に株式会社RESORZがオフショア開発を検討、発注した企業132社を対象に実施したアンケート結果を見てみると、オフショア開発を検討した目的としてコスト削減が1位となっています。

オフショア開発を検討した目的 1位 コスト削減 2位 国内のリソース不足 3位 海外に拠点があるため 4位 グローバル戦略の一環

しかし、オフショア開発を始めたところ、コスト削減に繋がらなかったという問題点を抱えることがあります。

オフショア委託先国の人件費は日本よりも安いため、人件費のみ見ればコストダウンができるのは事実です。

国別IT人材の平均年収 日本 598万円 インド 533万円 ベトナム 85万円 タイ 195万円 インドネシア 192万円 中国 354万円

日本とベトナムのIT人材の平均年収を比較すると、日本の平均年収はベトナムの約7倍です。

他の国も日本のIT人材の平均年収より低いため、人件費のコストダウンが見込めます。

では、どこでコストがかさむのかというと、下記のような理由があげられます。

  • 品質は低く修正ややり直しが必要となった
  • スケジュール管理ができず、納期遅延によりコストがかかった
  • 人件費以外のコストがかさんだ
  • 通訳や現地スタッフの手配にコストがかかった
  • 為替変動があり最終的にコストが高くなった

人件費のみにフォーカスをあててIT開発のコストダウンを検討すると、思わぬところでコストがかさみコストダウンができなくなります。

コストダウンが実現できるようなオフショア開発の進め方ができるよう工夫することが欠かせません。

 

1-1-1.課題①計画段階で明確な指示を出す

曖昧な部分がある状態でオフショア開発をスタートさせると、最終的に費用がかさむことになります。

日本では進めながら最終的な方向性を決める、言葉にしなくても察しながら進めていく文化がありますが海外は違います。

明確な指示のない部分は自由に行っていい、もしくは業務外だと捉えられてしまうことがあるのです。その結果、納期の遅延や品質の低下が起こり余計なコストがかかります。

場合によっては、計画段階にない業務には追加料金が発生することもあるでしょう。

そのため、オフショア開発の計画段階からできる限り明確な指示を出して具体的な開発内容やスケジュール、コストを確定させることを実施しましょう。

 

1-1-2.課題②IT人件費以外のコストを具体的に考える

オフシ開発は規模に応じて、IT人件費以外にもコストがかかります。「IT人件費が安くなる」という部分のみに着目していると、思ったよりもコストがかかるという問題が起こります。

IT人件費以外に必要となる主なコストは、下記のとおりです。

  • オフショア開発専門会社に支払う費用
  • 委託先国に拠点を設ける場合は拠点の運営費や設備費
  • プロジェクトマネージャーや通訳を利用する場合はそれぞれの人件費

オフショア開発は、委託元と委託先をつなげるオフショア開発専門会社を利用するのが一般的です。

担当のブリッジSE(ブリッジシステムエンジニア)がスケジュール調整や委託先エンジニアの確保、交渉などを行うため、人件費や手数料が発生します。

また、オフショア開発の規模によっては、拠点の運営や拠点に駐在する日本人スタッフの人件費などがかかるので事前に検討しておく必要があります。

このように、オフショア開発全体に必要な費用を細かく算出して、コストダウンになるのか見極めなければなりません。

 

1-2.人材が定着しない

オフショア開発を検討するときに、優秀なIT人材を見つけて将来的には海外拠点を作りたい、業務を内製化したいと考える場合があります。

そのためには、知識や実績の蓄積が欠かせません。

しかし、オフショア開発では

  • 委託先のエンジニアの入れ替わりが激しい
  • 1年でエンジニアが辞めてしまった

など人材が定着しないという声があり問題となっています。その背景には、委託先国の商習慣があります。

日本は転職を繰り返すという考え方は少ないですが、委託先国では「スキルアップのために転職をする」「よりいい条件を求めて転職をする」のが当たり前となっています。

経済産業省が発表している「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」を見ると、その差は一目瞭然です。

転職に対する考え方
参考:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」

いい条件を求めて積極的に転職活動をしているとの回答は、日本よりもオフショア開発の委託先国が上回っている状態です。

同じメンバーで長期的な開発をしたい場合や優秀なIT人材を見つけたい場合には人材が入れ替わることで、思い通りにいかないと感じてしまいます。

 

1-2-1.課題③委託先の国や人材をしっかりと選ぶ

オフショア開発の検討段階から、離職しないIT人材を見つけるのはとても難しいことです。

しかし、先ほどのグラフからも分かるように、委託先国ごとに転職に対する考え方が異なります。

長期的な開発や優秀なIT人材の育成を視野に入れるなら、離職率の少ない委託先国を選択するのも一つの方法です。

また、オフショア開発専門会社に委託したいIT人材の条件を細かく伝えるのもいいでしょう。急な人材の入れ替えは承諾しない、〇年の年契約をしたいなどと指定することで条件に合うIT人材に出会えるかもしれません。

ただし、条件を絞り込み過ぎるとコストが高くなる、なかなかIT人材が見つからないという事態を招きます。

バランスを取りながら、長期的に付き合えるIT人材を探すことが大切です。

 

 

1-3.思ったようにコミュニケーションが取れない

 

委託先国の母国語は、日本語ではありません。国内での開発と同じようなコミュニケーションが取れないため、工夫をしないと大きな失敗を招きます。

例えば、開発の指示が思ったように伝わらずに、想像とは異なる品質の成果物が完成してしまうことがあります。

また、文化や習慣が違うため、言葉が思った意図で伝わらない場合も。日本では「判断は任せるよ」と言われると周囲の意見を聞き入れながら最良の判断をしますが、海外では好き勝手に行っていいと捉えられてしまう可能性があります。

他にも、意思疎通ができないためにモチベーションの低下や離職率の増加を招いてしまうこともあるようです。

とくに長期に渡るIT開発では互いに意見を出し合ったり励まし合ったりすることで、より良い成果物が完成します。

オフショア開発でのコミュニケーション問題は、避けて取れない部分だと言えるでしょう。

 

1-3-1.課題④コミュニケーションの取り方を工夫する

オフショア開発を開始する前から言葉の壁があることを念頭において、コミュニケーションの取り方を工夫する必要があります。

次の3つの視点で、最適な方法を検討してみてください。

 

①コミュニケーション言語

まずは、どの言語で委託先国とコミュニケーションを取るのか考えましょう。委託先のエンジニアの中には日本語対応ができる人材もいるため、日本語での対応を条件に探すのも一つの方法です。

ただし、国によっては日本語対応できるエンジニアが少ないこともあるので、必ずしも実現できるとは限りません。社内に英語対応ができる社員がいる場合は、英語対応を検討するのもいいでしょう。日本語よりも英語対応できるエンジニアのほうが多いので、選択肢が広がります。

また、ブリッジSEや通訳者が通訳をしてコミュニケーションを取ることもできます。この方法は両者に負担がかからないところが大きなメリットです。

一方で、正しい意味で通訳できない場合があるので、他の方法に比べると意思疎通がしにくいでしょう。

このように、どの言語でコミュニケーションを取るのかによって一長一短があるため、開発内容に合う豊富尾を選択してみてください。

 

②コミュニケーション手段

委託先国によって利用できるコミュニケーション手段が異なるため、どのような方法でコミュニケーションを取るのか決めておくことが大切です。

メールや電話、チャットアプリやビデオ通話など両者が使いやすい方法を提案しましょう。

 

③コミュニケーションの頻度

委託先国のエンジニアとコミュニケーションを取らずにブリッジSEに任せたままになってしまうと、意思疎通ができません。

できるだけこまめにコミュニケーションを取り、現状を把握するようにしましょう。

  • 週に1度はテレビ通話をする
  • 毎日メールで報告を受ける
  • トラブル時の連絡先を明確にする

などルールを設けると、コミュニケーション不足に陥りにくいです。

 

1-3-2.課題⑤文化や習慣の違いを理解する

委託先国とは言葉だけでなく、文化や習慣が異なります。「日本ではこうだから」と自国の考えや習慣を押し付けると、円滑なコミュニケーションが取れません。

とくに、就業規則や勤務中の姿勢は国により大きな差があります。日本は時間に厳しいですが、国によっては時間や納期にルーズな場合もあります。

互いに歩み寄り受け入れながら働きやすい環境を作ることで、円滑にコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

 

 

1-4.品質の低下・品質の維持ができない

 

オフショア開発では、品質の低下や品質が維持できないことが問題となっています。コストダウンやIT人材を確保するためにオフショア開発をしても、品質が低いと修正によるコスト増加やIT人材が育たない結果を招いてしまいます。

品質の低下を招く主な原因には、下記の2つがあります。

 

①受けてきた教育の違い

国によって受けてきたIT教育の内容やレベルが異なります。とくに、ソースコードは手法やルールが異なる場合があり、成果物を見ると不要な処理や独自のコードが組み込まれていることがあります。

また、セルフチェックやコメントを残す習慣がない場合もあり、単純なミスや理解ができない部分が多く修正に時間を要するケースも見受けられます。

 

②開発スタイルの違い

日本のIT開発は、独自の仕組みで進行していることがあります。中でも開発の前工程の仕様書や設計を曖昧にしたまま、すり合わせをしながら進めていくのは日本ならではです。

オフショア開発で同じように曖昧さを残すと意図が伝わらずに、品質の低下や納期遅延を起こすことも少なくありません。

このような背景を知らないままオフショア開発を進めることで「すぐにエラーが起こるソースコードが組み込まれている」「メンテナンスができない」などの問題が表面化します。

 

1-4-1.課題⑥案件の仕様を明確にする

オフショア開発で品質を一定に保つには、仕様書で細かく指示をすることが重要です。

委託先国のエンジニアは、日本のように言わなくても察することはできません。仕様書を読めばミスのない成果物が完成する状態にしておく必要があります。

仕様書を作成するときのポイントは、下記のとおりです。

  • 要求項目は明確に記載する
  • 1つ1つの内容をできるだけ細かく記載する
  • 文章だけでなく図を使い、視覚的に分かりやすくする
  • NG例を記載する
  • 共通理解できる専門用語を使う
  • 曖昧な日本語表現を避けて、分かりやすく端的に書く

とくに意識したいのは、分かりやすく端的に記載することです。

日本語はニュアンスで伝えようとする部分がありますが、委託先国のエンジニアには理解できません。例えば「できるだけ」「必要に応じて」「余裕があれば」などの言葉は、違う意味に捉えられてしまう可能性があります。

「このコードは使用できません」「1ファイルは700行までです」など、端的で理解しやすい言葉を使い仕様書を作成しましょう。

 

 

1-5.納期までに成果物が完成しない

 

オフショア開発でのスケジュール管理や納期遅延は、頭を抱えることが多い問題です。

納期が遅れるとその分余分なコストが発生します。それだけでなくスケジュールの組み直しが必要となり、手間や労力がかかります。

納期遅延が起こる大きな原因は、スケジュール管理ができていないことです。ブリッジSEに一任し納期予定日まで放置していると、開発の過程がブラックボックス化します。

何が起きているのか把握できていないまま納期近くに確認すると、間に合わない状態になっていることがあります。

また、委託先国によっては個人でスケジュール管理をする習慣が身についていないこともあります。

進捗状況を気にしながら納期までに成果物を完成させる方法を知らないので、コミュニケーションを取らずに放置していると納期に間に合わない状況になってしまうこともあるのです。

 

1-5-1.課題⑦頻繫にスケジュールを確認する

納期までに成果物が完成するようにするには、頻繫にスケジュールを確認するしかありません。毎日進捗状況を確認していればスケジュールが押していることや問題が発生していることが把握でき、すぐに対策を考えられます。

案件の規模や期間によりスケジュール確認の方法が異なりますが、委託先国のエンジニアから日報や進捗報告書などを送付してもらうのがおすすめです。毎日メールやチャットで報告をしてもらえば、開発過程を見える化でき納期遅延を予防できます。

言葉の壁があり難しい場合は、ブリッジSEを通じて頻繫に進捗状況を確認できるようにしておくと安心です。

 

2.課題を作らないためのオフショア開発の導入方法

パズルのピースを持った人たち

オフショア開発で課題を作らないためには、問題が起きないように進めることが大切です。

そのためには、オフショア開発を導入する段階で、下記の項目を意識するようにしましょう。

課題を作らないためのオフショア開発の導入方法
・案件や目的に合う委託国に依頼をする
・コストや案件に合う契約方法を選ぶ
・あらかじめスケジュール管理やコミュニケーションの取り方を決めておく
・案件の内容は細かい部分まで明確にしておく

具体的にどのようなことに気をつけるといいのか解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

2-1.案件や目的に合う委託国に依頼をする

オフショア開発を導入するときには、委託先国選びが重要です。委託先国によって習慣や言葉、時差や得意な分野が異なるからです。主な委託先国には、下記のような違いがあります。

  平均年収 日本との時差 メリット デメリット
インド 533万円 -3時間30分 ・オフショア開発に携わっている歴史が長く経験豊富
・国としてITスキル向上に力を入れている
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
・コストが高くなっている傾向がある
ベトナム 85万円 -2時間 ・国の対策としてオフショア開発に力を入れている
・小型案件から対応可能
・英語・日本語能力共に若干低い
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
タイ 195万円 -2時間 ・比較的コストが低い ・他の地域より人材が少ない
・組み込み開発に弱い傾向がある
インドネシア 192万円 -2時間 ・比較的コストが低い
・モバイル普及率が高くモバイル開発がさかん
・実績が少ない傾向がある
中国 354万円 1時間 ・沿岸部はインフラが整っている
・日本語能力が高い
・他の地域より近い
・コストが高騰している

委託先を選ぶときにチェックしておきたい主なポイントは、次の5つです。

①時差とインフラ

日本との時差は、コミュニケーションを取る時間帯やスケジュール調整に影響が出るため事前に把握しておきましょう。

また、開発拠点となる地域の通信や電気などのインフラ環境が整っていないと納期遅延の原因となるので、確認しておくのがおすすめです。

②人件費

オフショア開発の人件費は、スキルや国、語学力により左右されます。

とくに、国によって人件費に差があるので予算と照らし合わせて検討するとコストダウンにつながります。

③言語力

国によって母国語が違うのはもちろんのこと、日本語や英語のスキルも異なります。

どの言語でのコミュニケーションを望むのかによって、検討すべき国が変わります。

④得意な領域

案件に合う技術を持ったエンジニアが多い国を選ぶためにも、得意な領域や教育環境をチェックして検討してみましょう。

⑤文化や習慣

文化や習慣により、コミュニケーションの方法やスケジュール管理の方法が変わります。

どのような文化や習慣があるのか知っておくことで、オフショア開発開始後に問題が起こりにくくなります。

この5つのポイントを確認しながら、オフショア開発の案件や目的に合う委託先国を検討してみてください。

 

2-2.コストや案件に合う契約方法を選ぶ

オフショア開発には、請負契約とラボ契約の2つの契約方法があります。

  ラボ契約 請負契約
概要 あらかじめ期間を設けて必要な人員を用意し専属のチームを作る方法 成果物ごとに契約をする方法
メリット ・開発とフィードバックを重ねて品質や技術向上が見込める
・仕様変更など柔軟に対応できる
・優秀な人材を確保できる
・仕事を受ける側が成果物に対しての責任を負うため、責任の所在が明確
・単発案件や必要な技術に応じて活用できる
デメリット ・責任の所在が不明確なので、ともに進めていく必要がある場合によっては技術やコミュニケーションの育成が必要 ・明確な指示が必要となる
・長期的な開発に向いていない
・仕事を受ける側の責任が大きいため、コストが高くなる傾向がある

【請負契約】

請負契約は、成果物ごとに契約をする方法です。委託先は仕事の完成を約束し、委託元は成果物に応じた報酬を支払います。

成果物に対する責任は仕事を受ける側にあるため、責任の所在が明確なところが特徴です。不備がある場合には修正依頼を出しやすく、一定の品質の成果物が受け取れる可能性が高いです。

一方で、案件ごとに契約を結ぶので複数の案件がある場合や案件自体が複雑な場合には向きません。単発で委託できる案件や明確な指示が出しやすい案件におすすめです。

【ラボ契約】

ラボ契約は期間を設けて必要な人員を用意し、専属のチームを作る方法です。例えば、1年間に2名のエンジニアとラボ契約をする場合は、1年間は自社のチームの一員として開発をします。

ラボ契約は長期間にわたり開発を進めるので、コスト内であれば仕様変更や機能変更などの柔軟な対応が可能です。将来的に海外拠点を置きたい場合には、双方の同意があればラボ契約でつながった優秀な人材をそのまま移籍させることもできます。

一方で、長期にわたり関わるからこそコミュニケーションや技術面での問題が表面化しやすく、指導や育成が必要となる場合もあります。長期的なプロジェクトを行いたい場合や海外に専属のチームを設けたい場合におすすめです。

このように、請負契約とラボ契約では、向いているケースと特徴が異なります。オフショア開発を検討するときに目的や案件に合わせた選択をすることで、問題を回避できるでしょう。

オフショア開発についてより詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

>>オフショア開発とは?注目される3つの理由と具体的な進め方を解説

 

2-3.あらかじめスケジュール管理やコミュニケーションの取り方を決めておく

「思ったようにコミュニケーションが取れない」「納期までに成果物が完成しない」でも述べたように、オフショア開発を始める前からスケジュール管理やコミュニケーションの取り方を決めておくことが大切です。

オフショア開発が開始してからでは、細かな仕組みを整えることが難しくなります。

どうしたらいいのか分からずブリッジSEに任せきりになってしまうと、納期遅延やコミュニケーション不足などの問題が起こりやすくなるでしょう。

そうならないためにも、オフショア開発の打ち合わせの段階から

  • スケジュール管理の方法
  • 進捗状況の確認方法
  • コミュニケーションを取る頻度やツール

などを明確にしておくことが大切です。

 

2-4.案件の内容は細かい部分まで明確にしておく

「品質の低下・品質の維持ができない」でも解説したように、案件の仕様や内容はできる限り細かく指示することが大切です。しかし、オフショア開発の導入が決定してから細部を決めようとすると、案件開始までに時間がかかってしまう場合があります。

そのため、オフショア開発を導入する段階で案件の内容をできる限り明確にしておきましょう。オフショア開発専門会社に相談をする時点で細かく決まっていると、案件に合うIT人材が探しやすくなります。

場合によってはブリッジSEに早い段階で相談をしながら、品質の維持ができる仕様書作成ができます。

オフショア開発では明確な指示と仕様書は必須だと捉えて、導入前から具体的にしておきましょう。

 

3.GALKラボはオフショア開発導入を支援します

人の手とテクノロジー

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オフショア開発の導入を検討している場合は、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

いかがでしたか?オフショア開発の問題点や課題が把握でき、課題を作らないような導入を検討できるようになったかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

〇オフショア開発の問題と課題は次のとおり

問題1)コスト削減に繋がっていない

課題:計画段階で明確な指示を出し、納期遅延や品質の低下を起こさないようにする
課題:オフショア開発専門会社への費用や運営費などIT人件費以外のコストを具体的に考える

 

問題2)IT人材が定着しない

課題:委託先の国や人材をしっかりと選び開発前から対策をする

 

問題3)言葉や文化の壁があり思ったようにコミュニケーションが取れない

課題:頻度や手段を考えてコミュニケーションの取り方を工夫する
課題:日本の習慣を押し付けず文化や習慣の違いを理解する

 

問題4)品質の低下・品質の維持ができない

課題:案件の仕様をできる限り細かく指示する

 

問題5)納期までに成果物が完成しない

課題:スケジュールをこまめに把握し未然に遅延を防ぐ

 

〇課題を作らないためのオフショア開発の導入方法は次のとおり

  1. 案件や目的に合う委託国に依頼をする
  2. 請負契約とラボ契約からコストや案件に合う契約方法を選ぶ
  3. あらかじめスケジュール管理やコミュニケーションの取り方を決めておく
  4. 案件の内容は細かい部分まで明確にしておく

この記事をもとに課題を抱えることなく、スムーズなオフショア開発の導入ができるようになることを願っています。

 

オフショア開発の5つのメリットとデメリット・失敗しないコツを解説

「オフショア開発には、どのようなメリットがあるの?」
「オフショア開発を導入するメリットは?」

IT業務を海外の企業や子会社に委託するオフショア開発には、どのようなメリットがあるのか気になりますよね。

結論から言うと、オフショア開発には下記の5つのメリットがあります。

オフショア開発の5つのメリット

オフショア開発はコストダウンやIT人材不足など、国内のIT企業が抱えている問題解決ができるところが大きなメリットです。

しかし、これらのメリットを最大限に活かすには、オフショア開発のデメリットやオフショア開発に向いている案件を把握して自社に合っているのか検討する必要があります。

そこでこの記事では、オフショア開発のメリットやデメリット、向いている案件などをまとめて解説していきます。

この記事を読むと分かること
◎オフショア開発をする5つのメリット
◎オフショア開発をする4つのデメリット
◎オフショア開発が向いている案件
◎オフショア開発が向いていない案件
◎オフショア開発で失敗しないための4つのコツ

この記事を最後まで読めばオフショア開発のメリットやデメリットが把握でき、オフショア開発を導入すべきか判断できるようになるはずです。

オフショア開発は自社の課題や問題解決につながる可能性はあるので、ぜひチェックしてみてください。

1.オフショア開発をする5つのメリット

ノートパソコンとビジネスマン

冒頭でも述べたように、オフショア開発には5つのメリットがあります。

オフショア開発の5つのメリット
・コスト削減ができる
・IT人材不足を解消できる
・海外に自社専属の開発チームを作れる
・業務の幅が広がる
・納期の短縮につながる

それぞれどのような部分がメリットとなるのか、詳しく解説していきます。

 

1-1.コスト削減ができる

オフショア開発の1つ目のメリットは、コスト削減ができるところです。

経済産業省の「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」に記載されている各国のIT人材の平均年収を見てみると、タイやベトナムは日本の二分の一以下の年収となっています。

各国のIT人材の平均年収
参考:経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」

日本でIT人材を一人雇うと平均で年収598万円かかるのに対して、タイでIT人材を一人雇うと平均年収は195万円で済みます。

人件費のみを考えれば、年間300万円以上のコスト削減が期待できることが分かるでしょう。

実際に株式会社RESORZが公表している「オフショア開発白書2021」では、オフショア開発で平均30.7%のコスト削減が実現していることが分かっています。

国内と比較した場合のオフショアのコストダウン率

例えば、国内のIT人材を使い開発をすると100万円を要するところが、オフショア開発を活用すると約70万円で開発ができることになります。

先行きが不透明な経済状況において、コスト削減を課題としているIT企業は多いかと思います。

オフショア開発を導入することで大幅な人件費削減ができるところは大きな魅力だと言えるでしょう。

 

1-2.IT人材不足を解消できる

2つ目のメリットは、IT人材不足を解消できるところです。経済産業省が実施した「IT人材需給に関する調査(2019年)」によると、2030年までにIT人材は45万人不足すると推測されています。

IT人材の需要と供給のギャップ
2018年 2020年 2025年 2030年
不足数22万人 不足数30万人 不足数36万人 不足数45万人

参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査

その背景にはIT技術の急速な発展や少子高齢化社会など、さまざまな要因があると考えられています。

実際に国内のIT人材不足は深刻化しており、独立行政法人情報処理推進機構社会基盤センターが実施した「IT人材白書2020」ではIT人材の質に対する不足感を抱いている企業が年々増加傾向にあることが分かっています。

 

1-3.海外に自社専属の開発チームを作れる

3つ目のメリットは、海外に自社専属の開発チームが作れるところです。オフショア開発には、主に請負契約とラボ契約の2種類があります。

  ラボ契約 請負契約
概要 あらかじめ期間を設けて必要な人員を用意し専属のチームを作る方法 成果物ごとに契約をする方法
メリット ・開発とフィードバックを重ねて品質や技術向上が見込める
・仕様変更など柔軟に対応できる
・優秀な人材を確保できる
・仕事を受ける側が成果物に対しての責任を負うため、責任の所在が明確
・単発案件や必要な技術に応じて活用できる
デメリット ・責任の所在が不明確なので、ともに進めていく必要がある場合によっては技術やコミュニケーションの育成が必要 ・明確な指示が必要となる
・長期的な開発に向いていない
・仕事を受ける側の責任が大きいため、コストが高くなる傾向がある

ラボ契約を選択すると、設定した期間内は必要な外国人エンジニアを確保でき専属のチームが作れます。

例えば、2年間5人の委託先国のエンジニアとラボ契約をすれば、2年間は自社の開発やプロジェクトに携わってくれることになります。

ラボ契約でのエンジニアは契約上他の社員ではありますが自社スタッフと同様の指示やルール共有ができるため、技術や関係性が蓄積されていきます。

海外に開発拠点を持つ足掛かりにもなり、双方の同意さえあれば優秀なエンジニアを自社の現地スタッフとして移籍させることも可能です。

このように、オフショア開発を活用すれば、海外に拠点や人脈がなくても自社専属のチームを用意し開発が進められるようになります。

 

1-4.業務の幅が広がる

4つ目のメリットは、多彩な案件に対応でき業務の幅が広がるところです。

株式会社RESORZが調査した「オフショア開発白書2021」では、オフショア開発を委託する案件として下記のサービスが挙がっています。

オフショア開発案件
※株式会社RESORZに寄せられる相談や海外現地のオフショア開発企業へのアンケートなどをもとに集計

基本的なwebシステムやサービス開発、スマートフォンアプリ開発だけでなく、基盤系システムの開発やwebシステム業務などさまざまな案件を委託しています。

自社にはwebシステムやサービス開発ができるエンジニアしかいなくても、オフショア開発で保守管理業務を委託すれば効率よく業務が進むでしょう。

また、オフショア開発を活用しAIやブロックチェーンなど最新技術の開発に取り組んでいる事例もあります。最新技術を活用した新規事業の立ち上げに、オフショア開発を使うことも可能です。

オフショア開発を上手に取り入れることで、自社内では対応しきれなかった業務にも挑戦できるようになるのです。

 

1-5.納期の短縮につながる

オフショア開発の5つ目のメリットは、納期の短縮につながることです。その理由は、2つあります。

1つ目は単純に、1つの案件に携わるエンジニアを増やせることです。IT分野における工数は一般的に「ITエンジニアの人数×作業時間」で算出されます。

50時間かかる業務がある場合、エンジニアが一人しかいないと一人で50時間分の仕事をしなければなりません。オフショア開発を活用し3人のエンジニアに委託をすれば、3分の一の時間で業務が完了します。

エンジニアを増やすことで1つ1つの案件にかかる短縮ができ、効率よく案件を回せるようになります。

2つ目は、優秀なIT人材に任せられることです。オフショア開発の主要な委託先国であるベトナムやインドは、IT教育に力を注いでいる国です。優秀なIT人材が育ってきており、知識と経験豊富なエンジニアに出会える可能性があります。

一人一人のエンジニアの技術が高ければ生産性が向上し、1つの案件や作業にかかる時間を短縮できます。その結果、納期の短縮へとつながるのです。

一定以上の納期がかかると生産性が低下し、企業の収益が下がってしまいます。優秀なIT人材の確保とIT人材の補填で効率よく業務が進められるのは大きなメリットだと言えるでしょう。

 

2.オフショア開発をする4つのデメリット

ミーティング風景

オフショア開発のメリットが把握できたところで、気になるのはデメリットです。オフショア開発のデメリットとしては、下記の4つがあります。

オフショア開発の4つのデメリット
・言葉や習慣の壁がある
・品質管理が難しい
・海外拠点となるのですぐに現地に行けない
・時差があるので迅速な対応が難しい

メリットとデメリットの両方を把握するとオフショア開発を検討するときに役立つので、ぜひチェックしてみてください。

 

 

2-1.言葉や習慣の壁がある

 

オフショア開発の委託先国は母国語が日本語ではないため、言葉の壁があります。

株式会社RESORZが調査した「オフショア開発白書2021」では実際にオフショア開発をしたときに感じた課題として、コミュニケーション力が1位となっています。

オフショア開発をしたときにオフショア開発企業に感じた課題  
1位 コミュニケーション力
2位 品質管理
3位 技術力

もちろん、日本語を学習している委託先国のエンジニアもいますが、専門用語や難しい会話になると意思疎通が図れないことが多々あります。

地域によっては英語でのコミュニケーションを求めてくる場合や英語すら通じないこともあり、どのようにコミュニケーションを取るのかが大きな問題となります。

場合によっては国内のオフショア開発専門会社が通訳してくれることや別途通訳を雇うことも可能ですが、コストがかさんでしまうでしょう。

仕事をするうえで、言語だけでなく文化の違いがあることもデメリットとなります。時間管理や勤務態度、考え方に差が出てくるので、互いが許容しながら進めないと大きな溝が生まれます。

例えば、日本人は「言わなくて通じる」と思い行動する部分がありますが、海外ではまずそれはありません。

言わなければ通じないですし、言わないほうが悪いことになります。このように、言語や文化の壁を認識し円滑に進められる方法を工夫する必要があります。

 

 

2-2.品質管理が難しい

 

オフショア開発は、品質管理が難しい側面があります。

その理由としては、下記の3つが挙げられます。

 

①国によって仕様や開発方法が違う

委託先国によって、仕様や受けてきた教育が異なる場合があります。エンジニアによっては、独自のソースコードを使用したり難解なソースコードを組み込んだりするケースもあるようです。

その結果、メンテナンスができない、バグが発生するなどの品質低下につながります。

独自の解釈で開発を進めないように明確な指示や細かな規定、ソースコードの指定などが必要でしょう。

 

②コンプライアンスの認識が異なる

コンプライアンスを守るとは、法令や規則、社会規範に従って業務を行うことです。日本では近年コンプライアンスの厳守が重要視されており、一人一人の意識が高まっています。

しかし、オフショア開発の委託先国が同じようにコンプライアンスを認識しているとは限りません。まだまだ浸透していないのが現状で、ルールや規則を念頭に置かずに開発を進めてしまうケースもあります。

その結果、要望とは異なる成果物が納品されることもゼロではありません。

 

③意思疎通が取りにくい

「言葉や習慣の壁がある」でも解説しましたが、言葉の壁により思ったように意図が伝わらないことがあります。

例えば、Aと指示を出したつもりでも解釈が異なりBの方法で開発を進めてしまい、理想とは異なる成果物が完成する可能性があります。

言葉の壁があることを充分認識して、こまめにコミュニケーションを取る、進捗状況を把握することが欠かせません。

このように、優秀なIT人材であっても教育の基盤やコミュニケーション方法に違いがあるので、一定の品質を管理する難しさがあります。

 

2-3.海外拠点となるのですぐに現地に行けない

オフショア開発は海外が拠点となるので、問題が起きてもすぐに現地に行くことが難しいです。

日本から主なオフショア開発委託先国へのフライト時間は、下記のようになっています。

日本から主なオフショア開発委託先国へのフライト時間
成田空港→インド(デリー) 9時間15分~
成田空港→ベトナム(ホーチミン) 6時間~
成田空港→タイ(バンコク) 5時間30分~
成田空港→バインドネシア(ジャカルタ) 7時間45分〜

成田空港からインドのデリーまでは片道9時間以上かかるため、すぐに行ける距離ではありません。

国内拠点のように現地で直接コミュニケーションを取る、現地で確認を取ることが難しいことはデメリットの一つです。

とくに、ラボ契約の場合は海外に拠点ができるため、トラブル時の対応はあらかじめ検討しておく必要があります。

 

 

2-4.時差があるので迅速な対応が難しい

 

オフショア開発では、時差がデメリットとなります。

例えば、急いで修正依頼をしたいのに、時差の影響ですぐに連絡が取れない場合があります。逆に委託先国から急ぎの連絡があっても、時差の影響で迅速な対応ができないことも考えられます。

主なオフショア開発委託先との時差は、下記のとおりです。

日本を基準としたときの主な作業オフショア開発委託国との時差
インド -3時間30分
ベトナム -2時間
タイ -2時間
インドネシア -2時間

アジア諸国は比較的時差が少ないですが、地域を変えると時差が大きくなりコミュニケーションが取りにくくなります。

あらかじめ時差を念頭に置いたスケジュール管理やコミュニケーション方法を用意することも欠かせないでしょう。

 

3.オフショア開発に向いている案件とは

企画を練る会社員たち

オフショア開発のメリットとデメリットが把握できたところで、どのような案件がオフショア開発に向いているのか気になりますよね。

ここでは、オフショア開発に向いている案件をご紹介します。オフショア開発を検討する前に把握しておきましょう。

 

3-1.定番のwebシステム・サービス案件

定番のwebシステム、サービス案件はオフショア開発に向いています。シンプルなソースコードを使用する場合やロジックが簡単な場合は、国による違いが生まれにくいです。

委託先国のエンジニアに指示をする場合も理解しやすく、食い違いを減らせます。

また、ワードプレスやフレームワークを使用して構築をする場合は、基盤ができているので品質の低下が起こりにくいです。国による認識の違いも少ないので安心して任せられるでしょう。

  • シンプルなコードの定番のwebシステム、サービス案件
  • ワードプレスやフレームワークを使用して構築をする案件

は、オフショア開発を活用し低コストで効率よく開発を進めやすいと考えられています。

 

 

3-2.納期に余裕がある案件

 

「時差があるので迅速な対応が難しい」でも解説したように、時間に追われる案件はオフショア開発では対応しにくいです。

逆に、納期に余裕がありゆとりを持って進められる案件はオフショア開発に向いています。

時差や万が一のトラブルを考慮してもある程度余裕が持てる場合は、オフショア開発を活用するチャンスです。オフショア開発なら国内のエンジニアに依頼するよりも人件費を抑えられるため、案件ごとのコストが削減できます。

「オフショア開発に興味はあったけれど、なかなか踏み出せなかった」という場合は、納期に余裕のある案件で請負契約を試してみるのがいいかもしれません。

 

3-3.英語ベースでやり取りができる案件

委託先国によっては日本語でのコミュニケーションに不慣れでも、英語でのコミュニケーションに慣れている場合があります。とくに委託先国として選ばれているイベトナムやタイでは日本語でのコミュニケーションはできなくても、英語でのコミュニケーションならできる優秀なIT人材が数多くいます。

つまり、コミュニケーション言語を英語にすることで

  • 優秀なIT人材が獲得しやすくなる
  • 意思疎通がしやすくなる
  • コスト削減につながる(日本語対応の場合は通訳等を雇うコストがかかる場合がある)

というメリットがあるのです。委託元企業や国内のオフショア開発専門会社が英語でコミュニケーションが取れる場合は、オフショア開発を活用しやすい基盤が整っています。

 

4.オフショア開発に向いていない案件

ノートパソコンと地球儀と資料

オフショア開発に不向きの案件は、下記のような案件です。

オフショア開発に不向きな案件
・デザイン案件
・特急対応が必要な案件
・日本特有の技術や考え方が必要な案件

どのような点がオフショア開発に向いていないのか解説していくので、ぜひ参考にしてみてください。

 

4-1.デザイン案件

オフショア開発に向いていないのは、デザイン案件です。民族や文化、風習により好むデザインが大きく変わるからです。

例えば、中国やベトナムでは原色を使った鮮やかなデザインが多いです。オフショア開発で仕上がるデザインも同様のテイストとなるでしょう。

敢えて機を狙っている場合は別として、日本人好みのデザインにはなかなか仕上がりにくいです。

日本で好まれるデザインにするにはよほど具体的な指示が必要となるため、時間や労力を割くことになります。

ホームページやスマートフォンアプリなどデザインが必要となる案件ではデザイン部分を国内で行い、開発をオフショア開発に任せる方法もあります。

 

4-2.特急対応が必要な案件

「納期に余裕がある案件」はオフショア開発に向いていますが、真逆とも言える特急対応が必要な案件はオフショア開発には不向きです。

先ほどから説明しているように、オフショア開発には時差や習慣の壁があります。委託元企業がどれだけ焦っても時差により連絡が取れなけば、案件は進められません。

また、習慣の違いにより

  • 勤務時間外労働はしない
  • 勤務時間外の対応はしない

連絡が来るまで案件に手をつけない

という場合があるため、急いで案件に取り組むこと自体に無理があります。

オフショア開発はスケジュール共有や事前の準備が成功を左右する側面があるため、特急対応が必要な案件は避けたほうがいいでしょう。

 

4-3.日本特有の技術や考え方が必要な案件

日本特有の考え方や技術が必要となる案件は、オフショア開発には向きません。

「品質管理が難しい」でも解説しましたがルールやコンプライアンスを重視したい場合は、考え方や重要性から共有する必要があります。

これを請負契約で実施しようとすると、1つの案件が終わるまでに時間と労力がかかります。

また、明確なフローや仕様が用意できず今までの例に習い行うというのもなかなか難しいです。ものごとを察しながら進めていくのは、日本ならではの方法です。具体的な方法がないと品質低下や納期遅延を招く可能性があります。

  • 仕様書やフローの作成に時間がかかり費用対効果を得られない案件
  • 短期案件にもかかわらずルールやコンプライアンスの共有に時間がかかる案件

などは費用対効果が期待できないため、工夫や回避が必要でしょう。

 

5.オフショア開発で失敗しないための4つのコツ

ビジネスマンとネットワークマーク

最後に、オフショア開発のメリットを最大限に活用しオフショア開発を成功させるためのコツをまとめてご紹介します。

オフショア開発に失敗しないための4つのコツ
・委託先国の特徴を把握して選定をする
・品質が維持できる仕組みを作る
・文化や言葉の違いを受け入れコミュニケーションを活発化する
・知識と経験が豊富なオフショア開発専門会社を活用する

このコツを押さえればオフショア開発で失敗しにくくなるので、ぜひ参考にしてみましょう。

オフショア開発が失敗する理由についてより詳しく知りたい場合は、下記の記事も参考にしてみてください。

>>オフショア開発が失敗する7つの理由と成功するためのコツを解説

 

5-1.委託先国の特徴を把握して選定をする

オフショア開発に失敗しないためには、どの国のエンジニアと業務をするのかがとても重要です。

国によってコストや商習慣、強みが異なるからです。主な委託先国の違いをまとめると、下記のようになります。

  平均年収 メリット デメリット
インド 533万円 ・オフショア開発に携わっている歴史が長く経験豊富
・国としてITスキル向上に力を入れている
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
・コストが高くなっている傾向がある
ベトナム 85万円 ・国の対策としてオフショア開発に力を入れている
・小型案件から対応可能
・英語・日本語能力共に若干低い
・優秀なエンジニアは人気があり確保しにくい
タイ 195万円 ・比較的コストが低い ・他の地域より人材が少ない
・組み込み開発に弱い傾向がある
インドネシア 192万円 ・比較的コストが低い
・モバイル普及率が高くモバイル開発がさかん
・実績が少ない傾向がある
中国 354万円 ・沿岸部はインフラが整っている
・日本語能力が高い
・他の地域より近い
・コストが高騰している
※平均年収は経済産業省「IT人材に関する各国比較調査結果報告書」を参照

インドはオフショア開発に携わっている歴史が長く、経験が豊富なところが特徴です。ベトナムは小型案件にも対応してくれる傾向があり、オフショア開発を検討しやすいです。

コストを抑えたいなら、タイやインドネシアでしょう。インドネシアはモバイル普及率が高いため、アプリ開発やモバイル開発の実績が多いです。

このように、国によって得意や分野や特徴が異なります。委託したい案件の内容やコストを比較しながら、どの委託先国を選ぶべきか検討してみてください。

 

5-2.品質が維持できる仕組みを作る

オフショア開発では委託先国のエンジニアに依存するのではなく、品質維持ができる仕組みを作ることが重要です。

品質維持の仕組みは開発内容により異なりますが、一例として下記のようなことが実践できます。

①細かな仕様、ルールを共有する

委託先国のエンジニアの独自判断で進めてしまうと、品質の低下を招きます。成果物の仕様や開発時のルールを細かく決めて、仕様に沿った成果物を開発できる仕組みを整えましょう。

②日本人のマネージャーを在籍させる

ラボ契約の場合は長期的に開発をしていくため、常に品質チェックができるよう現地に日本人のマネージャーを在籍させるのも一つの方法です。

③進捗状況をこまめにチェックする

案件の進捗状況を確認しないでスケジュール管理を任せきりにしてしまうと、開発がブラックボックス化します。成果物が完成したときには状況が掴めず、システム修正をしなければならない事態に発展します。

進捗状況や成果物の開発状況は逐一チェックして、不備はあるときは早期発見、改善ができるようにしましょう。

品質が低下すると、修正や改善に時間とコストを要します。高品質な開発ができるように、体制を整えることが大切です。

 

5-3.文化や言葉の違いを受け入れコミュニケーションを活発化する

オフショア開発は、チーム一丸となり同じ方向を向いて開発を進めることが欠かせません。そこで、重要となるのがコミュニケーションです。

文化や商習慣の違いを受け入れ、お互いが理解し納得できるようコミュニケーションが取れることが大切です。

「こうでなければならない」「こうあるべき」という考え方ではなく、そういう考え方もあるよね」と受け入れる姿勢を忘れないようにしましょう。

委託先国によっては文化や風習を受け入れてもらえないことで、モチベーションの低下につながることもあります。

また、コミュニケーションが取れない状態だと意見を言ったり質問をしたりすることができず、品質の低下にもつながります。

  • 週に1度はテレビ会議をする
  • チャットやメールなどで気軽にコミュニケーションが取れるようにする
  • コミュニケーションを国内のオフショア開発専門会社任せにしない

といったポイントに気をつけながら、お互いが開発に打ち込める環境を作りましょう。

 

5-4.知識と経験が豊富なオフショア開発専門会社を活用する

オフショア開発は自社で独自に委託先のエンジニアを探すことができますが、知識や経験がないと優秀なIT人材を厳選することが難しいです。

国内でのやり取りではないので事務手続きやマネジメント、スケジュール管理なども意外と大変です。

そこで、オフショア開発をするときには基本的にオフショア開発専門会社を利用します。

オフショア開発専門会社を通じて委託先国を決定したりエンジニアの面接を実施したりできるので、条件に合う人材を見つけやすいところが特徴です。

オフショア開発の基本的な仕組みや流れを知りたい人は、下記の記事も参考にしてみてください。

>>オフショア開発とは?注目される3つの理由と具体的な進め方を解説

 

GALKラボは、ハイレベルな技術を持つインド工科大学の学生とIT事業を展開する企業を結ぶサービスです。

下記のような強みがあり、最小限にリスクを抑えながらIT人材不足やスキル不足をカバーできるところが特徴です。

①社会人エンジニア3~5年目の同等のスキルを持つインド工科大学の学生と開発ができる
②学生だからコストを抑えられる
③ブリッジSEが学生と企業の間に立ち進行をしてくれる
④ブリッジSEが通訳をしてくれるので語学力やコミュニケーションの心配がない
⑤3ヶ月ごとにチーム構成会議を行い、メンバーの追加や入れ替えが柔軟にできる

オフショア開発の導入を検討している場合やオフショア開発について詳しく知りたい場合は、ぜひご相談ください。

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まとめ

いかがでしたか?オフショア開発のメリットやデメリット、向いている案件が把握でき、オフショア開発を活用すべきか判断できたかと思います。

最後にこの記事の内容をまとめてみると

〇オフショア開発のメリットは次の5つ

  1. オフショア開発委託先国の人件費は国内より安いのでコスト削減ができる
  2. 国内で深刻化しているIT人材不足を解消できる
  3. ラボ契約を選択すると海外に自社専属の開発チームを作れる
  4. 新規事業や新たな分野にチャレンジでき業務の幅が広がる
  5. 納期の短縮につながる

〇オフショア開発のデメリットは次の4つ

  1. 言葉や習慣の壁がありコミュニケーションが取りにくい
  2. 品質管理が難しい
  3. 海外拠点となるのですぐに現地に行けない
  4. 時差があるので迅速な対応が難しい

〇オフショア開発に向いている案件は次の3つ

  1. ミスが起こりにくい定番のwebシステム、サービス案件
  2. 納期にゆとりがある案件
  3. 英語ベースでやり取りができる案件

〇オフショア開発に不向きな案件は次の3つ

  1. 国による違いが出やすいデザイン案件
  2. 特急対応が必要な案件
  3. 日本特有の技術や考え方が必要な案件

〇オフショア開発で失敗しないためのコツは次の4つ

  1. 委託先国の特徴を把握して案件に合う委託先国を選定をする
  2. 品質が維持できる仕組みを作る
  3. 文化や言葉の違いを受け入れコミュニケーションを活発化する
  4. 知識と経験が豊富なオフショア開発専門会社を活用する

この記事をもとに、オフショア開発のメリットを活かした導入や検討ができるようになることを願っています。

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【2021年】人気オフショア開発国6つの特徴!企業に合った選び方

「オフショア開発におすすめの国ってどこなんだろう?」
「それぞれの国の特徴が知りたい。」

自社でオフショア開発を行うと決まって次に決めるのが、「どの国にオフショア開発を委託すればいいのかな?」というところですよね。

そこでまず、オフショア開発.comが発表した「オフショア開発白書(2021年版)」をもとに、オフショア開発国の人気ランキングを見てみましょう。

2021年の段階では、このような並びになっています。

オフショア開発国の人気ランキング

このランキングは2021年に発表されたもののため、近年人件費が高まっている中国のランキングが低くなっていたり、コストメリットが高いバングラデシュが上位にランクインしているなどの特徴があります。

候補に挙がる6か国はいずれも様々な特徴があります。例えばランキング上位だからと言って必ずしも企業にとってベストな選択とは言い切れません。

メリット・デメリットを理解せずに委託先を決めてしまうと、後でトラブルに発展しかねません。

この記事ではオフショア開発先として人気の6か国の解説とともに、どうやって開発会社の選び方など以下の内容を詳しく解説しています。

この記事を読めばわかること
・オフショア開発の委託先として人気の6か国とその特徴
・なるべく人件費を安く抑えたい企業におすすめの国
・なるべく高い技術を得たい企業におすすめの国
・2021年のオフショアの動向
・オフショア開発先選びは国だけでなく開発会社も選択肢に入れよう

それぞれの国の特徴を知らずに選んでしまうと失敗してしまう可能性もありますので、ぜひこの記事を参考に検討していただければと思います。

1.オフショア開発の委託先として人気の国6選

バラナシのカラフルなメインガート

それではまずは、オフショア開発の委託先として人気の国の6か国の基本情報を比較してみましょう。

人件費(万円)※ 公用語 時差
ベトナム 36.58 ベトナム語 2時間
フィリピン 33.93 フィリピン語、英語 1時間
インド 33.36 ヒンディー語、英語 3時間30分
バングラデシュ 23.69 ベンガル語 3時間
ミャンマー 27.27 ビルマ語 2時間30分
中国 41.60 中国語 1時間
※プログラマーの月単価。参考:オフショア開発Q&A「オフショア開発とは?」|オフショア開発.comより

これをもとに、6か国の特徴を詳しく解説していきますね。

1-1.ベトナム

人件費(万円) 公用語 時差
ベトナム 36.58 ベトナム語 2時間

オフショア開発国の中で最も人気があったのがベトナムです。オフショア開発白書2021年版によると、約半数の52%ががベトナムオフショア先として選んでいます。

1-1-1.ベトナムオフショアのメリット

ベトナムオフショアのメリット

ベトナムの魅力としては人件費が安く優秀な人材が豊富、というところにあります。人気国ランキングの中ではベトナムの人件費はインドなどのIT大国よりも高い価格になっていますが、これはプログラマーに限ったこと。

シニアエンジニアやブリッジSEまでの情報を見ると、ベトナムは比較的安価だということが分かります。

各国の職種別人月単価
参照:オフショア開発Q&A|オフショア開発.com

また、ベトナムは親日的であるという点も日本人から人気を得る理由となっているようです。

まじめで勤勉という国民性もあり、しっかりとコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきたい企業にはおすすめの委託先と言えるでしょう。

1-1-2.ベトナムオフショアのデメリット

ベトナムオフショアのデメリット

ベトナムは近年、オフショア開発の委託先として人気が高まっている傾向にあります。そのため、インドや中国などと同様、今後は人件費の高騰が予想されます。

また、近年ではベトナムをオフショア開発の委託先として選ぶ企業が急増したことを受けて、エンジニアの確保が難しくなってきているという点もデメリットと言えるでしょう。

将来的にも低コストで安定的に開発を行いたいのであれば、このあたりはしっかりと検討する必要があります。

1-2.フィリピン

人件費(万円) 公用語 時差
フィリピン 33.93 英語 1時間

ここではフィリピンオフショアのメリット・デメリットについて解説していきます。


1-2-1.フィリピンオフショアのメリット


フィリピンオフショアのメリット

フィリピンオフショアの最大のメリットは、「英語でのコミュニケーションが可能」という点です。

オフショア開発ではコミュニケーションをどのように取るのかは、とても重要なポイントとなります。通常は日本語と現地語を話せる「ブリッジSE」を介してコミュニケーションを取ることが一般的ですが、英語でコミュニケーションできる国の場合、自社に英語を話せるエンジニアがいれば問題は解決するためです。

そしてもちろん、人件費が抑えられるという点も大きなメリットです。またフィリピンは低賃金でありながらパフォーマンスが高いということでも知られています。

コストメリットを得つつも品質の高い仕事を求める企業にはおすすめの委託先です。

1-2-2.フィリピンオフショアのデメリット

フィリピンオフショアのデメリット

フィリピンオフショアのデメリットとして挙げられるのが、コミュニケーションの問題です。フィリピンと日本は文化や国民性の違いが大きく、仕事に対するスタンスも異なります。

例えばフィリピン人は家族を何よりも大切にするため、家族に何かあったら仕事を休むのは当然、といった価値観が一般的です。日本人と違って「勤勉」とは言い難い性質もあるかもしれません。

そうした考え方も相まって、例えば納期に間に合わないといったトラブルに発展することもあります。

フィリピンをオフショア先に選ぶ場合は、そうしたトラブルや問題点を予測して事前の対策が必要かもしれません。


1-3.インド


人件費(万円) 公用語 時差
インド 33.36 ヒンディー語、英語 3時間30分

ここではインドオフショアのメリット・デメリットについて解説します。

1-3-1.インドオフショアのメリット

インドオフショアのメリット

インドオフショアの最大のメリットは、その技術力の高さです。インドのIT人材は世界中から注目されており、今やIT先進国の筆頭に挙げられます。

優秀な人材の豊富さで言えば、世界有数といっても過言ではありません。

また技術力だけでなく、オフショア開発国としての実績も十分です。実はインドオフショアは1980年代からアメリカを中心に行われており、歴史的に見ても十分な経験と知見を持っているといっていいでしょう。

インドはコミュニケーションが英語であるという点についてもメリット問えます。「フィリピンオフショアのメリット」でも解説した通り、自社に英語を話せるエンジニアがいるのであればコミュニケーションは英語で可能です。

ブリッジSEを介する必要がないため、コストを下げることも可能となります。

1-3-2.インドオフショアのデメリット

インドオフショアのデメリット

インドオフショアのデメリットとしては、コストメリットがあまり感じられないという点が挙げられます。インドは世界的に人気のオフショア開発先です。そのため特に近年では人件費の高騰が目立っています。

また生活習慣や仕事に対するスタンスの違いもデメリットと言えるでしょう。インド人は日本人に比べて時間にルーズな傾向があり、納期を定めても罰則がない限り守られない可能性の方が高いです。

インドオフショアを行う場合は、納期遅れに対して罰則を設けるなどあらかじめ対策が必要と言えます。

インドオフショアに関してより詳しく知りたい方は、「【解説】インドのオフショア開発|インドを選ぶべき3つの企業とは」を参考にしてみてください。

1-4.バングラデシュ

人件費(万円) 公用語 時差
バングラデシュ 23.69 ベンガル語 3時間

ここでは、バングラデシュオフショアのメリット・デメリットについて解説します。

1-4-1.バングラデシュオフショアのメリット

バングラデシュオフショアのメリット

バングラデシュオフショアの最大のメリットは、人件費が安いという点が挙げられます。バングラデシュのITエンジニアの人件費は日本人の約1/5と言われており、優秀な人材に委託できるのがメリットと言えます。

また国を挙げてIT産業を活発化させようという動きがある点も特徴です。バングラデシュは人口も多いため、今後ますます優秀な人材を確保しやすくなるでしょう。

バングラデシュの公用語はベンガル語ですが、エンジニアの多くは英語を話すのもメリットと言えます。

1-4-2.バングラデシュオフショアのデメリット

バングラデシュオフショアのデメリット

バングラデシュオフショアのデメリットとしては、他国に比べてインフラが整備されておらず、通信が切れたり停電になってしまうなどのトラブルがある点です。

スケジュールを組む際にはそうしたトラブルを想定する必要があります。

またバングラデシュはまだまだ国内のエンジニアの数が多くないため、他社からのオファーで引き抜かれるなど転職率が高いことも上げられます。

バングラデシュオフショアを行う場合には、働く環境をしっかり整備しておくなどの工夫が必要です。

1-5.ミャンマー

人件費(万円) 公用語 時差
ミャンマー 27.27 ビルマ語 2時間30分

ここではミャンマーオフショアのメリット・デメリットを解説していきます。

1-5-1.ミャンマーオフショアのメリット

ミャンマーオフショアのメリット

ミャンマーオフショアのメリットとしては、こちらも人件費の安さが挙げられます。オフショア開発はまだ発展途上の状態ではありますが、その分人件費が安く抑えられるのです。

またミャンマーオフショアのメリットとしてはその国民性も見逃せません。ミャンマー人は一般的に親日家が多く、協調性があると言われています。チームワークを重要視する日本人と根本的な気質が似通っているといえるのです。

円滑なコミュニケーションを臨むのであれば、ミャンマーは特におすすめと言えます。

1-5-2.ミャンマーオフショアのデメリット

ミャンマーオフショアのデメリット

ミャンマーオフショアのデメリットとしては、まだまだオフショア開発の経験が少ないという点です。エンジニアの数も少なくまだ若いため、経験の多いベテランエンジニアが余りいません。

またミャンマーはインフラが遅れているため、都市部であっても停電が起こったりといった問題が起こりえます。

バングラデシュの例と同様、納期などのスケジュールを組む際にはさまざまな配慮が必要となるでしょう。

1-6.中国

人件費(万円) 公用語 時差
中国 41.60 中国語 1時間

中国はもともとオフショア開発先としては大変人気の高い国でした。

ここでは、中国オフショアのメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。

1-6-1.中国オフショアのメリット

中国オフショアのメリット

中国オフショアの最大のメリットは、優秀な人材の豊富さです。ITエンジニアの数が多く、人材不足とは無縁といっても過言ではありません。技術的にも、インドに次いで高いと言われています。

また注目すべきは、日本語能力が高いエンジニアが豊富であるという点です。中国の公用語は中国語ですが、日本向けの人材を育成していた背景もあり日本語が堪能なエンジニアが多いのです。

コミュニケーションをすべて日本語で行うことも可能なため、オフショア開発の経験の浅い企業でも安心して委託することができるでしょう。

もう一つのメリットとしては地理なものがあります。中国は日本と地理的に近く、時差も少ないのが特徴です。時差が1時間しかないため円滑なコミュニケーションが可能となるのです。

1-6-2.中国オフショアのデメリット

中国オフショアのデメリット

中国オフショアのデメリットとしては、近年の人件費の高騰によりコストメリットが得られなくなったという点です。

コストに関係なく、優秀な人材を豊富に確保したいのであれば中国オフショアはおすすめですが、少しでも安く、ということを考えるのであれば他の国に委託することも考える必要がありそうです。

2.なるべく人件費を安く抑えたい企業におすすめの国

コストダウンの木製ブロック

人件費を安く抑えてコストメリットを感じたいのであれば、以下の4か国がおすすめです。ここではプログラマーの月単価の低い順に並べてみました。

人件費(万円) 注意点
バングラデシュ 23.69 インフラが整っておらずトラブルになることもある
ミャンマー 27.27 インフラが整っておらずトラブルになることもある
フィリピン 33.93 文化の違いや仕事のスタンスの違いが大きい
ベトナム 36.58 今後人件費が高騰する可能性がある

最も人件費を抑えられるのはバングラデシュとミャンマー。この2カ国はいずれも近年、コストメリットが高いということで注目を集めています。優秀なエンジニアも増えつつあり、今後に期待が持てそうではあります。

しかし、いずれの国もインフラが整っておらず、停電が起こったり通信が切れてしまうといったリスクもあります。オフショア開発国としてまだまだ経験が浅いという点にも注意が必要です。

比較的人件費も抑えられて、安定的に業務を行えるのはフィリピンとベトナムでしょう。ベトナムなどは今後人件費の高騰が考えられるため、単純にコストメリットを目的としたオフショアの委託先には向いていないかもしれません。

オフショア開発国を選ぶ際には、安定感や経験の豊富さ、技術力の高さなども含めて検討する必要があるでしょう。

3.なるべく高い技術を得たい企業におすすめの国

ネットワークビジネスコンセプト

なるべく高い技術を得るためにオフショア開発を行いたいのであれば、答えは簡単です。

インドか中国を開発の委託先に選べばまず間違いがないでしょう。

高い技術が欲しいなら

インドはIT大国として世界的に注目されており、その高い技術で既に欧米からは確固たる信頼を得ています。近年インドは工科系の大学をどんどん増やしていることもあり、IT人材に関して人材不足という懸念は必要ありません。

特に高い技術力で安定的な人材を求めているのであれば、インドは間違いないといえるでしょう。

中国もインドに迫る勢いでIT人材を排出しています。日本とのオフショア開発の実績も多く、日本語でのコミュニケーションができるという点でもメリットが大きいといえるでしょう。

注意点としては、いずれも人件費が他の国よりも高いという点。特に中国は他国に比べてかなり高騰しており、もはやコストメリットを狙ったオフショア開発の委託先としては選択肢に入らない実状があります。

オフショア開発国を選ぶ際には、やはり技術力の高さとコストメリットを考えながら検討する必要があります。

4.2021年のオフショア開発の動向

ディスカッションするビジネスマンたち

この章では、2021年のオフショア開発の動向について解説していきます。

具体的には以下の2つの論点について解説します。

4-1.委託の理由は「コスト削減」と「リソースの確保」

オフショア開発を検討した理由・目的
参照:オフショア開発Q&A|オフショア開発.com

オフショア開発.comの調査によると、各企業のオフショア開発の主な目的として挙げあられたのが「コスト削減」でした。

2位の「リソース不足」と比べても圧倒的で、賃金水準の低い国へのオフショア委託は今後も続く見込みです。

オフショア開発を行う理由の2つ目として挙げられたのが、「国内のリソースが不足しているため」つまり「リソースの確保」です。

新型コロナの影響もあって、2020年以降は日本国内でも急速にDX化が進みつつあります。それに伴い、日本のIT人材不足の深刻さも問題視されるようになってきました。

もともと日本は少子化の影響もあって労働人口が減少しつつあり、優秀なエンジニアの確保が難しかったり人件費が高騰しているといった点も要因として挙げられます。

そうしたIT人材不足を解決する方法として、オフショア開発に目を向ける企業が増加しているのです。

4-2.単なる下請けの枠を超えたアプローチも視野に入る

これまでは「下請け」としての色の濃かったオフショア開発ですが、今後は単なる下請けの枠を超えたアプローチも視野に入ることが予想されます。

これまでのオフショア開発は、日本の企業が作りたいシステムやソフトウェアの制作を委託するということが一般的でした。しかし、今後はオフショア開発では開発企業が積極的に企画のプロセスにも参加し、共同で開発するというアプローチが一般化する可能性があります。

その理由としては特にインドや中国、ベトナムなど高い技術を持っており、日本の企業よりもAI開発などは得意とする可能性があるためです。

オフショア開発会社はもともとアメリカなど世界最先端のソフトウェア開発に携わっています。開発会社はそうした企業のビジネススタイルや技術などさまざまな方面からのエッセンスを会得しており、それらは日本企業を凌ぐものとなる可能性があります。

今後日本企業は、オフショア開発の委託先企業とも連携して行うことでこれまでになかったイノベーションや新たなビジネスチャンスを得る事もあるでしょう。

今後はそうした形でのアプローチが一般化する可能性もあるかもしれません。

5.オフショア開発先選びは国だけでなく開発会社も選択肢に入れよう

品川の高層ビル

オフショア開発の委託先を選ぶ際には、どういった開発会社を選ぶかも大きな問題となります。

この章では、オフショア開発会社の選び方について詳しく解説していきます。

5-1.コミュニケーションやコスト面で選ぶ

まずはコミュニケーションやコスト面で選ぶ場合の特徴を見ておきましょう。

オフショア開発で注目されるポイントとして、「コミュニケーションのしやすさ」「コスト」を選択の基準にすることは一般的です。

例えば「日本語対応可能」のようなコミュニケーションのしやすさで開発会社を選ぶ場合にはコストが割高になることが一般的です。逆に英語や現地語での対応の場合はコストは低くなる傾向にあります。

つまり、開発会社を選ぶ場合には、「コミュニケーションのしやすさ」「コスト」のどちらを優先するかを決めておく必要があるのです

コミュニケーションやコストを基準にする場合には、特に以下の開発会社の特徴を理解しておきましょう。

開発会社をコミュニケーションやコストで選ぶ

5-1-1.日本語で進めたい場合は日系の開発会社

全面的に日本語でコミュニケーションを行いたいのであれば、日本企業が運営する開発会社を選ぶと良いでしょう。具体的には、以下の2つの種類があります。

  1. 日系企業が現地で運営する開発会社
  2. 現地で異本人が運営する開発会社

日系企業のメリットとしては、日本語対応が可能なためコミュニケーションコストがかからないという点が挙げられます。

日本人が対応することも多く、その場合は仕事へのスタンスを理解してもらえるというメリットがあります。

注意点としては、日系企業の場合はややコストが高いという点が挙げられます。

また場合によってはあまり実績がない場合もあるという点にも注意が必要です。開発会社を選ぶ際には、実績や経験に関してもしっかりと考慮する必要がります。

5-1-2.英語や現地語なら現地か欧米資本の開発会社

英語や現地語でのコミュニケーションでOKということであれば、現地の開発会社か欧米資本の開発会社がおすすめです。

メリットとしては、日系の企業と違ってコストが低く済むことが多い点です。特に現地の開発会社の場合は低コストでの委託が可能となります。

英語のコミュニケーションという意味では、欧米資本の開発会社も選択肢としてはあり得ます。欧米資本の開発会社の場合はオフショア開発経験が豊富で実績があり信頼性が高いという面がメリットと言えるでしょう。

その一方で、場合にもよりますが技術の高い人材は高単価になる可能性も。このあたりも、実績や経験、スキルやコストを見ながら慎重に検討する必要がありそうです。

5-2.開発実績を確認する

開発会社を選ぶ際には、どのような開発実績があるのかをしっかりと確認しておきましょう。

開発実績のない企業に委託してしまうと、コミュニケーション面や納期遅れなどさまざまなトラブルの可能性が出てしまいます。

一般的に開発実績が高い国に委託する場合でも、注目するべきは開発会社の実績です。

インドや中国など、いくらオフショア開発国としての実績が豊富でも、開発会社に実績がない場合には機能しない可能性もあるからです。

開発会社を選ぶ際には、実績や経験を視野に入れて検討するようにしましょう。

5-3.契約形態を考える

開発会社を選ぶ際に考えるべき内容としては、契約形態をどうするかも重要です。契約形態は主に「受託開発」「ラボ型開発」の2種類があります。

契約形態はプロジェクトを進める流れを大きく左右します。開発会社によってはどちらか一方の契約形態しか取り扱わないといったこともあるため、あらかじめどちらにするかを決めておく必要があるでしょう。

5-3-1.受託開発

受託開発とは、プロジェクトごとに期間を決めて人材を確保する契約形態のことです。

プロジェクト単位でチームを立ち上げ、あらかじめ決められた仕様書に沿って開発死、納品します。日本国内での受託開発と形式上はほぼ変わりありません。

問題点としては、予定になかった仕様変更などがあった場合には追加料金がかかるという点が挙げられます。

日本での受託開発と同じような手順で、期日までの確実な納品を望むのであれば受託開発がおすすめです。

5-3-2.ラボ型開発

ラボ型開発は、オフショア開発会社内で一定期間「専属チーム」を立ち上げて開発を行います。

この場合は人材を「キープ」しておいて必要な時に対応してもらえるという形をとることができます。

受託開発とは違い、仕様変更などにも柔軟に対応してもらえるのが特徴です。

デメリットとしては案件が発生していない時期にも人件費がかかる、という点が挙げられます。

ラボ型開発は臨機応変かつ迅速な対応が可能なため、仕様変更や開発、フィードバックをスピーディに行いたい企業にフィットするでしょう。

6.技術力の高い人材を確保したいならインドオフショアがおすすめ

エンジニアのインド人女性

高い人材を確保してオフショア開発を行いたいのであれば、インドオフショアがおすすめです。

「インド」でも解説した通り、インドは今世界から注目されているIT大国です。

オフショア開発国としてインドを特におすすめしたい理由としては、経験が豊富で高い技術力を持っている点です。インド国内でトップのインド工科大学のレベルは世界的に見ても高く、優秀な人材が育つ土壌があります。

優秀なIT人材を確保したいのであればインドオフショアがおすすめです。

GAKLラボでは、インド工科大学と企業を結ぶ橋渡しとしてのサービスを行っています。GALKラボの特徴としては以下の3点が挙げられます。

GALKラボの特徴

インドオフショアの経験がない企業様でも、ほぼ丸投げ状態で委託するプランも用意しています。

インドオフショア開発についてより詳しく知りたい方は、ぜひGALKラボの公式HPや以下の記事をご覧ください。

>>GALKラボの公式HPへ

また、インドオフショアに関しては「【解説】インドのオフショア開発|インドを選ぶべき3つの企業とは」でも詳しく解説していますので参考にしていただければ幸いです。

まとめ

以上、この記事ではオフショア開発国について、以下の内容を詳しく解説してきました。

この記事を読んでわかったこと
・オフショア開発の委託先として人気の6か国とその特徴
・なるべく人件費を安く抑えたい企業におすすめの国
・なるべく高い技術を得たい企業におすすめの国
・2021年のオフショアの動向
・オフショア開発先選びは国だけでなく開発会社も選択肢に入れよう

オフショア開発国の候補には、それぞれさまざまな特徴があります。

自社にとっては何が重要で、そのためにはどの国が必要なのかを十分に理解して国を選ばないと、思わぬトラブルに見舞われることもあります。

ぜひこの記事を参考に、オフショア開発国の検討に役立てて頂ければ幸いです。


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インド工科大学から優秀な人材を採用する方法!失敗しないための注意点も解説

「インド工科大学から人材を採用するにはどうしたらいいんだろう…」
「インド工科大学から優秀な人材を採用したい。」

世界でもトップクラスの工科大学と言われている、インド工科大学。日本企業からインド工科大学から人材を採用したいと思っても、どうしたらいいのかわからないという企業も多いですよね。

実は、インド工科大学から人材を採用するには大学が行う「プレースメント」という採用イベントへの参加が必須です。

プレースメントを介さずに直接アプローチして採用活動を行うことは原則不可となっています。

インド工科大学から人材を採用するには

プレースメントは1年にたった2週間しか開催されません。この2週間の間に、世界中の企業が優秀な学生を採用するために採用活動を行います。

日本の企業も参加することは可能ですが、特殊な形式の採用イベントで優秀な人材を勝ち取るのは簡単ではありません。せっかくインド工科大学のプレースメントに参加するのであれば、確実に優秀な人材を迎え入れたいですよね。

そこでこの記事ではプレースメントの基本情報や、インド工科大学から少しでも優位に人材を採用する方法など以下の内容を詳しく解説して行きます。

この記事を読めばわかること
・インド工科大学から人材を採用する方法
・インド工科大学からの採用が難しい4つの理由
・インド工科大学の中でも優秀な人材を得るコツ
・入社が決まってから準備する事
・採用した人材を定着させるために気を付けるポイント

この記事をお読みいただくことで、インド工科大学からの人材を有利に採用する方法が理解できるかと思います。

ぜひこの記事を、インド工科大学からの人材採用に役立てていただければ幸いです。

1.インド工科大学から人材を採用する方法

インドのビジネスマン

この章では、インド工科大学から人材を採用する方法について詳しく解説していきます。

 

1-1.インド工科大学からの採用には「プレースメント」への参加が必須

インド工科大学から人材を採用するには

冒頭でも解説した通り、インド工科大学からの採用には「プレースメント」と呼ばれる採用イベントへの参加が必須です。

プレースメントは例年、12月1日から2週間かけて行われます。インド工科大学からの採用活動は、ほとんどこの2週間の間に全てが完了する仕組みになっています。この2週間に集約する理由はインド工科大学が学業を重んじる大学で、就職活動によって学業に影響が出ないようにするためです。

プレースメントは採用を行いたい企業はもちろんのこと、就職を希望する学生もプレースメントに登録する必要があります。なお、参加費は無料です。

プレースメント期間の2週間のうち、企業側が参加できるのは1日だけです。企業はその1日の間に学生と面接を行い、採用不採用の結果も出す必要があります。

学生にも、採用を受けるかどうかの結果は当日の21時までに行うことが義務付けられています。そして採用を受けることにした場合はプレースメント参加は終了となります。

1-2.プレースメント参加のスケジュール

プレースメントの流れ

ここでは、例年のプレースメント参加のスケジュールについてより詳しく解説していきます。

プレースメントに参加したい企業は事前に大学に対して、プレースメントへの参加をメールなどで知らせます。参加できる企業の数は事前に決まっている為、エントリーが受け入れられるかどうかは合否を待つ必要があります。

就職活動を行いたい学生は、事前情報などをみながら応募する企業を選びます。企業側は、応募があった学生のなかからインターンシップを行ったり事前面談や応募書類などを参考にしながら、プレースメントで面接を行う学生を選定します。

面接する学生が決まったら、大学側は採用条件や採用実績を参考に企業が期間中の何日目に参加するか決定します。企業側が参加日の希望を出すことはできません。

プレースメントが始まったら、企業側は参加日まで待つことになります。

ここで注意点があります。先ほど、企業が採用不採用の結果を当日中に出すのと同じように、学生もその日のうちに採用を受けるかどうかの返事をすることになる、と解説しましたよね。採用が決まった段階で学生はプレースメントを終了します。

つまり事前に面接したい学生とアポイントを取っていたとしても、企業の参加日までにその学生が就職先を決めてプレースメントを終えてしまっていたら、面接はキャンセルされてしまうのです。

このような流れでプレースメントは行われ、2週間のうちにほとんどの採用が決まります。

 

1-3.プレースメントの特徴

ここでは、プレースメントのより詳しい特徴について解説します。

プレースメントを攻略して優秀な人材を獲得するためには、その特徴をまずは理解する必要があります。プレースメントに関して理解を深めたうえで、その対策を練る必要があるのです。

プレースメントの特徴

 

1-3-1.特に優秀な学生獲得にはDay1への参加が圧倒的に有利

インド工科大学の中でも特に優秀な学生を獲得するには、Day1への参加が圧倒的に有利です。

当然、その優位性はDay2、Day3と日を重ねるごとに下がってしまいます。

なぜならここまでで解説したとおり、学生は就職先を決定したらプレースメントも終了してしまうためです。企業のアプローチが早ければ早いほど優秀な学生が残っており、採用のチャンスを得やすいということなのです。

実際にGAFAなど世界的な企業の多くはDay1にエントリーし、優秀な学生をどんどん採用していきます。

ここまで読んで、「企業は参加日の希望を出せないのでは?」と思った方もいるかもしれません。参加日の決定に関しては次章で詳しく解説します。

1-3-2.参加日は企業の実績やオファー金額などで決定する

企業側は参加日の希望を出すことはできませんが、大学側は企業の出したオファー金額や知名度、採用実績をみて参加日を決定します。

そのため世界的に有名な企業であったり、オファー金額の高い企業の場合はDay1にエントリーできる可能性が高くなるのです。

ここで、2020年のプレースメントで提示されたオファー金額の基準を見てみましょう。

プレースメントのオファー年収の中央値の目安
アメリカ 中央値1,500万円
ヨーロッパ 中央値800〜2,300万円
日本 中央値400〜600万円
インド 中央値200万円

※参考:IIT(インド工科大学)学生の採用を解説!プレースメント(面接会)のポイントとは?|ASIA to JAPANより

2020年にはオランダがコンピュータサイエンス部の学生に対して2,300万円のオファーを出したことで話題になりました。

このように、企業は高い年収を設定するなどしてDay1にエントリーすることも可能となるのです。

 

1-3-3.最悪の場合採用できずに終わることも

プレースメントに失敗してしまうと、せっかくエントリーしても最悪の場合採用できずに終わってしまうこともあります。

採用ができないパターンとしては主に以下の2つの場合があります。

プレースメントに参加したにもかかわらず採用できない場合
1.自社の参加日までに面接予定の全ての学生の採用が決まってしまう
2.自社の参加日に面接できた学生が少なく、採用が決まらない

最も最悪なケースとしては、自社の参加日までに面接予定のすべての学生の採用が決まってしまい、面接そのものができなくなってしまうケース。

もう一つは面接はできたものの条件等が合わずに採用を見送ることになったり、採用を決めたにも関わらず学生側からオファーを蹴られてしまうケースです。

このようなことが起こらないようにするためには、まずは自社が何日目にエントリーできるのかをなるべく正確に予測しておくこと。そして、面接を行う学生の市場価値を見極めて競合が多い学生ばかりを選ばない事です。

プレースメントは初めての企業にとっては難しいものです。次章「インド工科大学からの採用が難しい4つの理由」では、なぜインド工科大学からの採用がこれほど難しいのかをより具体的に解説していきます。

 

2.インド工科大学からの採用が難しい4つの理由

 

注意の標識

ここまではインド工科大学の採用システムであるプレースメントについて、詳しく解説してきました。

ここからは、インド工科大学からの採用が難しいと言われている4つの主な理由についてより詳しく解説していきます。

インド工科大学からの採用が難しい4つの理由

 

2-1.世界中から企業が殺到する

インド工科大学からの採用が難しいと言われている大きな理由の一つは、世界中から企業が殺到するためです。

インド工科大学は世界中から注目されている大学です。もともと「インド人は数字に強い」というイメージは一般的ですが、実際にインドは日本と比べて工科大学が圧倒的に多いという事実があります。

インド工科大学はインド国内でも最も高いレベルの大学であり、その入学の難しさも世界有数だと言われています。そのレベルはアメリカのマサチューセッツ工科大学に勝るとも劣らないと言われています。

そんなインド工科大学の学生を、世界的な企業の人事も欲しがります。日本企業はインド工科大学の学生を採用するためには、世界を相手にして戦わなければならないのです。

 

2-2.特に優秀な人材を得るには年収を高く設定しなければならない

インド工科大学の中でも特に優秀な人材を得るためには、給料を高く設定する必要があります。「参加日は企業の実績やオファー金額などで決定する」でも解説した通りです。

中には2,000万円近い年収を提示する企業もありますが、これが既に経験や実績のあるビジネスパーソンでなく学生の新卒に対する金額であることを考えると驚きですよね。それだけ企業側がインド工科大学の卒業生に対して絶対的な信頼を寄せていることが分かります。

日本企業がインド工科大学から優秀な人材を確実に採用するためには、やはり年収をある程度高く設定する必要があります。

もちろんプレースメントにエントリーしたからといって、必ずしも高い年収でオファーしないと学生を採用できないかと言えばそういうことはありません。それほど高い金額でなくても採用できることもあるでしょう。

しかし事前に面接の予約をした学生だけにしかアプローチできないことを考えると、高い年収でオファーすることが圧倒的に有利だということは間違いないのです。

 

2-3.日本企業の知名度が低い

インド工科大学からの採用が難しいもう一つの理由として、日本企業の知名度が低いという点が挙げられます。「プレースメント参加のスケジュール」でも解説してきた通り、プレースメントの流れとしてはまず学生側が就職したい企業にエントリーします。そして面接の予定を立てたうえで大学側が企業の参加日を決めるのです。

GAFAのような誰でも知っている企業には学生も入りたいのは当然です。有名な企業であれば、それほど高額なオファーをしなくても入社を希望してくれる可能性もあるかもしれません。

しかし、インドでは残念ながら日本企業はそれほど知名度がありません。そのため日本企業に希望を出す学生は少なく、企業側が選ぶ選択肢も減ってしまうのです。

 

2-4.一日で採用を決めなければならない

インド工科大学からの採用が難しい理由として最後に挙げたいのが、参加日となっている一日で面接から採用までを行わなければならない点です。

日本国内では通常、数日か数週間、場合によっては数カ月をかけて採用活動を行います。何度も面接を行いながら最終面接まで行ってようやく採用を決定します。

プレースメントの場合、事前にインターンや事前面談を行うこと自体は可能ですが、最終的にはプレースメントの参加日に面接やテストを行い、すぐに合否を発表しなくてはなりません。

一日という短い時間内で以下に効率的に学生と面談を行い、採用の決定を出せるかどうかがカギになります。そのため、通常の採用活動に比べてはるかに難しいともいえるのです。

 

3.インド工科大学の中でも優秀な人材を得る3つのコツ

ビジネスイメージ―ポイント

それではここからは、インド工科大学から優秀な人材を採用するコツについて解説していきましょう。

プレースメントを優位に行うためには、なんと言っても参加日を早めにすることが不可欠です。希望通りかそれに近い形での採用を行いたいのであれば、Day1にエントリーできる事がベストと言えます。

この章ではなるべく早くにエントリーするために企業側がするべきことを解説していきます。

インド工科大学の中でも優秀な人材を得る3つのコツ

ちなみに、過去の実績では日本企業はDay3での参加が多い傾向にあると言われています。

 

3-1.高い年収でオファーする

インド工科大学から優秀な人材を得るためには、なんと言っても高い年収でのオファーが近道です。

先ほどのオファー年収の目安をもう一度見てみましょう。

プレースメントのオファー年収の中央値の目安
アメリカ 中央値1,500万円
ヨーロッパ 中央値800〜2,300万円
日本 中央値400〜600万円
インド 中央値200万円

日本では中央値が400~600万円になっていますが、この金額を1,000万円以上、場合によってはアメリカの中央値である1,500万円に近づけることでそうした企業とも戦えます。

知名度のあまり高くない企業であれば、その方法が最も即効性が高いかもしれません。

とはいえ、現実的に考えてそれだけの金額を出すのは簡単ではありません。また、プレースメントの参加日はオファー年収だけが問題になるというわけではないため、せっかく高い金額を提示してもDay1にエントリーできるとは限らないのが難しいところです。

給料などの条件の決め方

インド工科大学の学生にオファーを出す場合には、年収だけでなく以下の内容についても具体的にしておきましょう。

・入社後の上げ幅の提示
・総額の提示
・ボーナスの具体的な金額
・その他の費用(研修や来日の航空券代、福利厚生など)

インド人は日本人に比べて給料などの条件をはっきりと提示されることを望みます。分かる範囲では条件面は明確化しておく必要があるのです。

 

 

3-2.インターンで事前に学生と信頼関係を構築する

 

インド工科大学の学生とインターンシップを行うなど、事前に学生との信頼関係を構築することで早めの日程で参加日が決まることもあります。

ここまででも解説してきた通り、プレースメントの早い日程でエントリーするためには高いオファー金額を出すことが手っ取り早いのは間違いがありません。

しかし、現実的には全ての企業がそんなに高い金額を提示できるわけではありませんよね。

そんな場合もあきらめる必要はありません。事前にインターンを行うなどで学生と信頼関係を構築できれば学生からの評判によってDay1にエントリーすることもできるかもしれません。

また、Day1にエントリーできなくても学生の方から企業を選んでくれる可能性もあります。

2013年には、一般的にはそれほど知名度のない日本の医療機器メーカー「シスメックス株式会社」がプレースメントのDay1にエントリーして話題を呼びました。同社がDay1にエントリーできた明確な理由は明らかではありませんが、インターンシップを経験した学生たちに好評だったということも大きく影響していると考えられます。

企業が学生から受け入れられればそれだけチャンスが広がります。もちろん高いオファー金額はその判断基準を大きく左右することではありますが、それだけが重要というわけではないのです。

インド工科大学から優秀な学生を得るためには、インターンシップで有効な信頼関係を構築することが理想的かつ現実的なプランと言えるでしょう。

 

3-3.参加日と学生の人気を予測して人選する

プレースメントに参加できる日と、学生の人気をしっかり予測してスケジュールを組むようにしましょう。

プレースメントはいわば高校野球のドラフト会議に似ています。自分がいくらほしいからと言って、優秀な選手だけを獲得するために動いていてはそうならなかった時のダメージは大きいのです。

重要なことは学生の市場価値を見極めて、自社が参加できるまでに選択肢を残せるようにしておくことです。例えば「自社はDay3のエントリーになりそうだな」と思ったら、Day3までに残りそうな人選を行う必要があります。

自社の参加日の予測も重要です。Day1に参加できると思って1軍だけを選んでしまうと、Day2やDay3になってしまったときのダメージは大きくなります。

自社の参加日に関しては若干悲観的に見積もっておき、それに合わせて面接する学生を選んでおくと良いでしょう。

 

4.入社が決まってから準備すべきこと

品川の高層ビル

インド工科大学から採用できる事が決まったら、やるべきことを確認しておきましょう。

具体的には、以下のことを行い準備を進めておく必要があります。

入社が決まってから準備すべきこと

4-1.在留資格認定証明書交付申請(ビザ申請)

採用が決定したら在中資格認定証明書交付申請、いわゆる就労ビザ申請を行います。就労ビザの申請には1カ月以上の時間がかかりますので、余裕をもって行いましょう。

インドに住んでいる人材の就労ビザの申請は、以下の手順で受け入れる日本企業が行います。

インドから人材を招く場合の就労ビザ取得の流れ
STEP.1 必要書類の収集・作成(担当者署名)
STEP.2 出入国在留管理局でへ申請
STEP.3 在留資格認定証明書交付(1カ月)
STEP.4 認定書を外国人に送付
STEP.5
在外日本総領事館にて本人が査証申請(10日)
STEP.6
査証の発給・来日

このように、就労ビザの申請のほとんどは受け入れる日本企業が行います。

大まかな手順に関しては以上の通りですが、より詳しい内容に関しては、内定が決まった時点で出入国在留管理局に事前相談を行いましょう。

 

4-2.住居の手配やフライト・出迎えなどの手配

受け入れるインド人が来日してから住む住居の手配やフライト・出迎えの手配を行います。住居を探す際には、受け入れる企業が賃借人として賃貸を契約し、受け入れるインド人の同意を得て住居を決めます。

住居に関してはゴミ出しなどの基本的なルールも教えておくなどのサポートが必要です。

また来日のフライトや出迎えについても手配しておきましょう。

 

4-3.配属・研修

企業では受け入れるインド人材の配属先を決定します。来日したのちは企業の研修や日本語研修も行います。

インド人にとって文化の全く違う日本での生活は不安が大きいため、なるべくその不安を取り除けるように生活面でサポートすることをおすすめします。

日本語研修に関しても継続的に行い、企業側と人材側のコミュニケーションが円滑にできるように工夫しましょう。

 

5.採用した人材を定着させるために気を付けるポイント

契約をするビジネスマン

この章では、採用した人材を定着させるために気を付けるべきポイントについて詳しく解説していきます。

いざ採用が決まったといっても安心してはいけません。高度な技術を持つインド人はどの企業からも求められる存在です。

インド人材があなたの企業に不満を持ってしまったら、転職することは簡単だということを理解しておく必要があります。

それをさせないために、具体的には以下の4点について気を付けておきましょう。

採用した人材を定着させるために気をつけるポイント

 

5-1.人事評価を明確にする

インド人材に対しては人事評価の基準を明確に定めておきましょう。

インド人材が納得しやすいよう、給料などの目に見える人事評価はわかりやすく提示する必要があります。日本人の場合は仕事で成果を上げたときに、直接その金銭面にその評価が反映されなかったとしてもやりがいを感じたりモチベーションになることが少なくありません。

もちろんインド人にもそうした一面がないとは言えませんが、インド人の方がより金銭に直結した評価を求める傾向にあります。

どのような成果を上げた場合にどう評価するかなどの評価基準を明確化しておき、インド人材が納得しやすい仕組みを考えておく必要があるでしょう。

 

 

5-2.文化の違いを理解する

 

インド人と日本人の文化には違いがあることを理解するようにしましょう。

インド人は日本人とまったく違った文化や慣習を持っています。例えば、インド人には「ジュガード」という古くからの教えが根付いており、常に合理的かつ直感的に行動する傾向にあります。

日本人の場合は、何かの問題に直面したときにそのことについて立ち止まって考える人が多いのではないでしょうか。仕事においても何かを決定する場合にはチームでの話し合いを重視する傾向にありますよね。

インド人の場合は「とりあえずやってみて、失敗したらあとで改善しよう」という考え方が一般的に見られる印象です。そのため日本人とは仕事の仕方が大きく異なると感じることもあるでしょう。

また日本人に比べてインド人は時間の使い方がルーズだと言われています。ある仕事に対してデッドラインを設けても、それを越してしまうことは当たり前、という具合です。

インド人と日本人は多くの面で違いがあり、それが仕事に影響することも十分に考えられます。重要な点は、譲歩できる点は企業側も譲歩すべきだということです。

インド人に日本人とまったく同じような文化や価値観を押し付けることはできません。それをやってしまうとストレスに感じ、すぐに転職したり日本を離れてしまいます。インドの高度人材は引く手あまたなので、受け入れ先はすぐに見つかるでしょう。

せっかくの人材を定着させるためには、文化の違いを理解して歩み寄りる必要があるのです。

インド人材に関してより詳しくは「インドIT人材ってどうなの?優秀な人材を採用する方法や注意点を解説」を参考にしてみてください。

 

5-3.研修をしっかり行う

受け入れるインド人材は研修をしっかりと行うようにしましょう。 「文化の違いを理解する」でも解説した通り、日本とインドには文化や慣習の面で大きな違いがあります。

インドでの慣習を受け入れ側である日本企業が理解することと同時に、インド人側に理解してもらいたいことに関しては研修で教えるようにしましょう。

インド人がいくら時間にルーズだといっても、日本企業にいる以上ある程度は時間を守らなけれが仕事が立ち行かなくなります。

このように、どうしても守ってほしい規則などに関しては研修でしっかりと教える必要があります。

日本語研修も継続的に行うと良いでしょう。日本語の話せないインド人とのコミュニケーションは原則として英語になりますが、日本語で会話できるとそれだけ幅が広がります。無理のない範囲で研修を行うと良いでしょう。

 

5-4.社員同士のコミュニケーションに気を配る

社員同士でコミュニケーションがしっかりとできているか気を配るようにしましょう。

個人やチームでの成果を見ることももちろん重要ですが、それ以外の部分でコミュニケーションに問題がないかを見ていきます。

具体的には、インド人側と一緒に働いている日本人社員とは定期的にミーティングを行うなどで状況を常に把握しておくことが望ましいでしょう。

インド人は合理的な考え方を持っている人が多く、会社でのチームワークや人間関係への考え方が日本人の感覚とは異なることがあります。

そのため、一緒に働いている人と仲良くすることは強要できません。ただし少なくとも仕事でのコミュニケーションが問題なく行われているかどうかは、常に見ていく必要があるでしょう。

 

6.インド工科大学の優秀な人材については弊社にご相談ください

GALKのサイト

インド工科大学から優秀な人材については、プロに相談いただくことをおすすめします。

ここまで解説してきた通り、インド工科大学から優秀な人材を採用することは簡単ではありません。オファー金額を高くするか、事前にインターンシップなどを行って人材との信頼関係を構築する必要があるのです。

GALKはインド工科大学と日本企業を繋ぐサービスを行っています。GALKでは2カ月のオンラインインターンシップを通じ、未来の優秀なエンジニアとの橋渡しが可能となるのです。

インド工科大学全23校と連携しているサービスは、日本国内でもGALKだけです。

インド工科大学全23校と連携しているサービスはGALKだけ!

GALKはプレースメントの前にインド工科大学の学生と企業間でのインターンシップをセッティングします。

インターンシップによって得られる効果としては、以下の2点が挙げられます。

インターシップによって得られる効果

 

6-1.インド工科大学の厳格な採用ルールの攻略

まずは、インターンシップを行うことでプレースメントの対策になるという点です。

「インターンで事前に学生と信頼関係を構築する」で解説した通り、世界的な知名度のあまりない日本企業がプレースメントで人材を採用するためには、事前に学生との信頼関係を構築しておくことが必要不可欠といえます。

GALKは2カ月のインターンシップを行うことで、他国の企業との獲得競争を避けた採用アプローチが可能となります。

結果として、私たちはプレースメントの半年前に内定承諾までもっていくことが可能です。

 

6-2.即戦力に近い状態で稼働できる

インターンシップを行うと、即戦力に近い状態で稼働することもできます。

インターンシップは企業と人材両方にとってメリットの多いものです。2カ月のインターンシップ期間でお互いに対しての信頼関係を築くことができるだけでなく、仕事についても深く理解したうえで就業開始が可能となります。

その結果、すぐに最大のパフォーマンスを発揮することにつながります。

GALKのサービスを利用することで、インド工科大学から優秀な人材を確実に迎え入れることができるようになるでしょう。より詳しい内容を知りたい方は、ぜひGALKにお問合せください。

>>GALKの公式サイトへ

 

まとめ

以上、この記事ではインド工科大学の採用に関して以下の内容を詳しく解説してきました。

この記事を読めばわかること
・インド工科大学から人材を採用する方法
・インド工科大学からの採用が難しい4つの理由
・インド工科大学の中でも優秀な人材を得るコツ
・入社が決まってから準備する事
・採用した人材を定着させるために気を付けるポイント

インド工科大学からの人材採用は、経験がない企業にとっては簡単なことではありません。

それを攻略するためにはインターンシップを利用して、学生との信頼関係を得ることが不可欠といえます。

ぜひこの記事を、インド工科大学からの人材採用に生かしていただければ幸いです。

インド人エンジニアは本当に能力が高いのか?良質な人材の採用方法

「インド人エンジニアの採用を考えているんだけど、実際本当に能力が高いのかな?」
「インド人エンジニアって他の国とも比べて優秀なのかな?」

近年日本国内で顕著になっているIT人材不足を補う方法として、インド人のエンジニアを迎え入れようとする企業は増えつつあります。これまでインド人と関わっていなかった場合、インド人エンジニアは実際にどうなのか気になりますよね。

結論から言うと、インドでトップクラスの大学出身のインド人は能力が高いです。

また既に日本で仕事をしているインド人材のアンケート結果を見るに、日本の企業とも十分にマッチしているといえるでしょう。

インド人エンジニアは

インド人エンジニアの特徴としては、以下のようなことが挙げられます。

インド人エンジニアの特徴

インド人エンジニアは合理主義的で、結果を重んじます。日本人より往々にして行動力が高く仕事に対してのモチベーションも高いため、仕事においても高いポテンシャルを発揮するでしょう。

とはいえ、インド人エンジニアを企業に招き入れる場合はいくつか注意点もあります。

日本とインドでは宗教や文化が大きく違います。そのため当然のことながら仕事に対するスタンスや価値観も大きく異なります。そういった違いを理解せずに日本人と同じように接してしまうとインド人にとってはストレスとなり、能力を存分に発揮できないばかりか転職や退職のきっかけを与えかねません。

この記事では、インド人エンジニアがどんな人なのかなど中心に以下の内容を詳しく解説していきます。

この記事を読めばわかること
・インド人エンジニアの能力が本当に高いかどうか
・インド人エンジニアの特徴
・インド人エンジニアは日本の企業とマッチする
・インド人エンジニアと仕事をする際の注意点
・インド人エンジニアを積極的に採用すべき企業
・インド人エンジニアを採用する具体的な方法

この記事をお読みいただくことで、インド人エンジニアを企業で採用する場合に知っておくべきことはすべて把握できます。ぜひこの記事を参考に、インド人エンジニア採用を検討してみてください。

1.インドでトップクラスの大学出身のインド人は能力が高い

ITテクノロジーで働くビジネスマン

結論から言うと、インド工科大学などトップクラスの大学出身のインド人エンジニアの能力は高いといって間違いはないでしょう。

インド工科大学などのトップの大学出身エンジニアは能力が高い

「インドは数字に強い」といった一般的なイメージと違わず、実際インドは日本に比べても特に工科系大学の数が圧倒的に多いという事実があります。インドの政府機関「AICTE」(All India Council for Technical Education・インド全国技術教育審議会)によると、インド全体で大学をはじめとしたITエンジニアを養成する機関は1万を超えているといいます。

その中でもトップに君臨するインド工科大学は「世界三大難関大学」ともいわれており、その入学の難しさは世界でも有数です。この入試に落ちた生徒が滑り止めでアメリカのトップ大学であるマサチューセッツ工科大学に入学するといったことすらあるのです。

これほど優秀とされるインド工科大学の卒業生は、当然のことながら世界中から注目を集めます。インド工科大学から人材を得たい企業は、「プレースメント」と呼ばれるインド工科大学独自の採用システムに参加する必要があります。

ここではあらかじめ企業側が人材に対しどれくらいの年収を払えるかと提示し、その額が多いほど優先的に採用活動が行えます。この額は高い場合で例年1,500万円以上の額が提示されます。2020年にはオランダの企業が2,300万円を提示し話題になりました。

既に実績のあるエンジニアではなくまだ何の実績もない新卒者に対してこれだけの額が提示されるのは、世界から確かな技術力で圧倒的な信頼を得ているインド工科大学ならではといってもいいでしょう。

もちろんインドには多くの工科大学があるため、そのすべての大学の卒業生が必ず能力が高いと断言することはせきません。しかし得にインド工科大学のような、トップクラスの大学出身のエンジニアは能力が高いといって間違いはないでしょう。

2.インド人エンジニアの特徴

ノートパソコンで仕事をするインド人

それではここからは、インド人エンジニアの特徴を解説していきます。これらの特徴をよく理解したうえで採用活動を行うことで、インド人を企業に受け入れやすくなるでしょう。

インド人エンジニアの特徴

それぞれ、具体的に解説していきます。

2-1.「ジュガード」の考え方が根付いている

インドには、「ジュガード」という古くからの考え方が根付いていると言われています。ジュガードとはヒンディー語で「革新的な問題解決の方法」という意味です。

具体的には以下の6つがジュガードの原則と言われています。

ジュガードの6原則
1.逆境を利用する
2.少ないものでより多くを実現する
3.柔軟に考え、迅速に行動する
4.シンプルにする
5.末端層を取り込む
6.自分の直感に従う

この教えがあるため、例えば仕事の上でクリエイティブで革新的なアイディアを模索したり、問題が起こった時に即座に解決方法を見つけられるといったことがあります。

仕事の上では直感ですぐ行動することが多いのも特徴です。日本人はリスクをみながら失敗しないように行動する傾向が強いですが、インド人はまず行動して失敗したときに解決策を考えとの傾向が強いのです。

インド人は日本人に比べて合理性を重んじる理由にも、ジュガードの6原則が関係しているのかもしれません。

2-2.昇給や昇進など目に見える結果を重視する

インド人エンジニアは、昇給や昇進など目に見える結果を重視する傾向があります。

日本人は仕事を行う際に、それに対して目に見える評価を求めたりすることは少ないですよね。もちろん全く口に出さないということではありませんが、例えば、昇進や昇給などについて口にするのははばかられる、といった傾向が強くあります。

しかし、インド人はいい仕事をしたら昇給や昇進を積極的に求めるといったことが少なくありません。

昇給や昇進だけでなく、インド人は徹底して合理主義的傾向が強く仕事のやり方も結果重視な傾向があります。例えばビジネスマナーにおいても人間関係やチームワークを重要視する日本人とは異なり、効率性を重視するインド人は挨拶や相手の気持ちを考えたコミュニケーションを取らないこともあります。

そのため仕事上のコミュニケーションにおいては淡泊に見えたり、メールの文面が「冷たい」と感じることもあるかもしれません。

ただしインド人は個人主義ではありますが、コミュニケーションが嫌いだということではありません。

仕事上必要なコミュニケーションはしっかり行うため、トラブルが起こったり対立関係に陥ることは少ないでしょう。

2-3.上下関係を重視する

インドにはインド古来のカースト制度の影響が残っているため、上下関係を重視する傾向にあります。

カースト制度は1950年代に廃止されていますが、その考え方は現在に至るまで根強く残っているといえるでしょう。

そのため上司に対しては礼儀を重んじる一方で、後輩や部下に対しては厳しい態度を取るといったこともあるようです。

カースト制度に基づくと、インドでは身分の違う人と一緒に食事を取ることが禁止されています。現代でそこまで徹底した考えを持っている人は少ないですが、上司と食事をとりたがらないという人はそういった背景があるかもしれません。

もちろん、カースト制度を既に過去のものとして上下関係を重視しないインド人もいますこのあたりは人によるため、仕事をしていくうえで注意しておくと良いでしょう。

2-4.モチベーションが高い

インド人エンジニアはモチベーションが高い傾向にあります。その理由にもカースト制度やインドにおける経済格差が上げられます。

インドはカースト制度の影響などもあって、世界的に見ても経済格差が大きい傾向にあります。在インド日本大使館の調べによると、2020年のインドの人口における所得層の割合は以下の通りでした。

インドの所得層の割合

この中でも、特にインド農村部の多くが低い階層を占めているが分かっています。

そんな中、実はインドIT業界だけはこうしたカースト制度や低い所得層であってもスキルがあれば活躍できる分野です。実際、インド工科大学では入学者の15%低いカースト出身者に割り当てています。

低いカーストや低所得者でも活躍できるということは、それだけ高所得者層にとってもプレッシャーがあるということ高所得者層や高カーストだからと言って、その立場に甘んじていては自分の状況を維持したりステップアップは簡単ではありません。

インド人にモチベーションが高いのには、そうしたインドの歴史が背景にあるのです。

2-5.語学が堪能である

インド人は語学が堪能です。

インドは言わずと知れた多民族国家。公用語はヒンディー語ですが、英語は準公用語として10%の人が使用していると言われています。

またそれ以外にも国が定める指定言語として22もの言葉が存在し、指定言語以外ではなんと2,000以上もの言語が話されています。

実際大卒以上のインド人の90%が英語を話します。彼らの多くは公用語であるヒンディー語と英語の2か国語を話し、それ以外にも自分の出身地の言葉の計3か国語をすのです。

つまり、大学でITスキルを学んだほとんどの人が英語を含む数か国語を話すということになるのです。

3.インド人エンジニアは日本企業とマッチしやすい

二人の握手

「インド人エンジニアは日本企業で良い働きを見せてくれるのかな?」と心配になることもあるかもしれませんが、安心してください。

日本に来日したインド人エンジニアの多くは日本での働きについてある程度の満足感を得ていますし、企業側もインド人エンジニアのことを高く評価しているというアンケート結果が出ています。

2020年に日本貿易振興機構ジェトロが行った調査によると、企業側がインド人エンジニアを含むインド高度人材を採用した満足度について、そのほとんどが「おおむね満足している」と回答しています。

インド高度人材に対する満足度

このアンケートで「期待ほどではない」「期待を下回っている」と答えた企業はありませんでした。このことからも、企業側が採用したインド高度人材に対してある程度の満足感を得ているということが分かります。

一方、インド高度人材側も日本での就業に対して75%が「満足」または「おおむね満足」としています。

また、日本で働いているインド高度人材が引き続き日本での就業を継続したいかとの質問に対して「継続を希望する」としたインド人も63%と高い数字になっています。

インド高度人材の日本での就業継続希望

実際、日本人と比べたインド高度人材の離職率も70%が「変わらない」もしくは「低い」という結果が出ています。

日本人と比べたインド正規雇用高度人材の離職率

このように日本企業とインド人エンジニアはおおむねマッチしており、お互いに満足感をもって仕事ができているということが言えるでしょう。

4.インド人エンジニアとの仕事で気を付けるべきこと

注意マーク

それではこの章では、インド人エンジニアと仕事をする際に気を付けるべきことを解説していきます。

具体的には以下の4点について解説します。

インド人エンジニアとの仕事で気を付けるべきこと

4-1.時間の使い方に気を付ける

インド人と仕事をする際には、時間の使い方に気を付けましょう。

一般的に、インド人は時間にルーズだと言われています。例えば、「●月●日までにやるように」とデッドラインを定めた場合、日本人なら指定された日付までに完了する事が普通ですよね。

しかし、インド人の場合は「最短で●月●日」までにやる、と解釈することもあるのです。つまり、●月●日を超えても仕事が上がらないことがあります。

プライベートなら多少は我慢できますが、仕事の場合は期限通りに終わらないと困ってしまいますよね。

インド人エンジニアと仕事をする際には、インドと違って日本は時間厳守が原則であることをしっかりと理解してもらいましょう。

そのうえで、締切を多少オーバーしても問題ないように時間に余裕をもって仕事を頼むといった工夫も必要です。

生まれ育った環境や文化はそう簡単には変えられません。いくら時間厳守をインド人に教え込もうとも、日本人と同じような時間の使い方に完璧に合わせることは難しいでしょうし、それを強要することはストレスになりかねません。

時間通りに仕事をしてもらえるよう、企業側も柔軟に対応することが対です。

4-2.表現のニュアンスには注意

インド人と日本人では表現のニュアンスが異なることがあるため、注意が必要です。

例えば日本人に「○○の仕事はできそうか?」と聞いた場合、確実にできないかもしれない場合には「できます」と断言しませんよね。しかし、インド人はおおむねできそうかなと思った場合に「できる」と断言することもあります。

日本人が「できる」といった場合と同じように期待してしまうと、結局できなかった、といったことにもなりかねません。

インド人はサービス精神が旺盛で「No」と言ってしまうのは申し訳ない、と考える人が多いようです。実際できるかどうかよりも、「できるといったほうが喜ばれる」と考えて仕事を受けてしまうといったこともあるのです。

小さな仕事の場合は特に問題ないかもしれませんが、ある程度大きな仕事や約束事の場合は書面にしておくなどの工夫が必要かもしれません。

4-3.契約書は慎重に交わす

インド人と仕事をする場合は、契約書を慎重に交わす必要があります。契約において隙を作らないことは重要です。

日本の場合は仕事をする際にその都度契約書を交わしたり書面に起こしたりしなくても、信頼関係で仕事を進めるといったことは少なくありません。口約束でも守るのが前提となっているのです。

しかし、インドの場合は契約書に書かれていないことは「守る必要がない」とされることがほとんどです。

何らかのトラブルが起こった場合に、「契約書に書かれていない」となってしまえば泣き寝入りせざるを得なくなります。そうならないよう、事前に隙の無い契約書を作成しておきましょう。

雇用契約や業務提携契約などだけでなく、守ってほしいことに関しては小さいことでも書面にしておく方が無難かもしれません。

「表現のニュアンスには注意」でも解説した通り、インド人は日本人と表現のニュアンスが異なります。日本では口約束でも守られることでも、インド人とのやり取りの場合は書面に起こして万全を期すことをおすすめします。

人事評価を適切に行う

インド人に対しては人事評価は適切に行いましょう。

「昇給や昇進など目に見える結果を重視する」でも解説した通り、インド人は昇給や昇進など目に見える評価を重視します。

日本ではあるプロジェクトをチームなどでやり遂げると、それが直接昇給や昇進につながらなくてもある程度の満足感を得ることができます。

昇給などに直結しなくても上司やチームから喜ばれたり、次の仕事にモチベーションにすることが可能ですよね。

インド人がそうしたやりがいを感じないというわけではありませんが、昇給や昇進など目に見える結果を求める傾向にあるのは間違いありません。

ジェトロの「在日インド高度人材に関する調査報告書」によると、企業側がインド人材に対して評価する指標とインド人材側が企業に評価されていると考える指標には、以下のような差異が見られました。

在日インド高度人材に関する調査報告書

「個人としての成果」の数値を見ても分かるように、企業側が評価しているほどにはインド人材は個人としての評価されていないと感じているのです。

こうした問題を解決するためには、企業側と人材側でしっかりとコミュニケーションを取る必要があります。また個人としての評価を数値化するなどの工夫をする必要もあるでしょう。

インド人エンジニアが自分の働きが「正当に評価されている」と感じられるように、具体的に個人を評価する方法を見つける必要があるのです。

 

インド人エンジニアを積極的に採用すべき企業

ビルと空

この章では、インド人エンジニアを積極的に採用すべき企業はどんな企業かを解説していきます。

具体的には以下の2つのどちらかに当てはまる企業は、インド人エンジニアの採用をおすすめします。

インド人エンジニアを積極的に採用スべき企業

イノベーションが欲しい企業

「革新的なイノベーションが欲しい!」そう思ったらインド人エンジニアの採用を検討してみましょう。

インドはアメリカに次いで、中国やイギリス、イスラエルと並んでスタートアップ先進国です。これはもともと、インド人に起業家マインドが強いためとも言えます。

起業家マインドの強いインド人は、時に革新的なアイディアを生み出します。

日本において革新的なアイディアを生み出せないということはありませんが日本とは文化も宗教も違うインド人は日本人には思いつきもしない革新的なアイディアを生み出せる可能性があります。

革新的なアイディアとは、何も企業を引っ張るような大きなものでなくても構いません。仕事の仕方や効率化においても日本人には思いつかない発想を出してくれる可能性もあるのです。

「今のままでは何も生まれない…」と行き詰った状態にある企業において新しい風を入れるという意味では、技術力が高く柔軟な発想を持つインド人エンジニアを迎え入れるのは有効かもしれません。

 

質を重視したい企業

質を重視したい企業は、インド人エンジニアをの採用を検討するべきでしょう。

ここまでも解説してきた通り、インド人エンジニアは高いスキルを持っているにも関わらず、「2-6.IT人材の平均年収は日本と変わらない」でも解説した通り、日本人エンジニアと比べてに特別年収が高いわけではありません。

日本はエンジニアが圧倒的に不足しているため、日本人の優秀なエンジニアを採用する場合は年俸を高くする必要があります。

しかしインド人エンジニアの場合、それほど年俸を高くしなくても高いスキルを持った人材を迎え入れることは可能です。

優秀なエンジニアが欲しいけど、それほど高いコストはかけられないという企業はインド人エンジニアの採用を検討することをおすすめします。

 

インド人エンジニアを採用する方法

面接をするビジネスマン

それではここからは、具体的にインド人エンジニアを採用する方法について解説していきます。

インド人エンジニアを採用するには大きく分けて以下の3つの方法があります。

インド人エンジニアを採用する方法

 

グローバル人材紹介会社を利用する

日本のグローバル人材紹介会社を利用するのは、インド人エンジニアを採用する最も一般的な方法です。

グローバル人材紹介会社とは、いはゆる外国人専門の派遣会社のことです。グローバル人材紹介会社を通じて企業にインド人エンジニアを迎え入れます。

グローバル人材紹介会社を利用する最大のメリットは、日本に既に来日しているインド人を採用できる点です。そのため既に日本語ができたり、日本の在留資格を持っていたりと手続きが簡単です。

ただし、グローバル人材紹介会社は採用するためのコストはある程度かかってしまうという点はデメリットと言えるでしょう。

 

インド高度人材支援サービスを利用する

インド高度人材支援サービスを利用することも有効です。インド高度人材支援サービスは日本で登録しているグローバル人材紹介会社と違い、インド現地で学ぶ学生と企業とを結ぶマッチングサービスのようなものです。

この方法では現地の学生を採用することとなるため、既に日本にいる人材を採用するよりも費用を抑えることも可能です。

例えば、インド高度人材支援サービスを行っているGALKはインド工科大学全23校と連携し、インターンシップを行うマッチングサービスを行っています。インド工科大学から本採用を行う前に学生と企業との間に信頼関係を生むことができれば、採用活動は優位になります。

この方法でのデメリットとしては、インドから直接採用活動を行うため日本語ができなかったり、在留資格などの手続きが必要な点です。

こうした手続きはサービス内容に含まれていることもあるため、サービス運営会社に確認してみましょう。

 

インドに行って採用活動を行う

最後に紹介したいのが、日本企業が直接インドに行って採用活動を行う方法です。この方法を取ることができれば、最も低コストでインドからエンジニアを採用できるでしょう。

とはいえその方法ではインド工科大学からの採用は難しいかもしれません。インド工科大学は日本の一般企業の採用と違い、ドラフトのような特殊な採用システムを行っています。

インド工科大学での採用経験がない日本企業が、世界中の企業とともにこの採用戦線に勝ち残ることは難しいと言わざるを得ません。

確実にインドからエンジニアを採用したい場合には、インド高度人材支援サービスを利用することをおすすめします。

 

インド工科大学から人材を採用したいなら弊社にご相談ください

GALKのサイト

インド工科大学から優秀なITエンジニアを採用したいのであれば、プロに任せることがおすすめです。

GALKは、インド工科大学全23校と日本企業をつなぐサービスを行っています。

サービスの主な内容としては、2カ月のオンラインインターンシップを通じてインド工科大学の学生との信頼関係を築き、採用につながるように支援するというもの。

GALKは、インド人エンジニアを採用するためにはインターンシップが欠かせないと考えています。その最も大きな理由としては、インド工科大学の採用システムにあります。

インド工科大学の学生を採用するためには、「プレースメント」と呼ばれる独自の採用システムに参加しなければなりません。そしてこの「プレースメント」には世界中の企業が参加します。

1年のうちたった2週間ほどしかないこの採用活動の期間中に学生を採用するためには、プレースメントが行われる前に学生とインターンシップを通じて信頼関係を構築する事が有効です。

インド工科大学から人材を採用するには

プレースメントの前に2カ月間のインターンを行うことで、欧米諸国と比べても採用が有利に働くことは間違いがありません。

インド最高峰のインド工科大学から人材を採用したいのであれば、ぜひGALKにお問合せください。

>>GALKの公式サイトへ

 

まとめ

以上、この記事ではインド人エンジニアについて以下の内容を詳しく解説してきました。

この記事を読めばわかること
・インド人エンジニアの能力が本当に高いかどうか
・インド人エンジニアの特徴
・インド人エンジニアは日本の企業とマッチする
・インド人エンジニアと仕事をする際の注意点
・インド人エンジニアを積極的に採用すべき企業
・インド人エンジニアを採用する具体的な方法

インド人エンジニアを採用することは、日本企業にとって大きな利益となるでしょう。もちろん、文化も宗教も違うインド人を日本に迎え入れるにはいくつかの注意点は必要です。しかし、多くの場合そうした心配事を上回る成果を実感できるはずです。

この記事を、インド人採用の参考にしていただければ幸いです。

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